19話「大統領と牛頭の戦士」
前回のあらすじ
魔境へと向かったプルチノフ一行。しかし同行した魔族のヨシュアスによればまだ魔境ではなく、魔族たちは海底ダンジョンを通った先の聖王国から来たと言います。早速そちらに向かった一行は、海底ダンジョンを守る二頭の牛頭の戦士に行く手を阻まれるのでした。
「ライドンキング」【18話 大統領と混沌(ケイオス)の門】【コミックライク】
以下、19話のネタバレを含みます。
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海底ダンジョンの門番・二頭の牛頭(ミノタウロス)の戦士と、プルチノフ・キャルマーのタッグマッチ
まるまる戦闘回は久々な気がします。
門番の二頭の牛頭の戦士とプルチノフ・キャルマーのタッグマッチで、重量級に囲まれてのプルチノフでしたが、終わってみれば一人だけ別格の強さでした。「ぼく役立たず」と涙目になるキャルマーの気持ちもわかります。
ベルはオリジナル魔法での武器を、いつの間にかパワーアップさせていました。巨大なバティスタですが、「飛び道具に頼るつもりはない」とプルチノフは潔いです。
縮小魔法の秘密を知ってしまったヨシュアスは、後でベルに「あばばば」されてしまうようです。可哀想に・・。
牛頭の戦士たちはウィンドスとボルトスという名前のようで、カーニャが「太陽の使徒」とその存在を知っていました。さすがロリババアです。牛頭との戦闘になった時は、語尾が「にゃ」ではなく「じゃ」になっていましたが、本性が現れていますよ?
牛頭たちは混沌の呪いよって1000年の門番の役目を負わされていたようですが、プルチノフの勝利によってその役目を果たせずに終わり、足が石になっています。
放っておいたら全身が石化するか浄化されてしまいそうですが、太陽神ならプルチノフがなんとかしてしまいそうです。加護の力で無事に呪いを解除して、次回にはライドンしている気もします。
ただ、最近はあっさりとキャラクターが死んでしまったりするので、まだどうなるかわかりませんが。
ボッチたちはまたも別行動でした。愛らしさを見せて侵入せよとはプルチノフらしい無茶ぶりでしたが、むしろ獲物としてしか見られていませんでした。いい加減、ボッチも本格的にグレてしまいかねません。
ゴゴゴ・・とダンジョンに異変があって見張りも確認に向かったようですが、辿り着く前にプルチノフが勝利していますので、ホントに瞬殺だったのですね。牛頭の兄弟が昔語りを終える前に駆けつけて来ないでしょうか。
プルチノフの強さに呆れるサキでしたが、今更です。サポート役として活躍していかないと埋もれてしまいかねませんね。
以下、あらすじです。
19話のあらすじ
海底ダンジョンの入り口・シカーブ村の外では、鞍を外してもらったボッチら三頭のホッチたちが、見張りたちに愛想を振りまいています。
キャルマーの背中に隠すのは無理だっため、野生のホッチとしてさり気なく侵入するようプルチノフから指令を受けています。
「愛らしく接すれば可愛らしいお前たちを疑う者はいないはずだ」とプルチノフは自信満々でしたが、見張りたちには通用しませんでした。「今日は鶏鍋だわん!」と武器を構えて近づいてくる見張りに、ボッチは動揺しています。
ところが地鳴りが響き、ボッチは主(プルチノフ)の危機を察知し、見張りを振り切って村に侵入。見張りたちもホッチどころではなく、ダンジョンで何が起こっているのか確認に行きます。
海底ダンジョンの門前では、門番の二頭の牛頭(ミノタウロス)のうち、白い方が大きな斧を構えて突撃して来ます。立ち向かうキャルマー。大型種同士が激しくぶつかり合います。力は互角。
赤い方が横から斬りかかろうとしますが、プルチノフが飛び蹴りを斧に合わせ、力ずくで跳ね返します。
見た目にそぐわない軽快な動きを披露する牛頭たちにサキは焦り、カーニャは「こ 今度こそおしまいじゃ」と涙目です。
ベルは「援護するみたいな!」と帽子から縮小した武器を取り出し、「高速解凍(こうそくブレイク)!」と唱えて実体化させます。驚くヨシュアス。「お・・オモチャがでっかくなった!? どういうこと!?」。
カーニャは魔族のヨシュアスに見せて良かったのかと小声でベルに訊ねますが、ベルは「後で記憶をあばばばしとくみたいな」と以前カーニャにやった記憶を抹消する手段を使うつもりのようです。
実体化された武器は、マッドゴンに改良を施してもらった攻城魔道弩(バティスタ)(マッドゴン改良型)です。威力が倍ほどに向上しています。ベルはプルチノフに足止めするように言い、攻城魔道弩で仕留めようとします。
しかし、「無用だ 飛び道具に頼るつもりはない」とプルチノフは断ると、「これはキャルマーと私 そして彼らとのタッグマッチだ」と正々堂々、戦うつもりです。
武器は後々のために温存するよう伝えると、キャルマーもプルチノフに賛同。サキは「そんなこと言ってる場合!?」と慌てています。
プルチノフの意気を見て白い方の牛頭は感心しつつも、只人が魔法や魔導具に頼るのは弱者の特権、存分に使うがいいと勧めてきますがプルチノフは却下。キャルマーと共に戦闘再開です。
息を合わせてキャルマーの尻尾に乗り、振り上げてもらうとひと息で赤い方の牛頭の、自らの五倍の高さはあろうかという顔面まで飛び、強烈な蹴りをお見舞いします。
「なかなかの蹴りだが効かぬな」と赤い方の牛頭は力を認めつつも、打撃技では体重差があるので差は埋められないと余裕たっぷりです。それならとキャルマーが突進。プルチノフの制止も間に合いません。
白い方の牛頭は「よかろう ならば我らも斧を捨て」と二体でキャルマーに組み合うと、「己が肉体のみで闘ってやろう!!」と抱え落としのような大技でキャルマーを地面に叩きつけてノックアウトさせます。
「これで2対1だ 小さき者よ 諦めて引き返すのだな」という警告を発する牛頭に、「引き返せ・・か やはりな・・」とプルチノフは得心がいった様子。
「君たちは我らを殺すつもりはないのだ ただ門を守る それが君たちの役目なのだろう?」「左様 それが我らの務め」「だが我らはそれでも押し通らねばならぬ 君たちの慈悲を無視してでも」と、プルチノフ。
「ならば 卑劣な真似はできまい」と本気になったプルチノフは腰を落として構えます。牛頭もプルチノフの覚悟を感じて、「それが驕りでないのならば 望み通り死を与えてやろう」と本気モードです。
打撃が効かないのなら、とプルチノフは赤い方の牛頭の脚を取ると、力まかせに「投げる!!」と振り回します。思わず体勢を崩した牛頭の頭に素早く飛び乗ると、(大地よ!)と加護の力を使います。
(ぬ!? なんだこの重さは!?)と赤い方の牛頭は驚愕。そのままプルチノフに頭を地面に叩きつけられます。「大統領流 猛牛焼印押(ブルブランディング)!!」。一撃で失神です。
白い方の牛頭は「ウィンドス!?」と赤い方の牛頭の名前を呼びますが、返答がありません。「次は君だ」とプルチノフ。
「なんという勇者か!」と改めて感心した白い方の牛頭は、「よかろう ならば我が角をお見舞いしてやる!」と角に全力を乗せて突進して来ます。
低く構えたプルチノフはそれを見切ると左脇で受け止め、後退しながら勢いを吸収。地面の出っ張りを足で捉えると、それを起点にして牛頭を持ち上げます。
持ち上げられて驚く牛頭。プルチノフは左足を強く打ちつけて地面を隆起させると、「大統領流 猛牛岩石武者落とし(ブルキリング)!!」とその塊に牛頭を頭から落とします。白い方の牛頭も一撃でノックアウトです。
「結局一人でやっつけちゃった・・」とサキは呆れ顔で、「ケーン(ぼく役立たず・・)」と涙目です。
地面に転がされた牛頭たちは「見事だ 我ら牛頭人(ミノタウロス)最期の戦いに相応しい・・勇者・・との・・戦い」「これで我ら牛頭人は・・呪いによって・・獣に堕ちる・・それだけが・・」と戦いに納得しつつも、どこか無念そうにつぶやきます。
「呪い?」と聞きとがめたプルチノフが訊ねると、牛頭の足が石になっていきます。
「混沌(ケイオス)の神々にかけられた呪いだ・・ 我らがこの門を1000年守ることで・・その呪いも解ける・・はず・・だった」と牛頭は語り出します。
「呪いを・・では君たちは混沌の戦士ではないのだな?」「左様・・ 我らも元は太陽神(マウナー)様の戦士だった・・」。
それを聞いたカーニャが何か思い当たることがあったようです。「まさか・・牛頭の戦士・・太陽の使徒・・? まさか・・」「ぬしら あのウィンドスとボルトスの兄弟なのかえ?」。
「ふふ・・はるか昔の・・話だ・・」と自分たちの正体を知る者がいたことに、嬉しそうに答える白い方の牛頭の戦士・・ボルトスでした。
まとめ
プルチノフの強さを再認識する回でした。蹴りと投げ技が強力で、加護の力もうまく使いこなしています。
勝手に「タッグマッチ」と戦いに挑みましたが、サキの言葉の通り一人で勝ってしまいました。
完敗した牛頭たちは素直にプルチノフの強さを認めていますので、うまく呪いを解除すれば強力な味方になってもらえそうです。なんとかなりそうな感じと、このまま退場してしまいそうな感じと半々というところでしょうか。
というか太陽神の加護は受けていましたっけ? 大蕪を成長させていたので加護を得ていた気もしていましたが、大地の神(ムトゥアー)、言の葉の神(マーヤ)、友情の神(ティエンコジー)、時と英知の神(タナーシュ)だけだったかな・・。
すいませんこのへんはウロ覚えです。いずれどこかで、たとえば扉絵とかで受けている加護の種類を明記してくれると助かります。
魔族との戦闘は聖王国に渡ってからでしょうか。まだまだ話は広がりますね。
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