Dr.STNOE【１４２話 WORLD POWER】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
１４２話「WORLD POWER」
前回までのあらすじ
宝島から帰還した千空たちはコールドスリープについている司を石化させ、すぐさま復活させます。傷も治り、無事に復活した司は一度は仲間入りを固辞しますが、皆の思いやりを感じ取り、今度こそ力になると宣言して科学王国の一員となるのでした。
「Dr.STONE」【１４１話 FIRST TEAM】【コミックライク】
以下、「週間少年ジャンプ（２０２０年１５号）」のネタバレを含みます。
週刊少年ジャンプ(15) 2020年 3/23 号 [雑誌]
次は全世界規模での街作り！ ロードマップは地球儀です
宇宙船建造計画はまず素材集めと人員を確保するために、全世界での街作りが必須となります。
ゲンがうまくクロムを煽ってモチベーションを高めたりしているのを見て、司は「ゲン 君が裏切って うん・・俺の最大の間違いは君を復活させたこと そう思っていたけれど――」「君がいてくれて本当に良かった」と本当に心を入れ替えたようです。
ゲンは「俺はホラ 一人じゃな～んにもできないから 人の力でどうにかしちゃお♪っていうただのコウモリ男よ――」と言っていますが、それこそがゲンの能力です。
フランソワもそれこそが重要とゲンの力を認めています。そのフランソワは次の航海のためのパンを焼きまくっています。千空が皆を急かして、船に物資を積み込んでいるようです。
ロードマップはどんなものが出てくるのかと待ち構えていましたが、工程表の制作を「テキトーにチョチョイでいい」と千空に言われた杠とカセキが職人魂に日を点けられ、本気モード。できあがってきたのは巨大な地球儀でした。
地球儀には「コーンの街（CORN CITY）」「超合金の街(SUPERALLOY CITY)」「数学の街(MATH CITY)」「ゴムの街(RUBBER CITY)」「アルミの街(ALUMINUM CITY)」の５つが記されています。
クロム、龍水の目が輝いています。「世界中で石像復活させまくって 世界各地に新しい街を造る！！」と千空。ゲンが胸元から自作の宇宙船型の紙飛行機を飛ばし、皆の心をまとめます。
「あ”ーそうだ 全員で作る！ それぞれの街で掘って作って集めたら――」「地球も飛び出せる」。ゲンのさりげないサポートが心強いですね。
ただ、多くの人を復活させると当然、心配も出て来ます。慎重派の御意見番・羽京が言及。ゲンいわく「ダンバー数」という組織の上限人数１５０人を、一気に超えてくることが不安材料だと。
「起こした中にスゲー悪りー奴とかも混じってんだろ！」と陽が言っていますが、陽も完全なる善人ではないですからね・・。龍水は「新しい街にもいったん社会秩序が完成してしまえば 皆 受け入れて安定するのだろうがな」と楽観的です。
立ち上げだけが心配になってきますが、そこは司が「大丈夫」と念押しし、司信者を中心に、「あ！ホントだ 全然大丈夫だ！！」と納得しています。ちなみに南は司のことを「司さん（ツカさん）」と呼んでいます。
世界一周のルートを東周りと決めている段階で、龍水が「最初に陸を発見した者に１０万ドラゴを出すぞ！！」と久々の札束を出し、初耳だった司が敏感に反応しています。慌てて南が「ドラ・・えもん！ 作れたらいいなーって！！」と誤魔化しています。
別の場所に呼び出し、南、龍水、ゲンで緊急会議。旧世界の完全な危既得権益者の龍水は、司の天敵とも言える存在で、司信者でもある南は龍水に注意します。
元々、南自身も龍水のことは噂で毛嫌いしていて、それは実際の人物を見て評価を改めたようですが、やはり司に心情が傾くのでしょう。
しかし、そこは龍水。「はっはー！！ 無駄だな 貴様がどれだけ俺を大嫌いであろうと 俺は貴様が大好きだ！ 俺は全ての女が大好きだ 当然貴様もだ 男もな！！ 全員欲しい！！ 当然司もだ！！」
南はこれ以上にないくらい目を見開いて唖然としていますし、ゲンも口をあんぐりと開けています。さすが龍水です。ただの女好きとも取れる発言ですが、龍水のそれは「人材は全て自分のモノにしたい」というもので悪意を感じないぶん清々しいです。
「み みんなが お金で支配できるわけじゃ・・」と南が反論しますが、「金は文明の作り出した便利な道具にすぎん」「金は人を支配するためのものじゃあない 意志をまとめるためのものだ」と龍水は自論を展開。
「皆の力を合わせることができる それこそが人類が最強たる所以だ 違うか！？」と、龍水なりの筋の通った信念があります。こういうところが龍水の魅力なんでしょう。しかも自身のスペックも高いですし、口だけの男でもありません。
密談場所の下？で司が微笑していましたが、これは聞いていたということでしょうか。南が誘導したのか勝手に連いて来たのかわかりませんが、司も一応、龍水のことは認めたということでいいのでしょうか。
龍水も「世界人類の皆の力が合わさった時 その科学の力で人は月にすら辿り着く」とその未来を疑ってはいないようです。
というわけで、「全人類を叩き起こしまくんぞ」と千空。復活液にアルコールが大量に必要です。なのでまずは「コーンの街」から造ることになります。場所はアメリカ大陸。
千空が急いでいたのは、冬になる前に辿り着かないと枯れてしまうからでした。品種は「イエローデント」。生産効率の高いチート品種のトウモロコシとのことで、これを生産できればアルコールも作れて、食糧にもなり一石二鳥です。
ゲンは感慨深い表情をしています。千空とクロム、ゲンでレコードを使い、「アメリカが復興してる」という地獄に落ちる大嘘をついたものの、「地獄になんか落ちる前に ついにホントにしちゃうのね 自分らの手で♪」と。千空も微笑んでいます。
「あぁ行くぞ 世界一周 街作りツアー まずは地球の裏 アメリカにだ！！」と高らかに出発の狼煙を上げるのでした。
ゲン、龍水がいい味出してます
ロードマップに３～４ページくらい割くのでは？と思っていましたが、予想を超えて地球儀でした。杠とカセキが頑張りました。
素材集めと人員集めで、全人類石化解除が目標です。なんだか一気に話が大きくなりました。
コツコツとストーンワールドで科学を使ってやりくりしていくところが魅力だったのですが、人類が復活して文明が戻ってしまうとバランスが崩れてしまうかもしれません。そのあたりうまくやってくれればいいのですけど。
ゲンは言動こそ軽薄に見えますが、メンタリストとして人の心に敏感ですし、繊細な心も持っています。「アメリカが復興してる」という大嘘をついたことを、意外に気に病んでいたのかもしれません。
ゲンは人心をまとめるという大役を担っていますね。わかってるぞ、という千空の表情も良かったです。
龍水と司も既得権益ということで真っ向から対立すると思っていましたが、そのあたりのことも解消してくれました。「ドラゴ」を持ち出して一時、司はピクリと反応しましたが、南がなんとか誤魔化しました。
その後の話し合いで、龍水がただ単にお金で人を操れると思っているのではなく、人の意思をまとめるために必要、という信念を明かしました。自らも率先して危険に飛び込んで行きますし、説得力もあります。
また龍水の人気が上がりますかね。
ちなみに司は盗み聞き？していたようですが、納得できなかったら排除するつもりでいたのでしょうか・・。司パワー恐るべし。
キリサメの出番はありませんでした。松風と共に、今後、どういう形で関わってくるか注目ですね。
次回はアメリカ大陸へ出航です。
「Dr.STONE」【１４３話 RYUSUI VS. SENKU】【コミックライク】
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