五等分の花嫁【10巻】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
10巻のあらすじ・感想
以下、10巻のストーリーのネタバレを含んでいますのでご注意下さい。
目次
78話 「シスターズウォー 一回戦」
79話 「シスターズウォー 二回戦」
80話 「シスターズウォー 三回戦」
81話 「シスターズウォー 四回戦」
82話 「シスターズウォー 五回戦」
83話 「シスターズウォー 六回戦」
84話 「シスターズウォー 七回戦」
85話 「シスターズウォー 七回戦(裏)」
86話 「シスターズウォー エキシビジョンマッチ」
78話 三玖の奮闘と班決め
時は少し遡り、三玖がパン屋のバイトでパン作りに励んでいます。最初は石と見紛うような出来栄えで四葉に「石屋?」と聞かれていますが、なんとかまともな出来になってしてやったり顔の三玖です。
店長はまだ店に出せるレベルじゃないけどと疲れ果てています。四葉はすぐに食べてもらおうと言いますが、三玖は修学旅行の一日目のお昼の自由昼食で食べてもらうつもりです。
学校では修学旅行の班決めを行っていて、一花、二乃、三玖は風太郎との同班を狙っていますが、四葉は三玖を応援するために直接お願いしに行きます。武田くん、前田くんと話している風太郎を見つけますが、一花に呼び止められました。
班は上限が五人までで、四葉はなんとなく5つ子で組むと思っていたようですが、一花は風太郎はクラスに友達がいないから、自分(一花)と四葉と一緒に三人で班を組もうと言います。
板挟みになった四葉は困って、自分が外れて風太郎と皆が組んで五人になればいいと言いますが、二乃が「私とフー君が二人っきりの班を組むの」とめちゃくちゃなことを言い出し、五月は「モテ期」が事実だったことに驚いています。
しかし、内容よりも「フー君」呼びが気になった三玖が対抗し、勇気を振り絞ろうとしますが何も言えません。そこへ風太郎が割って入り、既に武田くんと前田くんと班を組んだと言い、二乃は引き下がりました。
結局、5つ子で班を組むことになり、クラスからは仲がいいと見られていますが、二乃はむすっとしており、四葉は気まずいと困り顔です。
79話 再び零奈と遭遇
修学旅行直前となり、五月は何かをカバンに詰めているところを四葉に見られて少し慌てています。四葉は最近姉妹の仲が良くないので、前みたいに仲良くなりたいとこぼしています。
風太郎も日用品をらいはと買い出しに来ています。らいはは5つ子たちの誕生日プレゼントはちゃんとしたものをあげてと注意をしていますが、そもそも風太郎は5つ子の誕生日を知らず、既に過ぎています。
開き直る風太郎がらいはに怒られていると五月と四葉に遭遇し、直接聞こうとしますがらいはに止められ観察することにします。しかし、下着を買うようで風太郎は四葉と待つことになりました。
待っている間に四葉に将来の夢を聞きますが、四葉は考えたことがなかったとはぐらかします。
らいはだけが帰って来て五月が採寸中だと言うと、風太郎は「5つ子なんだから他の奴と同じサイズでいいだろ」と言って、「5つ子ハラスメント イツハラ!」と怒られますが、もしや五月だけ成長したのかと四葉は不安になっています。
四葉は気を取り直しますが、らいはが風太郎に写真の子に会えるかもしれないねと言っているのを聞いて喰いつきます。最初は誤魔化していた風太郎ですが、勢いに押されて昔京都で偶然出会った子だと白状します。
らいはが初恋の人だとバラすと更に詳しく聞こうと四葉が乗り出してきますが、らいはがお腹が空いたと言うと仲良く食べ物を買いに行きました。
一人で待っている風太郎の元に零奈が現れます。風太郎は二回目は驚かねえと冷静に対処し、目論見が外れて残念がる零奈は、修学旅行の京都は懐かしいねと話を振ります。
風太郎は池でボートに乗った時にもう会えないと言っていたのに、何故現れたと尋ねます。
「君に会いたくて」と零奈は言いますが、「こんなことしなくてもいつも会ってるだろ」と風太郎は零奈が5つ子の誰かと見抜いていました。母親の名を語ったのは咄嗟だったとのこと。
零奈は5つ子のうちの誰かわかるかなと試してきますが、風太郎はあっさりと「わからん 早く教えろ」とストレートに返します。楽しい修学旅行にケチをつけるなと言い、零奈はショックで去って行ってしまいます。
その後、零奈は試着室に戻って変装を解きますが、正体は五月でした。「思った通りにはいかない しかし楔は打ちました」と何やら意味深なことを心の中で呟いています。
いよいよ修学旅行当日になり、新幹線のホームで一花と二乃は風太郎に連いて行くか計画を立てています。フー君呼びに三玖がちょっとイラッとしています。そこへ五月が合流し、風太郎に清水寺に行こうと強引に誘います。
「あなたなら気づいてくれると信じてます」と心の中で強く念じ、五月は必死な表情で迫るのでした。
80話 一花の暴走
京都へ向かう新幹線の中で5つ子はトランプに興じていますが、三玖はウトウトとしています。朝早くからバイト先の厨房を借りてパンを作ってきたようです。
一花は「次 勝った人はなんでも命令できる」というルールを提案し、四葉以外は闘志を燃やしています。
京都に到着すると、二乃は買物を、一花は食べ物を、五月は「あの日のことを・・」と言いかけて散策を、とそれぞれが旅のプランを話し始めます。 そんなことをしている間に風太郎の班が出発し、二乃の掛け声で後をついて行きます。
風太郎の班は普通に観光するようで、伏見稲荷大社を巡っています。三玖はパンを渡すタイミングを伺い、それを四葉が応援しています。
しかし、鳥居のところで写真を撮っているうちに風太郎を見失い、慌てて追いかけますが四葉以外はすぐにバテてしまいます。二乃は一花に嫌味を言って牽制していますが、図星なのか一花は苦い表情をしています。
5つ子たちは風太郎に追いつけないまま、四つ辻まで来ます。ここから先は右に向かうルートと左に向かうルートが存在しますが、四葉が三玖と共に右ルート、一花と二乃、五月が左ルート、とトランプの勝者の権利で命令します。
右ルートが正規ルートで、四葉は三玖を励ましながら風太郎の後を追います。一方、左ルートでは二乃と五月がトイレに寄った際、一花が出し抜いて先行します。一花は三玖を止めようと、ノープランながらも三玖に変装しました。
一花は山頂に辿り着きますが風太郎はおらず、逆向きに右ルートへ向かおうとしますが、三玖をおんぶした四葉が登って来て鉢合わせしていまいます。事態が呑み込めない三玖は何故自分の変装をしているのか聞きますが、一花は無言です。
四葉は以前、「一花だけ我慢しないで したいことをしてほしい」とは言ったものの、こういうことじゃないと責めます。一花は三玖の邪魔をしているんじゃないかと言おうとしますが、風太郎が登って来たのが見えた一花が止めようとします。
しかし間に合わず、四葉は「三玖から上杉さんへの告白だよ」と最後まで言ってしまい、そのタイミングで風太郎が山頂に登って来ました。一花は咄嗟に変装を解いて自分の姿に戻っていました。
81話 傷心の三玖と二乃の盗撮
いたたまれなくなった三玖がその場を走り去ったところに二乃と五月が到着します。二乃は一花がヘッドホンを手にしているのを見て、一花のやったことを察し、「あの子を泣かせて満足?」と掴みかかります。
一花は二乃も誰かを蹴落としてでも自分の恋を叶えたいと言っていたのと何が違うのかと開き直りますが、二乃は自分たち5つ子のことも大切と反論し、だからたとえ一花が風太郎に選ばれたとしても祝福したかったと言います。
何事かと近寄って来た風太郎に二乃が三玖を追うように言うと、四葉と共に後を追います。三玖が五月と一緒に移動していると教えられ、バスで追いかけます。
その道中で四葉は山頂で自分が言ったことを聞いていたかと問いますが、風太郎はバレバレの嘘で聞こえてねーよと答えます。
とはいえ、三玖の好意には気付いていました。だからこそ三玖の姿で応援していると言われた時には混乱もしたけど、あれは三玖じゃなかったということが間違ってなかったと納得しています。
そして、人に気を遣い過ぎる四葉に「度が過ぎている」と注意しますが、四葉は落第した時に皆がついて来てくれたことに感謝していて、自分より姉妹が幸せになるのが当然と思っています。
結局三玖は捕まえられず、ホテルに戻ってきた二乃たちは食事をしていますが、二乃は盗撮犯がいると言い出します。しかし、誰も信じずに三玖の話に戻り、もう一度部屋に確認に行くことになります。風太郎はその様子を見ながら食事を取っています。
部屋には一花がおらず三玖だけでしたが反応なしです。ドアの前で途方にくれる二乃、四葉、五月でしたが再びシャッター音が鳴り、盗撮されていました。三人が悲鳴を上げて逃げ出します。
悲鳴を聞いた風太郎と一花が駆けつけますが、先に顔を合わせてしまいます。一花は風太郎に話があると言い、一方、二乃も三玖と電話がようやくつながり、話があると言うのでした。
82話 二乃の励まし方がカッコいい
修学旅行二日目、三玖は体調が優れないとホテルで休み、一花と二乃が別行動、風太郎は四葉と五月と清水寺の観光をしています。
五月は何故だか元気で、せっかくなのだから清水寺を楽しみましょうとツーショットでの写真を四葉に頼んだりしていますが、内心では恥ずかしいのか顔を真っ赤にしています。
5年前の写真の子(零奈)とのことを思い出して欲しくての行動ですが、風太郎は写真を撮ったことや、お守りを5つ買ったことや、他にも色々を思い出しています。
ホテルでは三玖が部屋に戻って来ますが、これは二乃が変装したもので、部屋に引きこもっていた三玖と話をするためにわざわざ変装してきました。
三玖は慰めはいらないと拒絶しますが、二乃は「恋のライバルが勝手に手を引いてくれたんだもの私にとってはラッキー」「あとは一花を倒すだけ」「私がフー君をもらってく それでいいわね」と挑発しますが、前夜、寂しそうにスマホに写る五人の姿を見ていた二乃です。
三玖はそこまで言われて諦めたくないと本心を口にしますが、私なんかが好かれるわけない、公平に戦うことがこんなに怖いなんて思わなかったと泣き出します。一花や二乃相手に勝ち目ないと。
三玖は一度は不発に終わった告白だけで精一杯で、もうそんな自信ないと弱気です。先延ばしにしてきた自分のせいだから一花は悪くないとも言います。
二乃はやっぱりあんたとはソリが合わないと言いながらも、それでも三玖をライバルだと思っている、「あんたも可愛いに決まってんじゃん!」と言うだけ言って去って行きました。
場面は変わって五月と四葉は恋のお守りを見ながら話をしていますが、四葉は五月に「何か私に隠してる?」と聞きます。
いなくなっていた風太郎は三玖と会っていますが、一花の変装した三玖です。三玖が風太郎を好きだと知られたままでは、自分が前にした話と矛盾が生じてしまうので何とかしなければと焦っています。自分自身を追い込んでしまっている一花でした。
83話 一花の変装が見破られる
三玖に変装した一花は風太郎を連れて、写真の子(零奈)と行動した場所を歩きます。
風太郎は最初の出会いのことを話します。夜まで遊んだ後、学校の先生が迎えに来てくれるまで旅館の空き部屋でトランプをして待っていたと。
しかし風太郎はそこで話を止め、「お前に付き合うのもここまでだ三玖・・いや一花」と正体を見抜いていました。更に、先日の学校の廊下で会った三玖も一花だなと確信を持って告げます。
雨が降り始める中、それでも一花は5年前に会った零奈は自分だと告白し、嘘は言ってない、信じてと涙ながらに言いますが、今は信じられないと風太郎に冷たく突き放されてしまいます。
雨が強くなって見学は中止になり、5つ子たちはホテルに戻って同じ部屋にいますが雰囲気は最悪です。二乃は一花に、三玖に言うことがあるんじゃないのと催促しますが、逆に三玖に謝られてしまいます。
そこに風太郎が連絡事項を伝えに来ますが、三玖はトイレに隠れてしまいます。揉めていることを察した風太郎ですが、たいしたことないと言って誤魔化されました。
5つ子たちはこのままでは誰も風太郎と二人きりになる機会がなくなってしまうため、一花が提案をします。
修学旅行の最終日、コース別体験学習の5つのメニューからそれぞれ1つずつコースを選択し、同じコースになった人が風太郎と二人きりになれるというもの。最後は運に任せることに皆賛成し、バラバラのコースを選択します。
しかし、一花は風太郎がEコースを選択すると偶然耳にして知っており、Eコースを選択。謝る三玖を思い出しながら、薄い笑みを浮かべています。
最終日、二乃がAコース、四葉がBコース、五月がCコースを選択、風太郎はいませんでした。
そしてDコースは歴史系のコースですが一花の姿があり、どうやら三玖と入れ替えたらしく、Eコースを選択した風太郎と三玖がばったりと顔を合わせて驚いています。
一花はお腹痛ぁと言っていましたが、何か思惑があるようです。
84話 三玖、渾身の告白!
三玖はDコースを選んでいましたが、一花から急に交換をお願いされてEコースになり、風太郎と同じコースになりました。場所は映画村です。
戸惑いながらうろついていると早速、風太郎に出会いますが、意識してしまくって逃げてしまいます。
ところが、戦国武将の着付け体験イベントに興味を引かれて立ち止まったところ、風太郎と同班の武田くんの言葉で着付けを体験することになります。
着替えて待っている風太郎でしたが、前田くんと武田くんはどうやら先に出て行ってしまった様子。
連絡先を知らないため、着物に着替えた三玖と合流した風太郎は、一緒に二人を探そうと提案し、やっと風太郎と三玖の二人きりになります。
捜しながら映画村も楽しんでいるうちに何者かに突き飛ばされ(?)、池に落ちた三玖はまた着替えることになります。
下着まで濡れたので困っていると、何者かから過激な下着が差し入れられ、仕方なく着替えますが、恥ずかしくて気疲れした三玖はベンチで休もうと言います。
並んで座りながら、いつの間にかわだかまりが解けて自然に風太郎と話せて、楽しく二人で見学できたこと、それだけで満足だと嬉しそうに話す三玖。
すると今度も何故か初日になくした三玖の手作りパンが隣に置かれています。風太郎は三玖に構わずさっさとパンを食べてしまいます。
うまい、といつも通りのコメントですが、自分の味音痴を認めたうえで、「お前の努力 それだけは味わえた 頑張ったな」と真摯な感想を述べます。
風太郎は母親が6歳の頃、ずっとパンを毎日焼いてくれたことを話し、俺の話はどうでもいいかと自重しますが、三玖はもっと教えて欲しいと言います。そして、私のことも全部知って欲しいと。
あれ、と時代劇にも使われた名スポット、風太郎と渡った橋、建物、看板、傘、いろいろなものを指さしていきます。多すぎるだと思わず突っ込む風太郎を、今度は真正面から三玖が指さします。
「好き」
と告白しました。「ああ」と風太郎も笑顔で答えます。「知ってるぞ」
三玖の満面の笑みが素敵でした。
85話 三玖の告白の舞台裏
三玖が告白をする二時間前。一花の視点から始まります。三玖にEコースを譲った一花は、三玖のサポートをしようとこっそり忍び込んで二人の様子を伺っています。
風太郎から逃げる三玖を見て、後ろからぶつかって足止めし、それでも逃げようとする三玖を呼び止めようと店員のフリをして「戦国武将の着付け体験いかがですか!」と声をかけます。
その時、同時に声をかけたのは二乃でした。台詞まで一緒だったのは5つ子ならではです。
これまで三玖のフリをしてかき回してきた一花に、二乃はまた邪魔をしに?と疑いかけますが、「これが私たちの最後の旅行だから」と一花は言います。何か覚悟を秘めているようです。
そこへ四葉と五月もやってきて、結局、5つ子全員が集まってしまい、皆でサポートすることなりました。
二乃が風太郎と同班の武田くんと前田くんを引き離し、着付け屋には一花が三玖のフリをして受付を済ませたので、店員が三玖に着付けをしたようです。
二乃は作戦がうまくいって安心しますが、お似合いの二人を見て急に嫉妬心が沸いてきます。池のところで写真を撮ろうとしている風太郎に後ろから抱きつき、「譲ったわけじゃないんだから・・」と小声で呟きます。
三玖を応援する気持ちと、自分の気持ちが混ざり合って複雑な心境の二乃です。しかし、勢い余って玉突きで三玖が池にドボン。更衣室で着替えのシーンになりますが、下着を差し入れたのは五月でした。
三玖のパンは四葉がホテルに忘れてきたことを思い出しますが、一花が用意していて、見つからないように隣に置いてきます。
4人で三玖と風太郎の後ろに隠れながら、四葉は「全員に幸せになって欲しくて、いつも消極的になっている子を応援していた」と謝り、一花は自分が一番謝る必要があると自分を責めています。
一花は風太郎に嘘ばかりついてごめんと心のなかで謝りますが、だけど、「5年前に会ってるんだよ」という言葉には嘘がなかったと思い返します。
一花の回想シーンになり、回想のなかで、写真の子が他の4人に「すっごく面白い子に会った」と報告し、興味を持った昔の一花が子供時代の風太郎(金髪時代)に会いに行っていたのです。
二人はトランプをして遊んだようで、肝試しの時、金髪の風太郎を見て一花は気付いたようです。あの時、「わぉびっくり 予想外だ!」と、風太郎には「お気遣いどうも」と社交辞令と取られていましたが、本心でした。
一花は子供の頃の思い出も込みで、今の風太郎を好きになったのです。また泣いてしまいます。
二乃は自分が思わず飛び出して抱きついてしまったことを振り返り、一花の気持ちがわかったと、偉そうに言ってごめんなさいと謝ります。そして、三玖は最後まで一花は悪くないと言っていた、と己の愚かに気付いたと反省します。
笑い合い、私たちは敵じゃない、これが最後なんて言わないで三玖に謝りましょう、きっと前より仲良くなれると言います。同じ好きなものを話せるんだもの、と。
86話 シスターズウォー表の告白したシーンの後から
三玖が告白したシーンに戻ってスタートです。
三玖に指差されて「好き」と言われた風太郎は、微笑みながら「ああ、知ってるぞ」と言い、「だが・・」と続けようとします。
三玖はそう言われるのを予想していたのかすぐにその言葉を遮り、後ろから覗いていた二乃に視線を合わせ、「やっぱり私は家族の皆が好き」と誤魔化します。
風太郎の台詞は普通に考えれば、「知っているぞ・・だが、恋愛感情はまだわからない」というような否定的なものでしょう。
三玖はちょっと口元をほころばせていたので、今のところは気持ちを伝えられて満足なのかもしれません。今すぐに答えを出して欲しくなかったのでしょう。
三玖は姉妹たちが来ていることをわかっていました。最初の売り子の掛け声で一花と二乃の声だと既にバレていました。
風太郎は当然気付いていなくてびっくりしています。「ということは今の好きは・・」と慌てる風太郎に、三玖は意趣返しなのか得意気に笑いかけます。
風太郎は恥ずかしくなって逃げて行きました。
二乃は三玖に誤魔化して良かったのか?と聞きますが、勝ち目もないのに特攻するほど馬鹿じゃないと返します。それに風太郎も思っているほど鈍くないと、風太郎の変化にも気付いています。
三玖は四葉にパンのお礼を、五月には下着のお礼を、二乃にはありがとうとだけ伝えます。一花にも何かを言おうとしましたが、一花は三玖を抱きしめて涙ながらに謝ります。
三玖も「いいよ 恋ってこんなにも辛いんだね」と答えます。三玖と姉妹たちは無事に和解しました。
風太郎も前田くんと武田くんと合流し、連絡先を交換して残りのルートを回ります。姉妹たちとは別行動になりました。
一花は迷惑をかけたことを謝りますが、風太郎がEコースの映画村を選んだのは、女優を目指している一花が来そうだと思ったからでした。言い過ぎてしまったことを謝りたかったようです。
人の気持ちを蔑ろにしてきた1巻当時の風太郎ではありません。
一花は風太郎から謝られて驚きますが、軽口で責め立てます。そして、ほっぺにキスをしながら「全部嘘だよ」と言います。
一花の言う「全部」とはどこまでのことなのでしょう。風太郎も混乱しています。
帰りのバスのなか、盗撮犯の正体が判明します。
風太郎が5つ子の思い出のために、武田くんに彼女らの写真を撮るように依頼していたのでした。風太郎は、バスのなかで仲良く5人固まって眠る5つ子をカメラに収めます。
それらの写真はアルバムにして、零奈に誕生日のお返しとしてプレゼントします。
零奈に感謝の気持ちを伝え、あの日に会わなければずっと一人だったかもしれない、将来的に良い思い出になると信じてアルバムを作ったと。ありがとうと吹っ切れた表情で去って行きます。
その後ろ姿を見送る零奈を「五月」と呼ぶ声がかかります。
五月は「勝手な真似してごめんなさい ですが打ち明けるべきです」「5年前 本当に会った子はあなただったと」と告げる相手は四葉でした。
四葉は「これでいいんだよ」と答えました。
感想
まるまる京都への修学旅行編でした。三玖の可愛さが爆発した巻でしたね。二乃も男前です。
一花は少し株を下げた感じになりましたが、昔、風太郎に会っていたことだけは「嘘」ではありませんでした。譲れない想いもあったのでしょう。やり過ぎてしまったことは反省しているようなので、今後、一歩引いた立場になるかもしれません。
ゴタゴタしていた5つ子の仲も元通りに、というよりも前より強くなりました。同じものを愛せるとわかり、お互いがお互いを大切に思っていることを再認識しました。
と同時に、写真の子の正体が四葉だと最後に明かされました。五月は知っていて協力していたようです。
次巻、過去編になりそうです。四葉の気持ちの成り行きに大注目ですね。
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