ライドンキング【21話 大統領と雪原の嵐】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
21話「大統領と雪原の嵐」
前回のあらすじ
門番を倒したプルチノフ一行でしたが、「迷宮の心核(ダンジョンコア)」によってパーティが3つに分断されるのでした。
「ライドンキング」【20話 大統領と混沌(ケイオス)の渦】【コミックライク】
以下、21話のネタバレを含みます。
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(*今回からあらすじを省略します)
3つに分断されたパーティがそれぞれに奮闘 一番星はプルチノフ組
カーニャ、ベル、キャルマーの組は森のようなところに飛ばされましたが、マイペースなベルは虫を焼いて食糧を確保しつつ、帽子の中の食糧は仲間のためにと手をつけないところがちゃんとした性格をしています。
トンネルのようなダンジョンに飛ばされたサキとボッチ組は、オーガのような筋肉系の魔物に襲われていますが、ボッチを先頭にホッチたちの活躍で一蹴しています。むしろこのパーティでお荷物なのはサキで、ボッチに心配される有様です。
しかし、オーガたちが食べようとしていたこんがりと焼けた鳥の丸焼きは、さすがにボッチたちに気を遣って食べないだけの気遣いは、ベルにはまだあるようです。
雪原に飛ばされたのはプルチノフとヨシュアス。今回はこの組がメイン。
襲い来る無数のゴブリンシャーマンをプルチノフは固めた雪玉で全滅させ、ヨシュアスに驚かれていますが今更です。
プルチノフはゴブリンはなんとかなるにせよ、天井を落とされたらたまらないと心配していますが、ヨシュアスによれば心核(コア)が天井を落とせるのは入り口と出口だけとのこと。
人型にたとえて説明していますが、口と肛門は任意に動かせてもお腹の中は動かせない、とのことです。
プルチノフは納得し、それならばと出口を探します。ヨシュアスに出口までどのくらいあるかと訊ねますが、ヨシュアスは魔封じの腕輪のせいで魔素をうまく探れないと返答。
「なんだそうだったのか」とプルチノフはまったく迷うことなく腕輪を破壊し、ヨシュアスを自由にします。
ヨシュアスの方が面食らい、バカにされたと感じてプルチノフの腰の短剣を風の魔法で操って盗み取りますが、「ああ そうか武器を渡していなかったな その短剣は君に預けておこう」とこれもまるで気にしていません。
さすがにここまで無警戒だと、ヨシュアスも気勢がそがれて大人しくなっています。
そこへ新手が現れます。幽鬼(レイス)の上位種の王幽鬼(ハーリィ)です。物理攻撃が効かず、遠距離から一方的に氷柱を投げつけて攻撃してきますが、もちろんプルチノフには当たりません。
更に邪悪な気配がし、新たに現れたのはプルチノフが浄化させたはずの魔幽王(リッチ)。まさかの再登場です!
ところが因縁の相手に怒りのボルテージを上げているのはリッチの方だけで、「たしか獣王の迷宮で会った景気の良い名前の・・」とプルチノフはオトボケです。
リッチは消滅する寸前にダンジョンコアによって救われ、リッチから魔霊大王(エルダーリッチ)に進化させてもらったとのこと。そして、使徒の魂を1000玉集めた時には人界へと解き放ってくれると約束してもらったと言っています。
プルチノフはケンタウロスの門番も1000年という単位で縛られていたと指摘し、ダンジョンコアが騙す時に使う手口だと見抜きます。
リッチに伝えますが言っても通じません。ヨシュアスが解放された魔法で攻撃を仕掛けます。「風刃竜巻(ウラカントルニージョ)!!」と魔法をぶつけますが、マントがたなびくだけでダメージを与えられません。
「く・・くそ!! 風魔法は・・風魔法は無敵の魔法なんだ!!」とヨシュアスは歯噛みしていますが、プルチノフは冷静に風魔法を分析。
魔素をほとんど気圧のコントロールに使い切るために攻撃力が減衰していること、それでもわずかに残った魔素がハーリィらをかすかに揺らしていることに着目。魔素自体ならばダメージを与えられそうだと結論づけます。
以前、ゾンビドラゴンがリッチを浄化させた竜の炎は魔素の奔流であったと気付き、プルチノフは魔素を砲弾のように撃つことができれば倒せるではないかと考えます。
ベルの大雑把な「魔法(マナ)は人の思いを具現化した力みたいな」とのアドバイスを思い出し、人の思いを自らの肉体で体現させ、「大統領流象形拳 龍牙咆掌(ドラゴニックオウラ)」を完成させます。
見た目はほぼ、かめ○め派のようですが、手の形が竜の咢を模しています。
「飛龍魔弾(ドラゴンロケット)!!」と唱えると構えた手の平から魔素の塊の弾丸がいくつも撃ち出され、次々とハーリィを消滅させていきます。
「な!? 魔弾だと!?」とリッチは驚いていますが、小癪なことにするすると身を捻って魔弾をかわしていきます。
それを見たヨシュアスが何かを思いつき、プルチノフにもっと撃ち出すように言います。従うプルチノフ。リッチは高笑いで余裕の態度です。
ヨシュアスは風魔法で竜巻を起こして魔弾を吸い込み、「竜巻竜魔弾(ドラゴントルニージョ)!!」と進化させた魔法をリッチにぶつけます。
「最大半径100メッツァーの広範囲魔法だ! いくら素早くても逃げられないぞ!」とのヨシュアスの言葉通り、高をくくっていたリッチは竜巻に乗った魔弾に体を貫かれ、あっさりと消滅。
「ま・・待て待て!! まだとっておきの必殺技とか・・いろいろ・・いろいろあるからぁ!! 心核(コア)さまあああ!」と情けない台詞が最後の言葉となりました。
やり切った顔のヨシュアス。風魔法(プルチノフの力を借りて)で倒せたことに満足いっているようです。
雪が晴れ、ヨシュアスいわく階層主を倒したからだとのこと。すぐそばに出口も見え、二人は皆との合流を目指して先に進むのでした。
一方、ベルチーム。ベルが炎の魔法を駆使し、キャルマーもブレスで奮闘していますが、現れた虫の魔物にはダメージを与えられません。
ベルはそれこそが虫迷宮の階層主だとアタリをつけます。物理攻撃も魔法も跳ね返す、天然の魔法鎧の性質を持ったミヤーム甲殻のような身体を持つ鎧の甲虫戦士。
「魔甲鍬騎士(ミヤームナイト)みたいな」、とベルは階層主をそう名付けました。大ピンチなところで次回に続くです。
まずはプルチノフが雪迷宮を攻略 ヨシュアスとの絆が深まりました
みそっかす扱いになっていたヨシュアスが、プルチノフの懐の深さと能力に支えられて自信を取り戻したようです。
魔法を封じるための腕輪を躊躇なく破壊して短剣まで分け与えてしまうところは、プルチノフの慈悲心です。サキやカーニャがいたら相当文句を言っていたことでしょう。
これでリィナらと会敵した時にヨシュアスはプルチノフの弁護に回るかもしれません。和解の道も見えたでしょうか。
しかし、ここでリッチがエルダーリッチとなって再登場するとは思いもよりませんでした。 まあ、ダンジョンコアに騙されているのですが、今度もプルチノフに完全敗北です。
「まだとっておきの必殺技とかぁ」と泣き言を言っていましたが、再々登場はもうありませんよねぇ・・。あったら完全にネタ枠ですが、見事な芸人魂(?)でした。
ダンジョンコアが「1000」という単位にこだわっているのは、小学生が言う「○○ならひゃくまんえ~ん」みたいなものでしょうか。
プルチノフはまたしてもひとつ成長しました。魔素を自在に操って魔弾を放つとか、近距離も遠距離もこなせるようになり、無敵度がアップしましたね。
次はベルチームの戦いになるようです。物理も魔法も効かない相手にどうやって戦うのか見当もつきませんが、カーニャの創造魔法で突破口を開くでしょうか。カーニャも最近活躍の場面が少ないので、ここらが見せ場ですね。
次回がベルチーム、その次がサキチーム(ボッチチーム?)となるでしょうし、合流はまだ先のようです。プルチノフだけではない、というところを見せてもらいたいところです。皆の活躍に期待します!
「ライドンキング」【22話 大統領と髑髏の祭壇】【コミックライク】
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