Dr.STNOE【135話 COUNTING】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
135話「COUNTING」
前回までのあらすじ
イバラの凶悪な一手により石化装置が作動し、島ごと包まれるなか千空はクロムの閃きを元に仲間の協力を得て、石化光線を克服。悠々と島に再上陸したイバラの前に千空は姿を現し、イバラは絶叫します。大将同士の一騎打ちとなりました。
以下、「週間少年ジャンプ(2020年8号)」のネタバレを含みます。
週刊少年ジャンプ(8) 2020年 2/3 号 [雑誌][amazon.co.jp]
石化光線回避の謎解き 仲間の協力と科学王国の逆転勝利
石化光線を回避したトリックというか、タネ明かしがされました。前回、推測していたのでほぼ合っていました。石化→解除ではなくて、「石化そのものを阻害」という無効化の方だったようです。
顔のヒビがなくなっていないことに疑問があったのですが、右手から石化が開始し、口元辺りまで石化が進んだところで無効化、パシッと石化が弾けたのでヒビの修復までいかなかったみたいです。
千空だけ健康になり損ねました。石化した右手のぶんだけは細かい修復がなされているのか、それとも石化無効化なのでその特性も無効化されるのかは興味深いところです。
まあ、千空も一度石化からの復活をしていますし、司とのイザコザ時に頸椎の修復もしています。顔のヒビくらいは問題ないでしょう。ゲンのヒビが消えてしまうだろうことは残念ですが。
指先だけ漬けておくとかはそこだけ石化を免れるので無理、全身を沈めておくとかは液自体の硝酸でやられるから無理、との説明もありました。
科学王国民の整然とした行動もさすがでした。全員が右手を上げている理由がいまいちわからなかったのですが、タイミングを計っていたのですね。確かに言われてみればそうです。助かった後の千空の、石化した仲間たちとのハイタッチがナイスでした。
石化していく時の仲間たちのそれぞれの台詞は、性格が出ていて面白かったです。冷静な龍水、ドイヒーなゲン、ワクワクしているカセキ、男前なニッキー(多分)、任務に忠実な金狼、恨み言をかましながらも従うマグマ。
その後の千空の圧倒的計算力は正直ついていけませんでしたが、「千空スゲー」のひと言です。
助かった後は一応、オオアラシのところに石化装置の回収に向かっていたんですね。血も涙もないイバラは岩をぶつけて粉々に破壊して取り出しましたが、千空はパンチでなんとかしようとしていたところが、千空らしいです。
復活するから壊しても構わないでしょ、というドライな部分を持ちながらもパンチとか。もっとも、単純に岩を持ち上げる力がなかったからかもしれません。
対イバラでは自動運転カーの爆誕だ!とかドヤ顔をかましてましたが、「ただしピタゴラスイッチ的なやつな」とただ単にワイヤーで操縦桿をつないだだけのシロモノでした。「自動運転AIを手に入れた」からの「ただしインチキだった!」が和みます。
ラボカーの体当たりでイバラをノックアウトするという予想外の攻撃でしたが、これでイバラを抑えることが出来たでしょうか? 結構、頑丈なので割と無事なような気もします。
他の仲間を復活させたような描写はなかったので、ここから先の交渉というか詰めの部分がどうなるか、まだ予断を許さない感じですね。
以下、あらすじです。
135話のあらすじ
イバラと対峙した千空。パニックで吠えまくるイバラに、「ククク そんなもん そこに転がってるテメーの最強石化武器 おありがたくイタダくために決まってんだろが!」と冷静に見下ろしています。
とはいえ内心では、間一髪で石化光線から逃れた直前の出来事を思い返しています。
千空はまず石化光線の範囲外に逃げることを却下。次にあらかじめ復活液に指でも突っ込んでおく方法を考えますが、その場合、いったん全部石化したあとに都合良くワンテンポ待って解除するのか、それとも液が石化自体を阻害するのか。
しかし、実験できない以上、液に漬けてる指先だけ石化を免れた場合、全身が石化、指だけ無事でその後に腐り落ちて終了となるので却下。残る方法は――
クロムも同じ方法を思いついたようで即座に行動に移り、龍水が内容がわからずとも信頼を返して来ます。「並ぶんだよ 全員同じ幅で!」とクロムの言葉に、得心がいった龍水です。
「はっはー! 目安はそうだなラボカー一台分」と皆に等間隔に並ぶよう指示を出します。ラボカー=5メートルと、千空もクロムや龍水の行動を瞬時に理解します。
クロムは光の方に左手を伸ばし、指先から石化が始まったら右手を上げて合図、と続けて指示。各自がそれを忠実に実行すると、合図が順番に上がって行くスピードから、千空なら完璧に自身に光線が届くジャストタイミングが計れるはず、と信じています。
クロム、龍水、ゲン、カセキ、ニッキー、金狼、マグマ(の順番かと)で石化していきます。龍水は5メートルでおよそ0.5秒で石化することから、冷静に光線の速度が時速40キロ弱と推測。
ゲンは3700年ぶりの石化を嘆き、カセキは楽しみながら、ニッキーは千空の計算能力を信じ、金狼は自分の任務に忠実に、マグマは光線(と千空)に文句を垂れつつ、それぞれが千空に万事を託します。
千空は目の前で起こる事象を素早く計算。到達時間がざっくり5.5秒。復活液を高く上げても、落下時に自分に当たらなかったら元も子もないので限界が3メートル。真上に時速33キロで投げれば0.72秒後に3メートル到達、自由落下で自分にブッかかるのが1.8秒後。
(つまり俺のやるべきはジャスト4秒後 上空3メートルまで復活液を投げ上げる!)
早すぎれば石化前にかかり、遅すぎれば投げる前に固まる、ジャスト以外は死の極限のタイミングでしたが、3700年もの間、体内で正確にカウントしてきた千空には造作もないことです。
4秒後に復活液を頭上に放り投げると光線が襲いかかってきます。指先から石化が始まり、計算通りに復活液が落ちて来て手の平で砕けます。復活液の力と石化光線の力が拮抗。
千空の右手を伝って石化が口元の辺りまで迫りますが、復活液の石化解除効果が表れ、石化を解除(無効化?)して千空の石化が回避されました。
「やっぱりな 復活液の解除効果は石化そのものを阻害している」と周りの石像群を見ながら、自らを実験台にした効果を確かめています。
もともと液に浸かっていればそこだけ石化しなさそうで、指だけ漬けていたら死んでいたとのこと。全身を復活液に浸していたら石化光線をスルーできるだろうけども、かわりに硝酸まみれの液自体でくたばると結論を出します。
千空は自らの無事を噛みしめると、身を挺して協力してくれた仲間たちの石像、高く上がった右手にハイタッチを交わして行きます。
頂上まで登ってオオアラシの石像から石化装置を取り出そうと胸元を叩きますが、素手ではびくともしません。背後で物音がし、イバラがやって来たことを察知すると、作戦を変更して科学王国式トラップを仕掛けます。
靴を脱いでわざと足跡をつけてラボカーまで戻り、スピーカーを使った罠を張ります。待ち構えていたところにイバラが現れ、スピーカーで石化装置を起動しようとしましたが、これは不発に終わりました。
ここで回想が終了し、現時刻。「こっちも科学使いの端くれでな 石化装置なんつうオーバーテクノロジー垂れ流されりゃ 100億パーセント欲しすぎて唆りまくるわ!」と煽ると、イバラが手放してしまった石化装置に飛びつきます。
「あ”- 言い忘れたがな 今テメーが来るまでの一瞬で」、超絶最先端の現代技術をクラフトしておいたと、「自動運転カーの爆誕だ!」と千空は空中に張ってあったカーボンワイヤーに体重をかけます。
張られたワイヤーがラボカーの操縦桿を作動させ、ラボカーが急発進。石化装置しか頭になかったイバラをブチ飛ばします。
「ただしピタゴラスイッチ的なやつな」と自動運転がインチキであることを白状すると、千空はカーボンワイヤーの反動でラボカーに飛び降りるのでした。
まとめ
合併号のターンで休載になったので随分と間が空きました。月間誌並みのインターバルです。サクサク進むのがDr.STONEの持ち味なので、その意味でも結構な停滞感がありましたね。
今回は石化光線回避のタネ明かし回。仲間がタイミングを計り、千空が計算能力を発揮、復活液を投げて石化したと同時に解除・・というか無効化でしたが、だいたい想像の範囲に収まりました。
顔のヒビが残っていたことはちょっと引っかけぽかったですね。
まあ、「石化してからの解除」と「石化の阻害」というのでは効果も違いますし、いずれこの差が伏線になるのかもしれません。あとはビジュアル的に千空のヒビまで消えてしまったら、Dr.STONEぽさが消えてしまうというのがあったかもしれません。
ラボカーは再び活躍の目を見ました。洞窟内で素材剥ぎ取りのためにバリバリ解体されていた時にはもう出番はないと思っていましたが、あれだけ鳴り物入りで騒がれていたのにまだ見せ場のないドローンとは大違いです。
宝島編も終盤に近づいて来ました。ラボカーで吹っ飛ばしたくらいでイバラはノックダウンしないと思いますが、石化装置を手に入れた千空がそれを持って脅してイバラを抑えるのでしょうか。
このまま気絶してくれていて、縛り上げるだけなら千空でも出来そうなのですが。
どのように決着が着いていくか、まだもうひと波乱あるか、次週を楽しみに待ちたいと思います。
「Dr.STONE」【136話 MEDUSA VS SCIENCE】【コミックライク】
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