Dr.STONE【107話 切り札は科学の船に】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
107話「切り札は科学の舟に」
前回までのあらすじ
アマリリスと協力関係を結ぶことになった千空たちは、後宮に入り込んで石化武器を奪う作戦を立てます。アマリリスだけでは武力が心許ないので、コハクを送り込むためにビューティコハクちゃん大改造計画を開始しました。
「Dr.STONE」【106話 石化の秘密】【コミックライク】
以下、「週間少年ジャンプ(2019年27号)」のネタバレを含みます。
ビューティコハクちゃん大改造計画には研究所(ラボ)が必要
コハクを美しくするためにドレスを着せますが、躊躇いもなく服を脱ぐのを見てアマリリスがびっくりしています。
コハクはそんなことを千空やゲンが気にするわけないと言いますが、まずはそういう気持ちの持ちようからだとツッコまれます。ちなみにソユーズは顔を真っ赤にして目線を逸らしています。
ドレスの着心地自体は悪くないというコハクですが、足技がキツそうだと試し蹴りしたり、ナチュラルに武器と盾を装着してまたまたツッコまれます。この性格は変えられないんじゃないでしょうか・・。
メイクアップもしようとしますが手持ちの道具が足りず、ペルセウス号に積んでいる研究所(ラボ)が必要です。一旦、船まで戻りますが、当然、頭首一味が見逃すはずもなく、船は数人に乗り込まれて捜索されています。
そこへ悠然と現れる長身の男。長い口髭と鋭い目つき、極悪人の面構えはいかにも悪役です。
千空はあれが頭首かとアマリリスに尋ねますが、頭首はもっと若く、その男は宰相のイバラだと答えます。頭首様の意見を聞いて実際にみんなに指示出しするお役人で、島のもう一人のトップとのこと。
見たまんまの悪そうな感じと頭首を裏から操っている感が、もう黒幕のオーラ全開です。第一印象では「コイツが犯人!」と指差してもいいくらいですが、そんなドストレートな展開になるのでしょうか。
イバラはペルセウス号を接収するつもりですが、キリサメは自分たちの理解を超えているので速やかに破壊すべきと提案します。
しかし、「まさか意見してんの?」「決めるのは頭首様でしょ?」とイバラはガン睨みでキリサメを黙らせます。決めるのは頭首じゃなくてオマエなんじゃないのか?とツッコみ待ちのキメ顔です。
キリサメは「島を抜けた者たちの妖術の類」とも言及していましたので、ソユーズが島抜けしたことや、自分たちの島以外に人類が生活していることは普通に認識しているようです。
まあ、ペルセウス号ほどの巨大な船で上陸してきたのだからわかるでしょうし、そもそも島から人を逃がさないように監視していたので、むしろ外からの勢力に注意を払っていたのかもしれません。無線の声も頭首一味が関係しているのでしょうか。
イバラは衣服にも目をつけ、仕立て直して後宮の娘に着せようとします。石像のままでは脱がせないため、躊躇いもなくクロムを蹴り飛ばし、腕が吹っ飛びます。復活後の杠の仕事が山積みですが、ごちゃまぜになった石像は見分けられるのか不安です。
イバラの蛮行にブチキレたコハクは、ゲンに繋がれていた手首のロープを引きちぎって飛び出します。というかゲンはよく腕が、もげなかったですね。
コハクは激高しながらも冷静さは失っておらず、船内で誰か生き残っていれば大声でラボのことを伝えれば何とかなるのではと考えます。
コハクVSキリサメ
船の様子を伺うコハクの背後にキリサメが現れます。
熟練の戦士であるコハクに気づかれずに背後を取るキリサメは只者ではありませんが、ドレスに着替えていたおかげか、幸いなことにどこかの集落の者と思われています。
即座に臨戦態勢に入るコハクに、キリサメも反応して仕掛けてきます。一撃で岩を粉砕するキックをかわして応戦しようとするコハクですが、ドレスに足を引っ掛けて態勢を崩したところを一方的に攻め込まれます。
その状態から素手では制圧できないとコハクは判断し、大声で「研究所(ラボ)だ!!」「絶対にラボが欲しい!」と叫びます。
「・・らぼ・・?」
停止するキリサメ。島民には聞いたことのない言葉なので、科学王国だけに通じる秘密の連絡手段です。千空、ゲンだけではなくソユーズも瞬時に理解しますが、アマリリスは当然ハテナです。
そのチャンスを見逃さなかったのはゲン。咄嗟に千空を「ラボくーん」と呼び、「早く行ってあげて彼女のとこ」とコハクとくっつけます。
「この娘(こ)超束縛強くて、彼氏のラボくんの近くに女子がいただけです~ぐ嫉妬してケンカ始めちゃうのよ」と畳みかけると、キリサメは「絶対にラボが欲しい」と言ったコハクの言葉と結び付けてうまく誤解してくれました。
コハクはそれに乗っかり、千空のほっぺに熱いキスをします。照れるどころか思いっきり白けた顔の千空です。ゲン以外のアマリリス、ソユーズ、キリサメは赤面していますが、当の本人のコハクも実はしら~っとした目をしています。
しかしこれが効果抜群で、キリサメは「と・・ともかく早く帰りなさい」「二度とこの付近で逢い引きしないで!!」と言い残して逃げるように去って行きます。モズの女好きにも嫌悪感を示していましたが、純情な娘のようです。
ゲンや千空の衣服は明らかに「集落の人」ではありませんが、動揺させたゲンの作戦勝ちで気付かれませんでした。
三音芝居で窮地を切り抜けた千空たちでしたが、船に生き残りがいなければ意味がありません。
誰か生き残っているのか・・と思ったら、まさかと言うか確かにと言うか銀狼でした。石化光線の時に素早く海に飛び込み、ギリギリ射程範囲から逃れていたようです。さすがの逃げ足!
樽に隠れている銀狼の耳にもコハクの声は届いたようで、隠れていたい欲求と、自分が行かないといけない欲求と戦っています。次回、銀狼の見せ場がやってくるのでしょうか。
感想
船を放ったらかしにしてビューティーコハク大改造計画を進めていくのかと思っていましたが、そうはなりませんでしたね。船に戻る理由もありましたし、自然に話が繋がっています。
キリサメと接触しましたが、ドレスのせいで全力を出せなかったコハク。むしろ全開で戦っていたら力を見抜かれていて不審に思われたでしょうし、そのあたりの匙加減も絶妙です。次に対戦した時はコハクがやってくれるでしょう。
船で生き残っていたのはまさかというか、言われてみれば確かにというか、逃げ足だけは一人前の銀狼でした。ここからどうやってラボを持ち出すのか想像もつきませんが、銀狼らしく立ち回って注意を引き付けてくれるのかもしれません。
船が石化光線に包まれた時の描写も、銀狼の脱出シーンと共に描かれていましたが、あの感じだと物理的なものは全部すり抜けて効果がありそうな雰囲気でした。
もしかしたら船倉に閉じ込められている氷月やほむらが石化せずに残っていて反逆してくれるのかとも思っていましたが、仲良く(ほむらにとっては理想的)檻に入ったまま石化しているのですかね。関係ありませんが、それを見た島民がどう思うか気になります。
石化を逃れた科学王国民ではスイカもいますが、まだ脱出後の動向が描かれていません。絶好のタイミングで登場してくれることを期待しています。
ラボをどうやって手中に収めるか楽しみです。
「Dr.STONE」【108話 切り札二枚】【コミックライク】
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