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ライドンキング【22話 大統領と髑髏の祭壇】【感想・ネタバレ】【コミックライク】

22話「大統領と髑髏の祭壇」

前回のあらすじ

3組に分断されたプルチノフ一行。雪原の迷宮(ダンジョン)に飛ばされたプルチノフとヨシュアスは、ダンジョンコアによって進化したリッチ改めエルダーリッチとなった仇敵と相対します。プルチノフに手枷を解放されたヨシュアスと、プルチノフのコンビプレーでエルダーリッチを難なく退け、二人は雪原のダンジョンを突破したのでした。

 

【漫画ネタバレ目次】「ライドンキング」【コミックライク】

「ライドンキング」【21話 大統領と雪原の嵐】【コミックライク】

 

以下、22話のネタバレを含みます。

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ダンジョン攻略は3つのルートを制覇する必要あり 今回は魔女っ子チーム

雪原ダンジョンを攻略したプルチノフとヨシュアスが洞窟を進むと、扉が見えてきます。勝手に開いたその扉を通ると、3つの髑髏に光が灯された部屋に出ます。

 

髑髏に浮かぶ光のひとつにはプルチノフとヨシュアスの姿が映っており、プルチノフはカメラを探しますが当然そんなものはありません。

 

すると恒例のダンジョンコアが「コココ・・ ようこそ映し見の祭壇へ 日照りの使徒よ」と語りかけてきて、残るふたつの光を見れば、それぞれ分断されたサキやベルたちの姿が映っています。

 

聖王国に行く扉を開くのは、3つに分かれたパーティがこの部屋に揃わないと駄目だとダンジョンコアが告げてきます。

 

ダンジョンコアは「雑魚が突破できるほど我がEX迷宮は生易しくないぞえ? コココ」「せいぜいその祭壇で仲間が死ぬのを見届けるがよいわ! ココココココココ! そしてこの部屋で朽ち果てるがよい! コーココココココ!!」と高笑いです。

 

ヨシュアスはそれを聞いて、サキやベルたちが迷宮を突破できるわけがないと絶望しますが、「ヨシュアスくん 彼女たちは決して弱くない 信じるのだ」とプルチノフは微塵も動じていません。

 

「仲間を信じるということも 敵に身をさらすのと同様の戦いなのだ 私は彼女たちを信じる」「君を信じるのと同様にね」とここでも大物です。

 

映し見では動きがあり、ベル、カーニャ、キャルマーが襲撃を受けています。ちなみにヨシュアスは性悪魔女と呼んでおり、サキとボッチの呼び名は性悪剣士と鳥。

 

魔甲鍬騎士(ミヤームナイト)に襲われていて、キャルマーの背に乗って距離を取っています。

 

ミヤームナイトは近距離の攻撃しかできないと読んでのことですが、背後に守っている大木の虚(うろ)がおそらく迷宮を抜ける出口であると推測されるため、避けてばかりはいられません。

 

距離を取ながら魔法の矢でミヤーム甲殻を撃ち抜けば倒せるはず、と甲殻の薄い首の可動部を狙うようにベルはカーニャに指示。

 

カーニャは「騎乗しながらそんな芸当ができるか! 私の弓を期待しすぎじゃ! エルフじゃからって皆が弓の達人ではないわえ!」と反論しますが、ベルはいいからと取り合いません。

 

「精密誘導」「貫通10倍」「硬度10倍」と魔法を重ねがけし、カーニャが驚いています。狙いを首筋に向けさせ、「誘導点固定!」と魔法で強化した矢を放たせます。

 

狙いは正確で首筋に直撃しますが、強化した矢でもあっさりとへし折れてまったくダメージを与えられません。一度撤退して対策を練り直すことにします。

 

そこへ虫が襲って来て、キャルマーのブレスとベルの炎の合わせ技、「大王火炎(ボーゴファイア)」で一斉に焼き払います。

 

ところが死んだ虫が魔素になってミヤームナイトが吸収。そのまま魔力となり、いくつもの魔弾を撃ち放ってきます。

 

慌てて回避し、「虫除け極大!!」とベルは虫除け魔法で虫を追い払います。倒すとまた魔弾が返って来るので仕方ない処置ですが、虫除けの煙はとても臭く、カーニャだけでなくキャルマーも涙目です。

 

虫の大群から逃れることができ、ミヤームナイトはそれを黙って見送ります。映し見でその一連を見ていたヨシュアスも口では色々と言うわりに「よかった! 逃げられたみたいだね」と素直に喜んでます。根はいい奴です。

 

逃げ切った一行はベルの張った結界でひと息つきます。カーニャは鼻栓をしながら必死の形相です。

 

「それにしても・・」とカーニャは改めてベルの多彩な魔法の技に感心しています。「冒険者なんぞやっとる魔法使いは落ちこぼれと相場が決まっとるが・・ さっきの付与魔法にしろ・・今まで使ってきた魔法は魔導院の落ちこぼれに使える魔法ではない・・」。

 

何者だと問われたベルは「落ちこぼれは失礼みたいな 学ぶことがなくなったから自主的に卒業しただけみたいな」と答えつつ、「私のことよりカーにゃんの方が謎みたいな なんでこの旅についてきたの? 村に残った方が安全みたいな」と訊き返し、それは確かに疑問でした。

 

「ふん 村を滅ぼした猪鬼(オーク)どもと暮らせるわけがないにゃん」「それ」「?」。

 

カーニャの返答にすかさず突っ込みを入れるベル。「カーにゃんが嘘ついたり真面目に話してない時は そのニャンニャン口調になるみたいな」「そ そんなことないにゃんさ」。

 

鋭く指摘されて見事に狼狽えるカーニャ。言われてみればそうだったかも・・とベルの慧眼に驚きです。魔法で「あばばば」してばかりではないようです。

 

じっと見つめるベルに耐え切れなくなったカーニャは、「お 猪鬼(オーク)が嫌いなのはホントじゃ!」(にゃではなく)と言いつつ、「怖かったんじゃ」と本心を打ち明けます。

 

エルフは長命とはいえ、森に住む以上は集落を他種族や魔物に襲われるのは日常茶飯事。集落ごと滅ぶのも珍しいことではないとのこと。それゆえ長く生きたエルフとは、数多くの集落を渡って生き延びた者ということになります。

 

カーニャも長く生きているため、行く先々で集落を滅ぼす呪い子として扱われていたとのこと。

 

「それでプルチノフ村に自分の呪いがふりかからないようについてきたみたいな? 村の子供(キッズ)たちになつかれて情がうつったみたいな?」とまで言われて、「ふんっ」とそっぽを向きます。

 

ベルは、「エルフは魔法に対して原始的な神秘主義を押し付けてくるから信用できないけど・・」としながらも、「カーにゃんの優しいとこは信用してみるみたいな」と笑顔を向けます。

 

「・・い・・今まで信用しとらんかったんかい!」と強がりなのか本心なのかカーニャが抗議し、「ケンケン(ボクは信じてたよ!)」とキャルマーがなぐさめます。

 

ベルは作戦を提案します。「この作戦は 信用できない人間には任せられないみたいな」と真面目な顔つきになります。

 

ベルが立てた作戦ではカーニャがキャルマーに乗り、魔導騎士槍(ランス)で突撃してミヤームナイトに先端を当てること。魔導騎士槍の先端には魔法を射出する魔石が組み込まれています。

 

開き直ったカーニャはキャルマーと共に突進しますが、ミヤームナイトの鉤爪に防がれます。しかしキャルマーが踏ん張って押し込み、先端が触れます。

 

「今じゃ!」とカーニャは「捕縛鎖(クラッチ)!」と鎖の魔法で相手の動きを止め、それから得意の木工魔法を全開で撃ち込みます。

 

ベルの推察によると、階層主のミヤーム甲殻は魔法銀(ミスリル)と同じ性質を持つものの決して鉱物ではなく、むしろ虫の甲殻なら体液を分泌する微細な穴が無数にあるはずとのこと。

 

魔導院の変態虫学派も木と同じ性質と言っていたので、むしろ鉱物というより硬い木だ、と断言。

 

カーニャはこじつけだと言いますが、魔法に大切なのはイメージで、カーニャの木工魔法も属性のないオリジナル。イメージさえ保てれば小さな穴を開けるくらい不可能ではないとベルは答えます。

 

カーニャが押し当てた先端から木工魔法が射出されていますが、ミヤームナイトはまだ平気です。鉤爪に弾かれてカーニャは体勢を崩しますが、またもやキャルマーが奮闘。ところが角を折られてしまいます。

 

「キャル助!!」とカーニャは叫びますが、キャルマーは諦めていません。むしろ自分の角を使って魔法を使って、と目で訴えかけます。

 

意図に気付いたカーニャ。「そ・・そうじゃ! 竜の角は・・ 最強の魔力増幅器(ブースター)じゃ!!」と「木工魔法もっと全開!!」と出力を上げます。

 

ミヤームナイトが振り払った腕でカーニャも吹っ飛ばされますが、辛うじて胸に小さな穴が開きました。

 

すかさず「遮蔽解除」と魔法で消えていたベルが姿を現します。バリスタを構えています。「ナイス根性みたいな あとは任せるみたいな」と、精密誘導、貫通10倍、硬度10倍と装填した矢に付与魔法をかけていきます。

 

発射された矢はカーニャとキャルマーの力で開けた小さな穴を正確に貫き、「起爆みたいな」とベルが唱えると爆散。ミヤームナイトを粉々にしての大勝利です。

 

「幼女をこき使いすぎにゃん・・」「ケーン(やったー)」とカーニャとキャルマーもほっとしています。

 

映し見でそれを見ていたヨシュアスも「凄いよ! おじさんがいなくても階層主をやっつけた!」と興奮しています。

 

「うむ」とプルチノフも頷きながら、(しかし・・あおの臆病な娘が・・なぜあれほど好戦的に・・)とカーニャの変わり具合を心配しています。

 

カーニャの心変わりはベルに色々と指摘されて開き直ったからと思っていましたが、このニュアンスだとダンジョンの性質が感情に悪影響を及ぼしている、というふうにも取れます。どっちでしょう。

 

「コ・・コココ・・あの魔甲鍬騎士(ミヤームナイト)我が迷宮の階層主としては最弱・・」と心なしか声が震えているようなダンジョンコア。「えぇー それ負けてから言う?」とはヨシュアス。

 

「だが残りの迷宮を踏破するのは不可能・・コココ なぜなら・・」と、もうひとつの映し見に目を向ければ、ボッチたちが床に転がされて気を失っています。

 

「我が迷宮最強の筋肉迷宮階層主・・死の谷の闘鬼王(キングオーガ)ピサールに あの小娘が太刀打ちできるかな? コーココココ!!」とまたもや高笑い。

 

圧倒的存在の前に気力を失い、剣を持って立っているのがやっとの状態のサキが、そこには映っていたのでした。

 

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お互いが信用を向け合うパーティ 残るサキは・・

プルチノフは自分が強いだけではなく、仲間を信じる強さも持っています。バラバラになった仲間も問題なく迷宮を突破できるだろうと、悲観的になることもありません。

 

ヨシュアスもそんな空気に当てられたのか、成功体験が自信をつけさせたのか素直さを前面に出して「性悪魔女と「性悪剣士」を応援しています。この素直さがヨシュアスのいいところですね。

 

リィナとの対戦では板挟みになる姿が今から目に浮かびますが、ひと皮剥けたところを見せてもらいたいものです。

 

今回の主役はベル、カーニャ、キャルマー。

 

ベルが相当な魔法の腕の持ち主だとはわかっていましたが、多彩な魔法の技と知識、オリジナルの縮小魔法など群を抜いた実力者です。プルチノフの実力の裏に隠れていましたが、自力でも相当の強さでした。

 

カーニャの同行の理由も意外でした。確かに長命なエルフだとそういうこともあるでしょう。プルチノフ村に呪いがかからないように、自分から村を出たとベルは推察。もっとも、プルチノフの強さもあてにしているのでしょうけど。

 

「にゃん」の使い方にも理由があったのは見落としてました。嘘をつく時や真面目な話をしていない時とは、ベルも目ざといですね。

 

キャルマーの活躍も立派でした。角が折られてしまいましたが、そのおかげでカーニャの木工魔法も威力を増して装甲を貫けました。いずれまた生えてくるでしょうか。

 

ベルの強力な魔法と、仲間の信頼の絆で勝ち取った勝利と言えるでしょう。

 

残すはサキとボッチたち。「信用」がテーマになっているので、サキがボッチらを信用できるかというのが見どころでしょうか。

 

既に「死の谷の闘鬼王(キングオーガ)ピサール」という名前持ちの筋肉階層主にボッチたちがやられてしまっているので、どうやって巻き返すのか想像がつきませんが、ベルに比べてサキはずっといいところがなかったですし、ここらでひとつ見せ場を作って欲しいものです。

 

プルチノフが助けに入るというのもヘンですし、ボッチの底力と、それに釣られたサキの意地で突破という感じでしょうが、何かひとつコメディ要素みたいなものも入ってくるかもしれませんね。

 

ライドンタイムが遠のいていますが、次週、サキとボッチたちの活躍を見守りましょう。

 

「ライドンキング」【23話 大統領と雷(いかづち)の剣士】【コミックライク】

 

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