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ワールドトリガー【179話 雨取千佳⑦】【感想・ネタバレ】【コミックライク】

179話「雨取千佳⑦」

前回までのあらすじ

休息を取った修たちは次の戦いを見据えて戦いの作戦を練る。そんななかヒュースが千佳に「チカは人を撃てると思っている」と切り込んだ――

 

【漫画ネタバレ目次】「ワールドトリガー」【コミックライク】

 

以下、「ジャンプSQ(2019年6月号)」のネタバレを含みます。

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ヒュースの問いかけに揺さぶられた千佳が、栞とレイジに本心を語る

戦術を細かく立てたいヒュースが、千佳に「人を撃てるのか撃てないのか」と鋭く問います。核心を突く質問ですが、ヒュースだからこそ言えることでしょう。

 

修と遊真は席を外していて、その場にいるのは千佳、ヒュース、陽太郎、栞、レイジです。根拠は何だと問うレイジに、ヒュースは戦場でそれぞれの人間を見てきたうえでの推測だと言います。

 

千佳はトリオン体でも相手が傷つくのを見るのが怖いからと答え、栞が擁護しますが、ヒュースはそれはおかしいと更に切り込みます。

 

リアルに想像すれば、つまり実際の戦場では千佳が撃たないと遊真や修が死ぬことがあり、実戦で二人に危機が迫れば千佳は撃つはずだ、と。

 

千佳は激しく動揺します。さすがにヒュースもそれ以上は言えず、無理なら無理で作戦を立てるからなるべく早く答えをくれと言い残して去ります。

 

屋上に場を移し、千佳は栞とレイジに宥められながら、震える声で本心を明かし始めます。

 

小学生の頃、まだネイバーが一般に知られていない頃にトリオン兵に追いかけられたことがあったけど、誰も信じてくれなかったこと。唯一、信じてくれた青葉ちゃんという友達が行方不明になり、たぶんネイバーに攫われたのだろうと。

 

その時、青葉ちゃんがいなくなったことよりも、周りの人に信じてもらえなかったことよりも、みんなが「信じ始めた」のが怖かった。自分のせいで青葉ちゃんを巻き込んだと思われるのが怖くて、だからもう誰にも何も言わないようにしようとしたと。

 

「本当は人を傷つけるのがこわいんじゃなくて、人を傷つけたことを誰かに責められるのが怖いんだと思う」

 

紛れもない本心でした。

 

こわいとかずるいとか思われたくない、恨まれたくない、憎まれたくない、でも修や遊真にはだめなやつと思われたくない、だから一生懸命やるけど、自分は人を撃てないんだ、他の人より弱いんだって思い込んで、だから許して下さいって。

 

けどヒュースに言われて二人が危機に陥ったら撃つと思ったし、何よりも「おまえが撃たなかったせいで、と誰かに思われるのがこわい」「結局いつも自分のことばかり考えてる」と泣きながら告白します。

 

栞は激しく否定し、それは誰もがそう思っていることだと伝え、修や遊真が千佳を責めるとは思えないとレイジもフォローします。

 

やれることをやっていこうと栞に言われ、少し立ち直ったように見えました。わたしもちゃんと戦いたいと決意し、ヒュースの元に向かいます。

 

一方、別室で木南にアドバイスを貰いながら作戦を立てていた修と遊真。初対戦の「弓場隊」の対策を考えていましたが、ちょうどその時、遊真のスマホに緑川から連絡があり、弓場隊の人を紹介してくれることに。

 

緑川の所属するA級4位草壁隊の先輩が弓場隊のことが詳しいとのことで、遊真は会いに行くことになりました。というところまでです。

 

 

想像していた以上に人間味のある感情を持っていた千佳

無口で、芯がありつつもいつも遠慮がちで自分の意見をあまり言わなかった千佳が、本心を明かしました。

 

結局自分のことばかり考えている、と千佳は自分でそう思ってずっと自分を責めていたのですね。 莫大なトリオンを持ちながらもそれを活かせなかったのは、人にどう思われるかの方が気になってこわかったと。

 

それでも千佳が他人のために動けるやつだと栞とレイジは確信していますし、千佳も一歩、前に進むことを決意したようです。

 

以前、当真が「追いこまないと」と言っていましたが、今回のがそれに当たるのかもしれません。千佳の覚醒に期待が高まるばかりです。

 

何気ない台詞のなかにも関係性が現れています

ヒュースは喋る時に遊真、修、の順番で言いますが、千佳は修、遊真の順番で喋ります。細かいところですが、関係性が伺えます。

 

千佳の告白シーンでは、台詞の囲いがギザギザになっていましたね。

 

遊真も緑川のことをミドリカワじゃなくて、しゅん呼びになっています。ここは気が合うのかいつも一緒にいるイメージで、修よりも友達なんじゃないでしょうか。

 

もっとも、遊真は修のことを相棒と言っていましたし、ポジションが違うのかもしれません。

 

次号では草壁隊と弓場隊のお披露目

なかなか戦闘に入らないこの感じが、「展開が遅い!」と嫌っている読者の不満点なのかもしれませんが、個人的にはワールドトリガーはこうやってじっくり進む方が合っていると思っています。

 

草壁隊と弓場隊なんて、名前だけしか出てなかったですから、やっと来たか!という思いの方が強いですよ。

 

もちろん、早く戦闘になって遠征になってレプリカにも会いたい気持ちは大きいですが、ダイジェストになってしまっては元も子もないですから。

 

先月号と今月号が1話掲載になってしまったために、更にペースが遅くなってしまいましたが、休載になるよりか全然いいです。これ以上、葦原先生に無理を強いるわけにはいきません。

 

でも、正直、来月は2話見たいと思っています。ランク戦の地形選択くらいまでは話が進んでくれるといいですね。

 

覚醒した千佳の無双ぶりと、二宮が吹っ飛ばされるところ(ありますよね?)は絶対見逃せません。

 

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