24話「大統領と若獅子の牙」
前回のあらすじ
筋肉ダンジョンをホッチたちと進むサキでしたが、階層主の闘鬼王種(キングオーガ)に出会い、一蹴されてしまいます。髑髏の部屋から見ていたベルが、髑髏を改造して声を届けて励まします。奮起したサキが雷の魔法を暴走させます。危険を感じたプルチノフがベルの通信を見よう見真似でモノにして、自身の記憶を伝えます。プルチノフの記憶から雷の扱い方を学んだサキが、全身に雷の闘気を纏うのでした。
「ライドンキング」【23話 大統領と雷(いかづち)の剣士】【コミックライク】
以下、24話のネタバレを含みます。
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サキ覚醒! プルチノフの記憶とマーナ師匠の教えで階層主を撃破!
雷の魔素を全身に纏ったサキが反撃に出ます。鋭い踏み込みから高速で動き、キングオーガにひと太刀を浴びせます。
(我が只人如きに一撃を!?)と驚くキングオーガ。髑髏を通じて観ているカーニャも何が起こったのかわからないようです。
プルチノフだけはその仕組みに気づきました。電磁推進を利用して移動したのではないかと推測を巡らせ、しかし、導電性を持つ銅板や走路もなく・・とぶつぶつとつぶやいています。
(まさか電磁推進を研究した記憶まで流れたのか?)と、過去にリニアモーターカーや電磁推進を調べた時のことを思い浮かべています。
(そうか それすらも雷の魔素が・・ 稲妻を放った一瞬に魔素を伝導電性の走路にして・・)サキのやっていることを理解します。
サキは雷を放ち、それを利用してその上を高速移動していました。マーナ師匠の言葉を思い出しながら、連打を浴びせていきます。キングオーガの攻撃をかわしつつ一方的です。
ベルとの会話も反芻しています。ベルによれば、魔素の身体強化はせいぜい身体能力を数割だけ向上させる技術とのこと。
炎なら筋力、水や土なら防御力、風なら速度、光や闇なら五感の強化などです。ただ、雷はそれらと違って簡単に観察できるものではなく希少。古代人が最も使用した魔素は雷であるものの、魔導院でも雷の研究は六大魔素より大きく遅れているとのこと。
(それがおじさんの意識とリンクしただけで・・もしかしておじさんは古代人の知識を・・?)ベルはプルチノフの正体の一旦に触れています。
と、攻撃を続けていたサキがキングオーガに止められます。「ふん・・いくら速くても慣れてしまえば単調な動きよ それにまだ剣に雷の闘気を纏わせることはできぬようだな」と見切られています。
体に痣をつけることはできても、闘気を乗せられないため皮一枚すら斬れていません。
ここでもまたサキは師匠の教えを脳裏に描いています。「いいかいサキ 一撃で倒せないデカブツには 若獅子の牙で対抗するんだ」と奥義を伝授されている場面です。
「最初は速さで攪乱して相手を焦らす そして受けに回ったらひたすら耐えて時機を待つ」。キングオーガの猛攻をサキがしのいでいます。「そして一度(ひとたび)間合いを取ったら・・」。
サキが攻撃に出ます。「何度繰り返しても無駄だ!」とキングオーガは腕で受け止めようとしますが、サキはその腕をかいくぐり、剣筋をキングオーガの首元に滑り込ませます。
「手の内を見せるのは一瞬・・」と師匠の言葉。首元を捉えた瞬間、剣に闘気を乗せたサキの刃は、一撃でキングオーガの首を断ち切りました。
「群れを追われ 旅から戻った若獅子の牙は大獅子をも凌駕する 私の故郷の故事から生まれた奥義だよ」と記憶の中の師匠は笑顔でした。
驚くプルチノフら一同。へたりと腰を落とし、雷の魔素を解くサキ。「やったよ・・マーナ・・さん」。目尻に涙を浮かべて勝利を噛みしめています。
一方、シカーブ村の海底迷宮入り口。リィナたち魔族が到着していて、ダンジョンコアによって埋められていた入口をエドゥがハンマーで叩き壊しています。
「ったく・・入り口を埋めちまうなんて何を考えてんだ あのアホ迷宮核は」とぼやくエドゥ。ミィナが石化した門番を見つけています。「どうやら・・」とリィナ。「ヨシュを誘拐した奴が迷宮に侵入したようだな・・」。
「追うぞ」「りょ」リィナたちは眼前に広がる渦を睨みつけるのでした。
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ボッチの手を借りることなくサキだけで倒し切りました
ボッチとのコンビネーションで強敵を撃破!となるのかと思っていましたが、サキが完全に覚醒して一人で倒し切りました。サキの本気の見せ場でしたね。良かったです。
プルチノフの記憶は、ベルのいう古代人の知識に匹敵するようです。もちろん同じものではないのでしょうが、文明の進んだプルチノフの現代知識がサキの雷魔法を進化させました。
サキはその記憶に加えて師匠から受け継いだ奥義「若獅子の牙」を駆使し、キングオーガを仕留めました。完全に戦士としての立ち回りで、今までのヘッポコなサキとは別人のカッコイイ姿でした。
ベルも持ち前の魔法技術の高さを見せつけましたし、サキも覚醒。ついでにプルチノフのサポートを受けたヨシュアスもちょっと自信をつけていますので、パーティとしては相当なレベルアップです。
サキの騎乗しているホッチにも、何らかの技能が加わればいいですね。
これでダンジョンは攻略・・となったものの、リィナたちが追いついてきました。階層主はプルチノフらが倒しましたので、一直線にプルチノフらの元まで来るでしょうか。
ダンジョンの中での対峙になるのか外に出てからになるのか。ヨシュアスの立ち回りに注目しつつ、戦いの行方を見守っていこうと思います。
というかこのところマジなバトル展開が続いていますので、プルチノフの癒しのライドンタイムがないですね・・。
「ライドンキング」【25話 大統領と巨槌の闘士】【コミックライク】
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