Dr.STNOE【151話 Dr.X】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
151話「Dr.X」
前回までのあらすじ
コーンを追う千空たちでしたが、アメリカ大陸で自力復活したと思われる科学使いが飛行機で襲撃。マシンガンで船を大破されますが、千空の機転で追い払うことに成功し、不時着した飛行機を鹵獲して現場を撤収するのでした。
「Dr.STONE」【150話 正義の科学使い】【コミックライク】
以下、「週間少年ジャンプ(2020年25号)」のネタバレを含みます。
週刊少年ジャンプ(25) 2020年 6/8 号 [雑誌][amazon.co.jp]
メンタリスト・ゲンによる偵察で敵方との初交渉
鹵獲した飛行機をじっと見つめるコハクが、コーンの葉と粒を発見。千空たちは飛行機の滑走路のことも踏まえ、近くにコーン畑の存在があることを確信します。
襲撃されたのので一旦撤退すると思っていましたが、司や千空の指示により偵察チームが組まれます。
当然のように選ばれたゲンは、涙目で「うん知ってた」と諦め顔です。メンバーは探索屋のクロム、メンタリストのゲン、護衛アンド視力の最強尾行トリオです。
なんとなく狩人っぽい羽京はこういうのに向いてそうですが、荒事が苦手そうなのと船の操縦を任されているためか除外。司や氷月、ほむらも外れていますが、こちらは荒事に向き過ぎるが故でしょうか。
ほむらは身のこなしも軽いし目もいいのですが、性格が「氷月様」なので厄介ごとしか起こせなさそうですし。
尾行を開始すると敵の足跡を難なく追いかけるゲンですが、あまりにも簡単過ぎたため、それが罠だと気付きます。
船上ポーカー対決で意外とガチでやって負け、ちょっと引きずっているゲンは「腹立つね~メンタリストにそういう勝負挑んじゃう?」
「連敗っちゅうわけにはいかないのよ 俺もさ」とコハクとクロムにその場に留まるように言い、単身で敵の誘いに乗ります。二人には花で道標をつけ、こっそり後をついて来てもらうようです。
ゲンが進むと、現れたのは武装した兵士。飛行機で千空たちを襲撃した本人です。わざとゲンがびっくりした演技をして無抵抗を示すと、相変わらず男だか女だかわからないソイツはゲンをすかさずボディチェック。
色々と仕込みはあるものの武器はないことを確認し、一応、ゲンの無事は保証された感じです。マジシャンだとアタリをつけたソイツは、「達人サムライ連中」と一戦やりたかった様子ですが、情報収集が先とばかりにゲンをアジトへと案内します。
連れられて行くと、広大な土地に整備されたコーン畑。滑走路もあります。一風変わったデザインの巨大な城のようなものが敷地内に鎮座。
周りの畑ではトラクターのようなもので農業に従事する者や、ヨットで釣りをしている者らがいて、牛も飼われています。荒くれ者の集団のようなイメージもありましたが、見た感じでは案外普通です。
工場へと案内されると、案内人は部屋の主にゼノと呼びかけます。「めでたいぜ 我らが新世界初のお客さんだ」。
この台詞からして、「復活者同士で争っていたりしたのでは?」という推理が外れていそうです。まとまって復活してこの場でコーンを開拓したのか、千空たちのように復活液を開発したのかそのあたりもわかりません。
ゼノと呼ばれた人物が振り向くと少し大人で、その纏っている雰囲気からゲンは(千空ちゃんと同じ いや違う大人よコレ ジーマーでプロの科学者・・!!)と内心で警戒度を上げます。
案内して来た操縦士と同じような風貌、体格ながらなんとなく男とわかります。イバラのようなつけ爪をつけており、問答無用でゲンの右脚と両腕を、3つの小さな樽に入った塩水に漬けます。
その科学者の男は「僕はDr.XENO(ゼノ)」と名乗り、操縦士をスタンリー・スナイダーと紹介。元軍人で、現在もこのコーン畑王国(?)の軍人です。
ちなみにゼノが、タバコを吸うスタンリーに「毒ガス吸引という実に奇妙な習慣を持つ男」と言っていますので、男だったのですね。
ゼノはゲンの首に腕をかけ、「君は誰かな? どこから来た?」と顔を近づけて尋問をしてきます。ゲンは素直に本名を名乗りながらも、メンタリストの部分は隠してマジシャン的なことをやってたと答えます。
「日本! おお聞いたかいスタン なんと素晴らしい 彼らはこの石の世界(ストーンワールド)ではるばる東周りのコロンブスを成し遂げたわけだ」と大仰に驚くゼノの視線が、背後にある計器類にいきます。
呼吸、発汗、心電図などのそれらの装置を見ながらゲンは、ポリグラフ、嘘発見機的なものにかけられていると察知します。(へ~ メンタリストにそういう勝負挑んじゃう?)とカチンときたゲンが本気スイッチを入れます。
科学王国の愚痴を言い、リーダーがスパルタで逃げて来たと嘘を吐きます。計器はまったく動かず、「とんでもない正直者かもしくは とんでもない嘘つきということだよ 大丈夫どちらも僕は大好きさ」とゼノも不敵に笑っています。
ゲンはとりあえずスパイとして敵方に潜り込んで情報を得て、コーン農園まるごと全部奪い取る算段でしたが、相手は想像以上に好戦的。
「んじゃその科学屋のリーダーってのを潰せば一発じゃん」と、さすがためらいもなくマシンガンをぶっぱなしてきただけあるスタンリーが言うと、ゼノも「その科学者の名前は?」とゲンに問います。
ゲンは平静を装いながらも内心では動揺しまくりで、正直に千空の名前を挙げてはバトルモヤシのため一発でやられてしまいます。高速で思考を回転させて末に導き出した答えは、
「その天才科学者の名はDr.大樹」
と、丈夫で、俺が代わりに闘うぞと言ってくれそうな人という基準から導き出されたものでした。きっぱりと言い切るゲンのメンタルはプロです。
噂をされた大樹はくしゃみをしていました。
尚、敵方に出会ってからの会話は全て英語によるもの。科学王国チームは頭脳明晰な者が揃っているのでたいていはペラペラな感じがしますが、石神村のメンツとは会話が出来ないかもしれませんね。
敵方に潜入 今週はゲンが活躍
ゲンの見せ場がやってきました。尾行トリオに選ばれたのはコハクとクロムとの三人でしたが、罠と知って一人で先行。
スパイとして内側を探るつもりのようでしたが、嘘発見機的なものがあったり、容赦なくリーダーを潰せばとか言ってくるあたり敵の大将・ブラック科学使いDr.ゼノもキレています。
イバラもアレでしたが、つけ爪がイバラっぽさを醸し出していながらも、よりキレ者という印象を受けます。
ブラック側改めコーン王国(仮)は思っていた以上に広大で、農業や漁業に勤しんでいる者もいて、牛も飼われていて、敵即斬のスタイルには見えません。単にスタンリーと名前が判明したこの人物の性格かもしれませんが。
内心の動揺を隠して「その天才科学者の名はDr.大樹!」と言い切れるのはさすがゲン。丈夫そうな人、という点では司とかでも問題なさそうですが、逆にキレ者過ぎて警戒されるかと思ったのかもしれません。
あるいは司の名前が世界に広まっていることや、科学者っぽく見えないこと、迂闊に接触させたくないこと、あとはこの役割を押し付けるほど司との仲もそんなに良くないとかでしょうか。
まあ、大樹ならば喜んで引き受けるでしょうし、「丈夫」な点も間違いなし。農業王でもあります。嘘のつけない性格や科学知識のなさなど、質問されたら秒でバレるとは思いますけど・・。
スタンリーは予想通り元軍人でした。「今も軍人だな我々の」ということからして、雇われているといった感覚なのでしょうか。ゼノとは風貌も似ていますし、血縁関係でもあるのかなとも思いますが、もしそうなら今後開示されるでしょう。
あと聞き逃せなかったのが「我らが新世界初のお客さん」という台詞。コーン王国で仕事をしている面々は、元からこの地域の住人だったということなのか、まとまって移住して来たとかでしょうか。
いきなりマシンガンのスタイルからして世紀末的なバトルワールドのイメージでしたから、牧歌的なコーン王国にはちょっと意表を突かれました。
とはいえ、新世界初のお客さんに挨拶もなしに銃撃するところとかは、やっぱりどうしてそうなった、という思いが強いですけど。
大樹の名前が出たことで、血みどろのバトルルート(元からこれはないですけど)は回避された感じで、なんとなくほわっと両者が接触できそうな雰囲気もありますが、たいていそういう場合は裏ってきますからね・・。
尾行チームのコハクやクロムの動向も気になりますし、またまた先の読めない展開に入りました。
ゲンの内部からの切り崩しに期待します!
「Dr.STONE」【152話 DOCTOR VS DOCTOR】【コミックライク】
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