12話「We've Only Just Begun」
前回のあらすじ
準々決勝をキャロルのピアノ曲で乗り切り、決勝進出を決めたキャロルとチューズデイでしたが、シベールのせいで仲がギクシャクしてしまいます。お互いに心ない言葉をぶつけ合ってしまった時、母親の指図で連れ戻しに来た男たちにチューズデイは攫われてしまいました。
【アニメネタバレ目次】「キャロル&チューズデイ」【コミックライク】
「キャロル&チューズデイ」【11話 With or Without You】【コミックライク】
(感想→あらすじ→まとめの順です)
マーズ・ブライテスト決着、駆け足ながらもすっきりまとまった1クール
決勝前にチューズデイが実家に連れ戻されたことや、二人の仲がギクシャクしたこと、決勝の舞台のことなどを考えれば尺的に1話でまとめるには足りないのでは、と思っていたので前回の感想では「丁寧に話数をかけて欲しい」とも書きましたが、まとめてきましたね。
「1クールがデビューまで、2クールがデビュー後」という話だったのでこうなるのは既定路線でしたが、考えてみれば仲直りにダラダラと時間をかけるのも緩みますし、区切りも悪いですし、結局はこれで良かったです。
1話でまとめるなら決勝の舞台に直行とは予想しましたが、そのせいで失格になって審査もなくアンジェラの優勝、という決着はちょっとズルいかなという気がしますが、両者ともに最高のパフォーマンスだったので、どっちという判定は下せなかったでしょう。
アーティガンも泣いていましたしね!
規定だからとキャロチューの失格は変わりませんでしたが、「例外もある」と二組同時のデビューも決まりました。負けてデビューは想定内でしたが、いい落としどころが用意されていました。
アンジェラとも最後は笑顔で握手していましたし、戦いの場はプロデビュー後ということにしておきましょう。ケイティも観客席でアンジェラの曲を聴いていましたし、こちらも仲直りするでしょうか。
実家からの脱出劇は思っていたより力技でした。お兄さんのスペンサーも体を張っていましたが、ロディとガスは牢屋行きですね・・。
キャロチューの決勝曲(失格でしたが)は準決勝で歌おうとしていた「ロンリエストガール」。「もしかしたら自分が一人ぼっちだ思ったことのある人に捧げます」と、二人の絆が深まった後だからこそ響いてきました。いい曲です。
箱が潰れてしまった誕生日プレゼントも列車の中で渡せました。ギターの形をしたバッジ?のようなアクセサリーです。チューズデイのギターに似ているので特注かとも思いましたが、探したのでしょうね。
キャロルもチューズデイと二人で歌うのが楽しかったのに、いつの間にか勝つことばかりが目的になって・・と反省していていつも大人です。チューズデイも初めて会った時に泣いていたのは「やっと会えたんだ」と思ったから、と素直な気持ちを言い合って仲直りしました。
シベール絡みでどんよりとしていた空気が振り払われる、気持ちのいい1クール最終回でした。OPもEDもなく、恒例の「それは奇跡・・」もなかったので、詰め込ましたね。
あらすじで振り返ってみます。
12話のあらすじ
川辺で事の次第を問われたキャロルは、チューズデイが政治家の娘で家出してきたのを母親に連れ戻されたと伝えます。初耳のガスとロディは驚いています。
チューズデイの実家では母親が、「余計なスキャンダルがどれだけ選挙のダメージになるか考えたことある? そんなこともわからないくらいバカなわけ?」と激怒しています。「アンタには何も期待していない だから邪魔だけはしないでちょうだい」と罰として1週間部屋から出さないと軟禁宣言をして去って行きます。
人生で最悪の誕生日だったと、チューズデイはまったく懐かしくない自分の部屋に閉じ込められながら、ここ半年の出来事を振り返ります。
それは全てキャロルとのことばかりです。自分にとって本当に大事なものが何かやっと気づいたと自分の心を見つめ直します。
キャロルも一人になってしまった日常のなかで、チューズデイのことを思い出しています。二人とも「I'm sorry..」とスマホに打ち込みますが送れずにいます。
とある夜、巨大なバーガーをほおばるキャロルの前にガスが腰掛け、慰めるように「まぁなんだ」と話し始めます。
「俺は人生でたったひとつだけ後悔していることがある かけがえのない相棒だと思ってた相手に裏切られたと感じたその時 そいつを連れ戻しに行かなかった」
相棒と思っていたのは自分だけで、連れ戻しに行っても仕方ないと自分に言い聞かせたが、「そんなのは嘘っぱちだ 俺に勇気がなかっただけさ」とキャロルに訴えかけます。そのうえでキャロルにどうしたいか聞きます。
一方、チューズデイの実家では部屋に兄のスペンサーがやって来ます。連れ戻すためにアルバシティに行き、ファーストライブを観たことや、歌っているのを観て連れて帰れなくなったこと、チューズデイの気持ちを考えてなかったと言います。
チューズデイも「落ちこぼれの私のことなんて全然興味ないんだと思ってた」と言い、スペンサーは音楽をやっていたことや、勝手に壁を作っていたことを伝えます。だからこそチューズデイには夢を実現して欲しいと思っていると。「で、どうしたい?」と問いかけます。
ガスに問われたキャロルも「私は彼女を必要としている 彼女もきっと私を必要としている」と確信を持っています。ガスはそれを聞き、「実はこれからちょっと女性を誘拐に行くんだけど一緒に来るか?」と恰好つけて笑いかけます。「行く!」とキャロルは即答です。
勿論、ロディも巻き込まれます。列車でチューズデイの実家に向かいますが、脚立にロープとかなり目立つ格好です。ちなみに楽器類は先に会場に送っています。
アンジェラはタオの作る曲が本当にAIが作ったものか確認しています。自分の思っていることが結構歌詞に出ているのを気にしているようで、心を読まれているようで怖いと。
タオはなんでもないことのように「このアーティエンスラボは場所自体がセンサーになっていて 君がここにいる間の全てをモニターしている」とさらっと言います。心拍数から言葉の内容から声のトーンまでがモニターされるので、無意識の部分も歌詞に反映されることもあるとか。とんでもない技術です。
アンジェラはそれで納得したようで、自分がいつだって誰かに必要とされたいと思っていたことや、何をするにも誰かのためだったことを告白します。しかし、今度の歌はそうじゃなく自分のために歌いたいと打ち明けます。
「明日は私だけを見て」とタオに迫ると、「わかった ただし明日一日だけだ」と了解しました。タオの心境にも変化があるようです。
チューズデイの実家に到着したガスらは、家から自家用ジェットが飛び立つのを確認し、誘拐作戦を敢行します。囮はロディです。門の前で熱狂的なヴァレリーのファンを演じている隙に、脚立で壁を乗り越える強硬手段です。
ちょうど同じタイミングでスペンサーがチューズデイを部屋から逃がし、ガードロボを体を張って止めています。家から出るとロディが門のところでガードロボに囲まれ、感電させられていました。
再会し、抱き合うキャロルとチューズデイ。ガスが「俺のことは気にするな」と言うと「オッケー」と軽く二人は頷いて走って行きます。ちょっとは気にして欲しいガスでしたが、護衛を食い止めています。
キャロルとチューズデイはパトカーに追いかけられますが、偶然、車で通りかかったお爺さんが二人のことを知っており、駅まで送ってもらいます。ガスとロディは捕まっていました。
列車のなかで話し合う二人。キャロルはチューズデイと曲を作ったり歌ったりしている時すごい楽しくて他に何もいらないと思ってたけど、いつの間にかオーディションに勝つことばかりを考えるようになってしまい酷いことを言ってしまった、と素直に謝ります。
チューズデイもキャロルに心配ばかりかけたことや、初めて会った時に泣いてたこと、あれは「やっと会えたんだ」と思ったことを言います。キャロルは誕生日プレゼントを渡します。ギターの形をしたアクセサリーでした。
マーズ・ブライテストの楽屋では、アンジェラがダリアからキャロチューがまだ会場に着いていないことを告げられますが、正々堂々と戦って完璧に打ち負かしたかったと闘志満々です。
キャロルとチューズデイは必死に街を走っていますが、会場では決勝が始まっています。プロフィール紹介もなくいきなりアンジェラの歌がスタートです。曲は「ライトアファイアー」。
気持ちの籠った力強い情熱的な歌です。今までで一番響いてくる曲でした。審査員、観客とも大盛り上がりです。観客席ではケイティが聴いており、目が合ったアンジェラは微笑んでしました。
ようやくキャロチューが到着しますが、カトリーヌが「番組スタート時点でスタジオに来ていない出演者はその時点で失格だ」と告げます。会場はブーイングです。
キャロルは「失格は受け入れます」としたうえでここで歌わせて欲しいと言い、アンジェラも後押しして歌うことを認められました。優勝とか関係なく私たちここで今二人で歌いたいと吹っ切れた顔でした。
「世界中のもしかしたら自分が一人ぼっちだと思ったことのある人に捧げます」「私たちが初めて作った二人の原点の曲です」と、曲は「ロンリエストガール」。
心に訴えかけてくる優しいバラードです。仲直りをして絆が深まった二人だからこそより伝わってくるものがあります。牢屋のなかでガスとロディも聴いていて、観客も総立ち、アーティガンも泣いていました。
カトリーヌは「規則は規則」と言いますが、「例外もある」と、アーズ・ブライテスト0049の優勝はアンジェラとしたうえで、特例として二組のデビューを認めるという結果を出しました。
アンジェラも祝福し、マーズ・ブライテストは決着。キャロル&チューズデイのデビューが決まったのでした。
まとめ
1クールでデビューまで、と言っていた通り決勝を駆け抜けました。
少しばかりズルい決着のような気もしますが、キャロチューとアンジェラの戦いはデビュー後ということにしておきましょう。
プロとして活動していくなかでキャロチューの絆がより深まり、一層パワーアップした曲を聴かせてくれるはずです。強引に連れ戻しに来た母親との関係性は、どう変化していくでしょうか。
母親と言えばキャロルの家族のことも折に触れて取り上げられていますが、登場するかもしれません。
ガスはようやくマネジメントの腕が発揮できますかね。ロディは巻き込まれつつ、アーティガンもまた迷惑をかけられるのでしょう。
2クールラストは恒例の「それは奇跡の・・」のところだと思いますので、これまでに登場したアーティストたちも再登場するはずです。クリスタルやスキップとの共演もあるでしょうね。
キャロチューは挫折も味わいながら、もっと成長していってもらいたいです。期待しています。
次回は「キャロル&チューズデイ特別編~ガスとロディの回想録」が放送される予定だそうですが、関西テレビではEPGに引っかからないんですよね・・。別の時間帯に放送されるのか、1週遅れるのか、それとも放送されないのでしょうか。
2クール分割という話は聞いていないので普通に放送されると思うのですが、番組表に出て来ないと少しばかり不安です。
1クール1~12話の楽曲をまとめたアルバムも7月31日に発売されます。これは是非、聴かないといけませんね!
「キャロル&チューズデイ」【特別編 ガスとロディの回想録】【コミックライク】
「キャロル&チューズデイ」【13話 Walk This Way】【コミックライク】
【楽曲】1~12話の18曲を収めた「VOCAL COLLECTION Vol.1」が7月31日に発売
挿入歌
「Light A fire」アンジェラ(vo Alisa)(作詞・作曲・編曲:Evan Bogart,Justin Gray)
「The Loneliest Girl」キャロル&チューズデイ(Vo.Nai Br.XX&Celeina Ann)(作詞・作曲・編曲:Benny Sings)
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