ワールドトリガー【197話 B級中位最終戦】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
197話「B級中位最終戦」
前回までのあらすじ
ラウンド8で勝利し、2位を確定させた玉狛第2の試合を王子ら解説陣が振り返って総括。一方、その裏で中位戦も白熱していて・・。
「ワールドトリガー」【196話 玉狛第2(24)】【コミックライク】
以下、「ジャンプSQ(2020年7月号)」のネタバレを含みます。
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葦原先生ピンチ! トリオン漏出甚大!
23ページ中、8ページが下書きのままという非常事態。
葦原先生が体調を崩したために原稿が完成せず休載も考えたものの、センターカラーということで下書きを含んだままでの掲載を決めたと、公式ツイッターであらかじめアナウンスがありました。
ヴィザと遊真のブラックトリガー対戦の時以来の下書き掲載でしょうか。あの時はペン入れしていないページも少なくてもうちょっと見易い感じでしたが、今回はホントの下書きという感じです。
これで「なんたる不始末!」とならず、「よく載せてくれたなあ」「葦原先生、体、大丈夫かなあ」となってしまうのは、ワールドトリガーならではというか、多分、そう思わない人はとっくにこのマンガから手を引いているでしょう。
ベイルアウトになってしまわないよう、体調復活されますよう祈ってます。
裏でやっている中位最終戦 珍しくまるまる主人公たち以外の一戦
本編の方はまるっと中位最終戦。修、遊真、千佳、迅の誰もがメインで出てこない話(遊真、千佳は最初の方でちょっとだけ顔出し)というのも珍しい気がします。詳しく調べたわけではないですけど、初めてくらいの感覚です。
主人公たち以外のラウンド戦は見たいという気持ちはあるのですが、それをすると話が進まないのでできれば外伝というか、葦原先生が原案だけやって、作画や構成は別の人にまかせるのどうかなと思っていたくらいです。
一気に話が進むのならともかく、この先も長いし足踏みしていられないというか。
B級上位入りをかけたもうひとつの最終戦は那須隊、諏訪隊、香取隊の3つ巴で、マップ選択権は那須隊で市街地C。玉狛第2が諏訪隊、荒船隊とやったラウンド2のマップ。階段状に高低差のある地形が特徴で、狙撃手(スナイパー)のいるチームが有利。
修たちの試合を観終わった隊員たちがそのまま隣の観覧席に移動するという流れで、千佳もオペレーションルームから観戦を希望、栞が操作して観れるようにしています。
遊真が何かあるのかと訊ね、千佳はスナイパーの先輩、日浦の最後の試合と答えます。というか修の出番がない。
話に戻ると、観客が流れて来たのを見た実況の綾辻が、今までのおさらいという感じでここまでの試合を紹介。
解説は村上と奈良。マップは那須隊が選んだ市街地Cで、スナイパーのいる有利を活かそうとしたものの転送位置が不利に響き、序盤は香取隊が高所を取る展開。
それでも那須の変化弾(バイパー)が障害物をものともせず香取隊を襲い、逆に押し返したとのこと。村上が那須の射撃はバイパーの真の性能を引き出している感じがすると絶賛。奈良もオペレーターと連携してマップを研究してきた成果と。
ここに遅れて合流した諏訪隊が那須隊を横撃。ガードに入った熊谷がダメージを負い、しばらくは三つ巴のにらみ合い。
均衡を破ったのは諏訪隊の笹森で、バッグワームとカメレオンを切り替えつつ那須隊に奇襲。応戦した熊谷と相打ちになったとのこと。
笹森は随分と作者に買われているように見受けます。個人的には特に応援しているとかも何もないので、「プッシュされてるなあ」というくらいの感想ですが、主人公たち以外の隊員の成長も描かれているなあという感じです。
崩れた那須隊に、同時に攻めかかると見せかけて諏訪のショットガンが香取隊の側面に炸裂。盾になった三浦が大ダメージを負ってトリオン漏出でベイルアウト。
「あれは諏訪さんらしいフェイントでしたね・・」とは奈良の解説ですが、フェイントというか性格だろうと思います。
3チームとも1枚ずつ駒を失い、得点は諏訪隊が2点、那須隊が1点、香取隊が0点で、ここまでがおさらいでした。上位の試合の結果を踏まえて上位入りのボーダーラインは31点以上で、どのチームも上位グループに入るには生存点が必須という流れ。
試合は日浦が狙撃で仕掛け、シールドを削っていき、両攻撃を使いにくくさせています。下からの狙撃になるので「狙撃手の存在をアピールする」という戦い方になっているとのこと。
「転送位置が悪かった場合の戦術も用意していたわけですね!」と綾辻。
諏訪隊と香取隊は射線の切れるルートを通りたくなるものの、そこには那須の「鳥籠」。バイパーを自在に操り、全方位からの「鳥籠」か、シールドを破る集中弾を混ぜて攻撃してきます。
諏訪隊は香取隊の動きがおとなしいことに違和感を感じています。
香取は「那須隊に近づけないんだけど どうすんの? 麓郎」と若村に指示を仰ぎつつ、「アタシならシールド張って突っ込むけど それとも諏訪隊と戦うの?」。
訊かれた若村は「ちょ・・ちょっと待て・・!」と慌てています。オペレーションルームでは三浦。回想が始まります。(と同時に下書きです)。ひとつ前の試合後の様子で、香取が突っ込んで行ったことをいつものように若村が責めています。
香取は同点で引き分けだから別にいいでしょと言い、若村は最後もっと慎重に立ち回ったら諏訪隊にもっと点差をつけられたと言います。
諏訪隊とは上位入り争いのライバルで、もっと先のことを考えて動けという若村の言葉を聞いて香取は「・・わかった じゃあ次の最終戦 アタシは麓郎の指示通りに動くわ」と返答。
香取は香取で、どれが「適当」でどれが「適当じゃない」かがわからないので、「あんたの言う『慎重な作戦』に100パー従うわ それでいいでしょ」と。それが最終戦での香取の動きがおとなしかった理由です。
若村は諏訪隊を追いつつ、諏訪隊の攻撃に合わせて仕掛けるという消極的な作戦。諏訪隊のフェイントに警戒しつつ、アウトレンジでの戦い方をする那須を諏訪隊と共に西へ押していきます。
諏訪も香取のおとなしさに警戒しながら、やや南から回り込む動き。若村は最終戦での得点計算などごちゃごちゃと考えていて冷静さを失っているようです。
那須はオペレーターと連携して香取隊をマーキング。バイパーで狙撃します。
若村は弾丸の動きを注視して「集中弾」と見切り、指示を出してシールドを集めて防御しますが、いくつかが逸れて動き、郵便ポストの下に仕掛けてあった置きメテオラに直撃。誘爆を起こして炸裂し、若村が避け切れずにベイルアウトします。
置き弾はある程度離れてしまうと操作や発射ができなくなるものの、他の弾丸やワイヤーを使えば離れていても起爆が可能と奈良の説明。日浦の細かい狙撃は、置き弾から意識を逸らす狙いもあったと村上も付け加えます。
「ちょっと! 麓郎! このあとどうすんの!?」と香取。ベイルアウトした若村はショックで言葉もありません。「おい! 麓郎!」。
「・・結局 アタシが勝手にやるしかないってわけね」と香取が臨戦態勢に入りますが、オペレーターの華に「・・葉子 麓郎くんに持たされたトリガーがあるでしょ?」と言われます。
「こんな負け試合で あんなトリガー使いたくないんだけど」と少しゴネる香取ですが、「・・麓郎くんの指示に100パーセント従うんじゃなかったの?」と言われて思い留まります。
「・・・・そうだったわね あーもうホント・・・・ムカつくわ」と香取が出した小さなキューブは、スパイダーでした。
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香取隊は香取が動ごいてナンボ! 若村はトラウマになるのでは?
裏の最終戦。引退する日浦中心に那須隊の話なのかと思いつつ、中盤からは香取隊がメインでした。
考えなしに突っ込んでいた香取ですが、どれが「適当」なのかわからないから直感に従っているだけでした。最終戦は若村の指示に100パー従うと言い、しかし、その成果は出ているとは言えません。
諏訪隊には不審がられていますし、結局、若村は置き弾に引っかかってベイルアウト。作戦らしい作戦を出せないまま離脱して、ショックのあまり呆然自失になっていました。トラウマになるのでは・・。
このへんは修との対比ですかね。努力してもなかなかモノにならない若村は不憫ですが、こういう隊員もいるのがB級、という現実を見せられた感じです。
香取はスパイダーには嫌な記憶しかないでしょうね。下に見ていた修が使っていて、そのせいでやられたトリガーなもので。
それでも指示に従って使うとのことですが、「持たされた」とか言っていますし、練習とかちゃんとしたのでしょうか。
香取のスパイダーは修の使い方とはまったく違うものになるでしょうし、それで香取のセンスが褒められるという流れでしょうか。落とされるのは諏訪隊のどっちかでしょう。
引退になる日浦の見せ場もあるはずですので、これ以上は予想のしようもありません。
まあ、修たちの試合ではないので本当にどうなるかわからないし、どうなっても問題ないので作者の思うがままですけど・・。ただ、「もう1回続いちゃうのかー」という感じではあります。本心を言うなら本編を進めて欲しいです。
葦原先生のトリオン漏出により下書きでの掲載になり、多分、来月こそ休載でしょうか。センターカラーとか単行本発売とかで忙しかったでしょうし、無理はできませんからね。
というわけで、6月4日に発売した22巻を読んで主人公成分を補充しつつ、話が戻って来る再来月くらいを目標に待っていようかと思います。
「ワールドトリガー」【レビュー終了のお知らせ】【コミックライク】
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