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天国大魔境【感想】【コミックライク】

舞台は大災害で現代文明が滅んだ日本

外界から隔絶された施設で暮らす「内側の世界」の住人トキオらの生活と、大災害で現代文明が崩壊した日本で生き残った人達が暮らす「外側の世界」の住人マルとキルコたちの2つのパートで進みます。

 

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内側の世界の登場人物とストーリー

トキオ:主人公格。これといった特徴はないですが、マルと顔立ちが似ています。コナが描く絵が好きで、よくもらっています。

 

ミミヒメ:普段はぼーっとしていますが、勘が鋭く予知能力があり、トキオに「外からふたりの人間が自分を助けに来てくれる。そのうち一人はトキオを同じ顔をしている」と予言します。悪戯好きで、自分に好意を持つシロに自分のヌード写真を送ったりします。

 

コナ:不思議な生物の絵を描く少年。

 

シロ:工作が得意でちょっと根暗。ミミヒメに好意を抱いています。

 

クク:驚異的な身体能力を持つ活発な少女(?)。いつもトキオとコナの絵を取り合っています。

 

タカ:運動神経抜群で明るい性格の少年。リーダー的存在。

 

タラオ:病気のために車いすで生活する知的な少年。トキオに外の世界の存在を教えられても「ここより外はそりゃあるよ」と冷静に応えます。

 

トキオら少年少女は、高い壁に囲まれた緑豊かな施設で暮らしています。トキオらの他には施設を管理する少数の大人とロボットが存在し、窮屈ではありますが、脅威もない安楽な世界です。

  

ある日、「外の外に行きたいですか?」というメッセージを受け取ったことで、壁の外側に世界があると知ったトキオ。

 

しかし、施設を管理する園長先生は「外は地獄」と言い放ち、嫌悪し、子供たちに外の情報を与えないようにしています。

 

序盤は謎の部分が多くて、この施設がどういう目的で作られているのか、子供たちの存在がどういったものなのかもわかりません。

 

トキオが動くことによってストーリーが進められていき、平穏だった施設の生活に変化が訪れていきます。

 

 

 外側の世界の登場人物とストーリー

キルコ:マルのボディーガードで見た目は18~20歳くらいの女性。

 

なんでも屋」をしていて、漢字の読み書きができたり教養があります。依頼により「天国」を目指すマルと一緒に旅をしています。

 

「キル光線」と呼ぶ特殊な銃を持ち、怪物にダメージを与えることができます。

 

マル:トキオに似た顔立ちの少年。「天国」を目指して旅をしている途中でキルコに出会い、護衛をしてもらっています。

 

しかし、本人には武術の心得があり、たいていの暴漢には素手でも勝てます。

 

怪物の中に手を突っ込んで「致命的な何か」を掴み取って倒す能力を持っています。

 

この技は「マルタッチ」と呼ばれていて、こういうネーミングのダサ可愛らしいところが石黒作品の真骨頂でもあります。

 

一緒に旅をするうちに密かな好意をキルコに抱くようになります。

 

大災害により現代文明が滅び、荒廃した日本。残っているわずかな物資を調達したり、工夫して使ったりしながら生き残った人達は暮らしています。

 

マルは「天国」を探しながら、「同じ顔を持つやつがどこかにいて、そいつを見つけたら薬を打つように言われていた」と何かの薬を持っています。

 

荒廃した土地にはギャングと化した無法者以外にも、人を食べる「怪物」が存在します。怪物と呼ばれたり化物と呼ばれたりしますが、キルコは「人喰い」、マルは「ヒルコ」と呼んでいます。

 

キル光線とマルタッチで退治しながら、「天国」に関する情報を集め、旅をしていきます。

 

サバイバル生活なのでシリアスな展開になるかと思いがちですが、どこかほのぼのとした雰囲気もあり、マルのポジティブな性格とかキルコの超然とした態度とかがそう感じさせてくれるのかもしれませんが、絵の魅力もあるかと思います。

 

 

 内側の世界と外側の世界のつながりは

「外からふたりの人間が自分を助けに来てくれる。そのうち一人はトキオを同じ顔をしている」というミミヒメの予言や、二人で旅をしながら「天国」と呼ぶに相応しい施設を目指している キルコとマル。トキオと顔立ちが似ているマル。

 

素直に考えればこの二つのストーリーは結びつきます。

 

しかし、そんなストレートなストーリーラインでいいのでしょうか・・?

 

もしかしたら時間軸が違っていたり、世界そのものが並行世界だったりするかもしれません。

 

どうやら知性らしきものがある怪物や、施設の子供たちが持つ常人より優れた能力。今はまだ物語が広がっていく段階ですね。 

 

この作品は

作者は石黒正数さんで、2018年1月25日より講談社の「月刊アフタヌーン」で連載開始。2019年3月22日に最新刊の第2巻が発売されています。

 

わずか2冊しか出ていないのに「このマンガが凄い!2019 オトコ編」の第1位にランクインし、期待の高さが伺えます。

 

石黒さんは「それでも町は廻っている」という作品でも有名で、少年画報社から全16巻が発売されています。

 

こちらは基本的に1話完結のコメディですが、時々ミステリーぽい話やら怪談ぽい話を織り込んできて、その不思議な世界観に引き込まれる良作です。

 

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物語はまだ始まったばかり

既刊2巻では「中の世界」と「外の世界」の様子が少しずつ明かされてきているところで、まだ両者の接点はありません。

 

謎の怪物や、マルとトキオの関係、「天国」の存在など明かされていないエピソードが多数。

 

人気もあるようですし、作者の石黒さんには実績もありますのでよほど人気が急落しない限り打ち切りにはならないでしょう。

 

予想外の結末になることを期待しています。

 

 

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