ライドンキング【9話 大統領と狂姫(きょうき)の騎士団】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
9話「大統領と狂姫(きょうき)の騎士団」
前回のあらすじ
プルチノフらは魔霊王(リッチ)と対峙し、配下のゾンビドラゴンと戦うことになりました。体格差に苦しみながらも大地の加護を得て倒し切ると、支配を解かれたゾンビドラゴンの一撃でリッチも浄化されます。しかし、激戦がたたってプルチノフは倒れます。一方、ジェラリエ率いる騎士団は人馬の里を発見して襲撃を仕掛けていました。
「ライドンキング」【8話 大統領と竜の骸】【コミックライク】
以下、9話のネタバレを含みます。
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(感想→あらすじ→まとめの順です)
ジェラリエ騎士団が人馬の里を襲撃
ジェラリエの苛烈な攻撃が人馬の里に差し向けられました。仔馬とメス馬だけ確保して後は殲滅を指示とは、かなり闇深いものを抱えていそうです。
タイトルにも「狂姫」と書いて「きょうき」と読ませているくらいなので、何かしらのタガが外れているのでしょう。
魔導院(タワー)から派遣された従軍魔術士カーヴィンも何やらクセのありそうな人物ですが、最初の方は3コマとも同じポーズ・・使いまわ・・?
魔術兵器(マジックウェポン)の前に人馬族は壊滅寸前です。人馬族の長の弟マルセロスがブルガルムと手を組んで反撃しますが、ジェラリエの武術もなかなかのもので、カーヴィンとのタッグに撤退を余儀なくされてしまいました。
村まで撤退したブルガルムはプルチノフならなんとかすると考えていて、信頼されているのですが、肝心のプルチノフはまだノックアウト中。今回はまったく出番がありませんでした。
やはりこの漫画の中心はプルチノフなので、台詞すらないのは味気ないですね。復活が待たれます。
以下、あらすじです。
9話のあらすじ
プルチノフ村を見通す森の中でマルセロスはブルガルムと出会い、両者ともプルチノフに助けられたことを話し合っています。
ブルガルムは「人馬にも恩を売っていたとは律儀な奴よ」と呆れているのか感心しているのかわかりません。傍に控えるベアーは「マ”ッ」と言っていてこちらもよくわかりません。
切り伏せられた賊を見て、「その只人はお前の敵か?」とブルガルムが尋ね、「我が里を狙うゴルドーの者どもだ」とマルセロスは答えます。
ブルガルムの目の色が変わります。「あの首輪」(隷属の首輪)を持ち込んだ者を使役していた女だと、ジェラリエを殺すまで屈辱は果たせないと怒りに燃えています。
マルセロスはそこまでするジェラリエの目的は何かと訝しみますが、突然、父から受け継いだ剣が折れ、同時に角笛の音が聞こえてきて里に異変があったことに気付きます。
人馬の里ではジェラリエ率いる騎士団の襲撃が開始されていて、ジェラリエの指揮の元、魔法武器(マジックウェポン)を使った猛攻が仕掛けられています。
人馬族はせめて一太刀でも、と立ち上がりますが、統率された騎士団の連携の前にあっさりと蹂躙されてしまいます。
魔導院(タワー)から派遣されている魔術士カーヴィンは、「種馬として多少は生かしておけばよろしいでしょうに」と口添えしますが、「黙れ 従軍魔術士ごときが差し出口を挟むな」とジェラリエはぴしゃりと言い放ちます。
仔馬とメス馬さえ確保できればよく、王に献上する人馬に余計な恨みを残した雄馬など不要とのこと。
雄馬は隷属の首輪で支配したタクタロスだけで充分だということかと、カーヴィンは勝手に納得します。
カーヴィンは隷属の首輪を便利なものだと褒めていますが、ジェラリエいわく魔導院にしてみれば玩具のようなもの、もっと悪辣な魔道具を隠し持っているだろうと言っています。
カーヴィンは軽く受け流し、「もしそんな物が存在していたとしても 私のような卑しき従軍魔術士の知ることではありませぬ」と、どうにもクセのありそうな喋り方です。
今回、戦場に持ち込んだ魔法武器は「隼爆矢(ファルコンアロー)」という魔法の矢で、先端の魔石に爆炎魔法がチャージされているもの。使い切りなうえにオーク級の魔石を必要とするため非常に高価なものだそうです。
のらりくらりしたカーヴィンの受け答えをジェラリエもいちいち信用しておらず、そもそも魔導院が魔法武器の供出を渋らなかったら、北辺の平定は百年も前に終わっていたと辛辣です。
カーヴィンは「上司の思惑など私のような下っ端にはわかりかねましてな」と矛先をすらりとかわすと、人馬の生き残りが逃げ込んだ遺跡を指し示します。
隼爆矢で攻撃を仕掛けてもいいが、その場合は遺跡もろとも人馬は生き埋めになって全滅すると忠告します。ジェラリエは一晩だけ人馬に猶予を与え、野営の準備に移りました。
遺跡に逃げ込んだ人馬の生き残りは今後の対応を協議しています。マルセロスに期待をかけますが隼爆矢は強力で、呼応して夜襲をかけようという者、諫める者に分かれます。
そこへ突然地面が割れてベアーが飛び出して来ます。人馬は怯えますが、ベアーは仔馬の一人に黒い鬣と手紙を渡します。その香油の匂いからマルセロスの物と判断します。
マルセロスが従えたのか?と疑問に思っていますが、手紙にはベアーの開けた穴から逃げろとの指示。山の裏手に出られるようです。人馬たちは早速行動を起こして抜け出しますが、騎士団の斥候に見つかります。
しかし、その背後にはブルガルム。即座に交戦して次々と騎士団を倒していきます。隼爆矢も跳ね返し、「獣神雷爆(ライガ・ボム)」で迎撃します。
魔盾隊が出たところに、背後に回り込んだマルセロスが一撃を浴びせ、被害を拡大させます。
割り込んできたのはジェラリエ。「邪王炎爆(サンダ・ファイアー)」の魔法で、味方もろとも焼き払ってきます。
ブルガルムが助力に入り、ジェラリエにもカーヴィンがつきます。ブルガルムの「獣神雷爆」を、カーヴィンが「邪王爆壁(ニトゥア・シールド)」で防御します。
魔法の余波が吹き荒れるなか、マルセロスがジェラリエに斬りかかりますが、防がれて剣も折れます。
カーヴィンに何かを感じたブルガルムは、戦況も不利と見て撤退を選択します。マルセロスを背に掴まらせ、「獣神転翔(トベコーン)」で戦場から一気に脱出しました。
カーヴィンがその魔法に感心し、ジェラリエは追撃を指示します。
相当な距離を稼いだブルガルムですが、魔力を使い切って地に伏せます。「獣神転翔」は命数を削る術で、あと数年は使えないとのこと。
マルセロスは何故そこまでして人馬を助けるのか尋ねますが、ブルガルムは「あの女を殺したかっただけ」と答えます。
逃げた人馬は村で庇護すると言い、マルセロスは感謝しますが、人馬を引き入れると村もジェラリエに狙われることになると危惧します。
ブルガルムは「我が子らを見くびるなよ」と答えます。「それに」「あの村長ならなんとかするであろうよ」とプルチノフに信頼を寄せるのでした。
一方、プルチノフは洞窟のなか、ゾンビドラゴンとの死闘の傷が癒えず、未だ気を失ったままでした。
まとめ
ライドンタイムどころかプルチノフは回復さえできませんでした。マルセロスやブルガルムに信頼されているのは伝わってきて良かったですが、早く復活して欲しいものです。
ベルは相変わらずポーション推しですが、それだけで回復するのでしょうか。
ジェラリエとカーヴィン、魔法武器は強力です。どうやって反撃するのかも気になります。
次回こそプルチノフの無双に期待ですね。
「ライドンキング」【10話 大統領と獣王の冠】【コミックライク】
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