16話「MISSION:16」
前回のあらすじ
学園ではクラス対抗ドッジボール戦が行われ、勝ったクラスのMVPには星が授与されるという噂が流れています。父ロイドの任務のため、母親ヨルの特訓を受けてドッジボールに臨むアーニャ。ダミアンとも協力して立ち向かいましたが、特訓の成果が出せずに敗退するのでした。
【漫画ネタバレ目次】「SPY×FAMILY」【コミックライク】
「SPY×FAMILY」【15話 MISSION:15】【コミックライク】
(以下、16話のネタバレを含みます)
勉強嫌いのアーニャ 星獲得のためにボランティア活動
<皇帝の学徒>に向けて星獲得作戦開始ですが、ロイドは以前ほど勉強を押し付けなくなった気がします。アーニャの勉強嫌いが身に染みたのか、家族としての情が沸いて来たのかどっちでしょう。
アーニャはいざとなればカンニングすれば平気と思って勉強をしていませんが、相手の思考を読むと「なんでそれを知っているんだ」と責められ、魔女扱いされたことがトラウマになっています。ロイドの考えを読んで、ちょっと思い直しているようです。
ただ、何をやっても人より優れたものがなく、仕方なく社会貢献で星を獲得しようとしますが、それもままなりません。ロイドは途方に暮れていましたが、アーニャが溺れた男の子の思考をキャッチして、人命救助で星を獲得することができました。
アーニャの良いいところは「正義の心」を持っていることと思い切りの良さですね。スパイもののアニメも好きですが、前にもロイドのサポート(目に見えないところで)で悪をやっつけてます。
これらのことが明るみに出ればもっと星も貰えていますが能力のことは秘密ですし、ロイドも本当の職業も明かせないので仕方ないですね。とはいえ、一年生の中では一番乗りでの星獲得です。
まあ、<雷>も第一号で貰ってますので、どっちに転んでもおかしくありません。学校からしたら手のかかる生徒でしょう。
ロイドも星獲得よりも、アーニャの行動と人命救助という結果を純粋に誇らしく思っていて心から労っています。それを見たアーニャの笑顔も素敵で癒されます。アーニャはこの笑顔が魅力ですね。
ヨルもアーニャを甘やかしていますが、料理の腕もまだ信用されていないようです。前回も「ははのおしえやくにたたない」と思われていましたので、いつか挽回するチャンスが巡って来るでしょうか。
以下、あらすじです。
16話のあらすじ
テストの結果が全てひと桁、Fランク評価のアーニャ。解答用紙を手にしたロイドはアーニャを呼びつけますが、怒られるのがわかっているアーニャはアニメに夢中なフリで「アーニャいまいそがしい」と話を逸らそうとします。
逃げ回りますがロイドには通用せず、「5時からは勉強の約束だったろ!」とつまみ上げられて、ばたばたと暴れています。
ロイドはロイドで、アーニャを標的の現れる懇親会に列席させるべく、特待生である<皇帝の学徒>に仕立て上げなくてはいけません。オペレーション<梟>はフェイズ2に入っています。キツいとはわかっていても根気良く勉強を教えていきます。
ヨルが庇って「で でもロイドさん数学は少し良い点ですよ! がんばりましたねアーニャさん!」と甘やかしています。若干のアニメ効果ですが、当然ひと桁の点数です。
ロイドがその方向で教えようかと、ことわざもアニメのボンドマンが言っていたセリフを引用しますが、都合のいいことだけ覚えているアーニャは「・・わすれた」と役立てられません。
アーニャは(こんかいのてすとは たまたまかんにんぐ<みんなのこころをよむ>がはずれただけ)とハナから覚える気がありません。むしろこれから時間をかけてクラスメイトの得意分野を研究し、カンニングに役立てようと目論んでいます。
(そしたらアーニャ まんてんまちがいなし)とフッと口元を歪めて笑っています。ロイドの真似っぽく言っているようです。
ロイドも裏工作で試験結果をA+にすりかえることは可能ながら、急に高得点を取っても周囲に疑念を向けられるだけで、あくまで自然な改竄に見せるためには基礎学力が必要と考えています。
(友達から疎まれるようになったら学園生活にも支障が出るかもしれんしな・・)と心配していると、アーニャはその思考を読み、(こころよんでまんてんとったら みんなにきらわれる・・?)と、過去に薄気味悪い魔女扱いされたことを思い出して、しゅんとします。
ロイドは落ち込んだアーニャを見て、勉強を詰め込み過ぎるのも酷だと思い直し、座学以外で星を取る方向に切り替えます。
美術から始めて絵を描かせますが、牛の絵はチーターかパンダか判別できないようなシロモノで、音楽でバイオリンを与えてもギギィと歪んだ音が鳴るだけ。スポーツにも挑戦させますが、テニスも跳び箱も全然ダメです。
転んで顔を打って泣くアーニャを担ぎ上げながら、ロイドは諦めず得意な分野を見つけてじっくり伸ばしてやるべきだと思っています。標的のデズモンドも戦争の立案計画には膨大な時間を要する、と自分を納得させようとしています。
本部の見立てでは4ヶ月で星8つと計算されていますが、アーニャを見ていると(本当にそんな悠長な時間はあるのか?)と疑問も湧いてきます。
なわとびもできず紐に絡まって地面に倒れるアーニャは、「ちち アーニャがんばる」とキメ顔をしていますが、「とりあえずこのなわほどけ」とサマになっていません。
目先を変えたロイドは翌日、外に出ます。社会貢献で星を獲得しようと、病院の親子ボランティアに参加します。
人命救助や犯罪者の逮捕協力などでお手柄受賞となる事例もあり、なんなら組織を使って自作自演も可能ながら、リスクを考慮するとそこまでは実行できず、まずは星に至らなくてもアーニャに社会貢献の精神を育ませておこうと考えています。
ところが掃除をさせれば花瓶を割り、図書室で本の整理をさせれば漫画に夢中になって仕事を放り出し、しまいには手術で執刀医にメスを渡す役をやりたいと言って手術室に突撃します。
当然、病院側には怒られて「もういいです! あなた方はお帰りください!」と追い返されます。アーニャも肩を落として「ちち ごめんなさい・・」と謝ります。「気にするな 誰にでも失敗はある」とロイドは慰めますが、社会貢献の星まで望み薄となればどうしたら、と頭を悩ませています。
帰り際、リハビリに向かう男の子と指導員のお姉さんとすれ違います。杖をついている男の子はまた歩けるようになるため、プールでリハビリをするようです。
プールに着いた男の子は指導員のお姉さんに着替えてこいと言われますが、途中で水の冷たさを確かめようと大人用のプールに手を伸ばします。しかし、足を滑らせてプールに転落。
「ケンくーん?」と指導員のお姉さんは、ケンくん(男の子)がプールに落ちたことに気づいていません。
溺れるケンくんが放った声にならない思念が、アーニャの頭に飛び込んで来ます。周りを見渡すアーニャ。もがいている思念から、プールで誰かがおぼれていることを察知しますが、「ぷーるでだれかおぼれてる!」と素直に言えば「えっ何でそんなことわかるんだ?おまえ何者だ?!」と追及されるのではと言葉が出ません。
考えたアーニャは「ちち・・アーニャぼらんてぃあ へたくそだしやっぱり――」「すいえいせんしゅになって ほしげっとするから ぷーるでれんしゅうしてくる!」とかなり無理めな路線を思いつき、プールに向かって走って行きます。
「オイ待て 市民プールじゃないってば!」と追いかけるロイド。アーニャはケンくんを探す指導員のお姉さんの傍を走り抜け、プールサイドまで到達します。
「わー ぷーるたのしいなー(棒)」と声を上げて周りの注目を浴びながら、思念の方向を探します。プールの右端からそれを感じ取ったアーニャは、迷わず走って行って飛び込みます。指導員のお姉さんが悲鳴を上げています。
ゴボゴボと水中に潜って行ったアーニャは、プールの底に沈むケンくんを見つけ手を伸ばします。しかし、アーニャの力では及ばず、すんでのところで手が届きません。
そこに伸びる力強い手。アーニャとケンくんを引き上げるロイドです。「大丈夫かオイ!? 何なんだ一体!?」とロイドには訳がわかりません。
「およごうとしたら このこがしずんでた」とアーニャが言うと、ケンくんは水を吐き出していて、ドクターが呼ばれています。周りにたくさんの人がいながら、ケンくんが溺れていたことに誰も気づいていませんでした。
ロイドが言うには「溺水反応」というものらしく、子どもが溺れる時は意外と静かなもので、誰にも気付かれずに亡くなるケースもあるとのこと。「目を離さないであげてください」。
「にしてもよく気付いたな」とロイドはアーニャの背中を撫でます。「あわぶくぶくしてたから」とアーニャ。周りからも感謝や褒める声が飛びます。
アーニャはこれにより星を獲得しました。「セシル寮一年 アーニャ・フォージャー 人命救助の功により星を授与する!」と皆の前で星を授かり、誇らしげです。
「ウルトラ アメイジング エレガントだ」とヘンダーソンからもお褒めの言葉で、一年生の中では第一号の星獲得です。(雷ももらっていますが)。ケンくんの家族にも感謝されています。
ヨルは「すごいですアーニャさん本当にすごいです! 私とっても嬉しいです!」とアーニャをぎゅっと抱きしめて手放しで喜んでいます。
ロイドもわしわしと頭を撫でています。予期せぬ星獲得は上々の結果ながら、それよりもテロを未然に防いだ時のような誇らしい気分で一杯になっています。「よくやったな」。
心からの言葉に、アーニャはぎゅっと拳を握りしめます。(アーニャのちから ひとのやくにたった・・?)。「えっへん」と最上級の笑顔で応えるのでした。
「よーし今日は私ごちそう作りますね!」とヨルがはりきっていますが、「・・アーニャちちのりょうりがいい」とそこは譲れないようです。がーんとヨルはショックを受けていました。
特待生までの星あと7つ、退学までの雷あと7つ、みんなの尊敬度+100です。
まとめ
ラストのアーニャの笑顔が最高です。ロイドも日々の過酷なスパイ業務が霧散するような穏やかな気持ちだったことでしょう。ロイドとアーニャが本物の親子に見えてきました。
ヨルは頑張れ! ヨルの株が上がるようなエピソードもあるといいですね。
「SPY×FAMILY」【17話 MISSION:17】【コミックライク】
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