Dr.STNOE【156話 二人の科学者】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
156話「二人の科学者」
前回までのあらすじ
ゼノ(とスタンリー)の指令を受けて千空陣営に潜り込んだルーナ。「Dr.大樹」が誰なのか探ろうとしますが、千空は直球でゼノの正体を聞こうとします。龍水がまずはもてなすべきだと、フランソワにアイスクリームを作らせます。心を揺さぶられたルーナがもらした「ゼノの言葉を借りるならエレガント」とこぼし、千空はゼノが自分の「科学の師匠」に当たる人物だと言うのでした。
「Dr.STONE」【155話 SCIENCE IS ELEGANT】【コミックライク】
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ゼノはガッツリ千空の師匠だった
ゼノの名前を知らなかったことからして、「師匠」は千空が一方的に参考にしていただけかと思っていましたが、ガッツリ教えを受けていました。
今や主流となったオンラインでのやり取り。確かにその方法がありました。相手は「Dr.X」と名乗り、「SCIENCE IE ELEGANT」とのサインもあります。白夜とも知り合いで、千空が白夜に会いに行った時にニアミスもしています。
ゼノは千空の名前も耳にしていて、白夜の息子というのも認識していましたので、ゲンの嘘がなければ一発で正体がわかっていたかもしれません。それがいい方に動いたかどうかは不明ですが、面白さはマシマシです。
時は遡り千空が10歳
千空が川原でロケット実験をしている10歳の頃。大樹も隣にいます。
実験は失敗に終わり大爆発。パソコンで英語の論文を気合いで読みながら原因を探っていて(大樹はギブ)、世界中の科学者に質問メールをスパムのように送りつけています。
そのうちの一通がNASAに届きます。「うちゅうはくろいのに どうしてそらはあおいの?」という他の小学生のほのぼのとした質問とは、一線どころか何線も画する千空のメールの内容。ちゃんと英語で書かれています。
実験のことがこと細かく書かれていて、「――大学の研究所サーバにバレないようにVPN設置して 学内のスパコンで噴射機の構造計算さして――」と、犯罪まがいの内容にドン引きの職員たち。
大人のイタズラと判断され、関わってはダメだと無視されますが、応じたのは若きゼノ。キラキラしています。
返信されたメールの内容は丁寧で、ニオブ合金のノズルが必要だと指摘。データのブレが千空を迷わせていて、計測器が安物なのでプラチナロジウム合金製の測温抵抗体の温度センサーを入手すべきと書かれています。
署名は「NASAのDr.Xより」とあり、「SCIENCE IE ELEGANT」とのサインもあります。それを心に刻んだ千空。
早速、値段を調べますが50万円と高額で、千空はアメリカに飛んで白夜に会いに行きます。目的は「魔法のカード」。宇宙航空士がアメリカで訓練に入るともらえる、『科学に関するもんならなんでもタダで買える』カードだそうです。
本当にあるらしいですが、それをねだる千空と渡す白夜。しかもこの後、日本で使いまくるわけですが、ノーチェックなのでしょうか。マンガだからということかな。
悪魔のクレカを手に入れた千空はソッコーで日本に帰り、プラチナロジウム測温抵抗身体温度計50万円、キセノンガス60万円、光学位相差顕微鏡100万円、サーモカメラ150万円を入手。
千空があれだけの機材を揃えていたのはこういうカラクリだったんですね。諸々オッケーなのかどうかはともかくとして・・。
これらの機材とDr.X先生のオンライン講座で調べまくり、試しまくり、千空は成長していきます。その過程であらゆることを教えてもらっています。
大樹はロケットの役に立つ科学だけ教えてもらえればいいじゃないかと言いますが、「ククク 科学で何が役に立つかなんざわかりゃ苦労しねえわ 当たる馬券だけ買や大金持ちと一緒だそんなもん あらゆる知見が足んねえよ」と千空。
「カガクっうのは――」と千空が続けかけた時に、タブレットの向こうからDr.X。「カガクとは――力だ」と断言。
ロケットと弾道ミサイルが本質的には同じもの、「科学があれば賢い人間が衆愚を正しく導き支配することができる」「実にエレガントな力だよDr.千空」とゼノは悪い顔になっています。
キラキラしさはすっかり消えており、何かあったのはそれともこれが地なのか。3700年後のゼノの姿です。
「あ”-そういうアレは興味ねえなァ~ 俺はただアホみたく せかいのひみつ うちゅうのひみつ を知りてえだけだ 全部 全部! 100億パーセントな・・・!!」と千空は言い、この頃から道は違えていたようです。
NASAでは「ねえもしも石器時代の世界に飛ばされたら――??」という話題が出ています。「ゼロから科学の武器を作って 独裁者になれるね」と本気で言っているように見えるゼノ。
既にこの頃から構想はあったのかもしれません。だとすればあれほど発展したゼノ王国を築けたのも頷けます。
「んーなりてえか~独裁者??」と白夜。「他にも科学者がいたら」と同僚が訊ね、「人類がどんな状況になろうが必ず!100億パーセント!!どっかに湧いてくんぜ」とこれまた白夜。
「世界の仕組みをなんでもかんでも知りてえ知りてえって欲張りな奴が 俺の息子みてえのがよ・・・!」。千空もですが、この予言はクロムにかかってます。
「おお それならその現れた彼彼女と勝負だな 原始のストーンワールドでどちらが科学を極めるのか・・!!」と不敵な笑みを浮かべるゼノ。あくまで敵対するつもりのようです。
千空に送っているメールでは薬室の温度をコントロールすればロケット、つまり自家製ミサイルにも細菌やウイルスなど生物兵器の搭載が可能になる、などと不穏な内容になってきています。サインはいつも通り「SCIENCE IS ELEGANT」。
千空はこのメールで「・・なんでもかんでも とりま知るだけは知っとかねえとなァ~」と肺炎レンサ球菌にサルファ剤が効くことも実験したり、アフリカにエボラの調査に行ったりもしています。
各地を飛び回っている様子で、悪魔のクレカが切れたタイミングで再び白夜の元に。外で待ち合わせていると嬉しそうに話す白夜の言葉を聞いたゼノ。「千 空・・・?」。
外でプラントを見上げている千空の元へ歩み寄るゼノ。隣に並び立ちますが言葉はかわさず、お互いプラントを見上げたままです。ゼノ側は千空だと見当をつけたでしょうし、千空もDr.Xであると気付いたかもしれません。
白夜からカードをもらって引き返す千空。飛行機で飛び立ちますが、意識はゼノにあるようで、ゼノもまた千空を意識しています。二人はしっかり接触していました。
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ゼノが千空を知った時の反応がどうなるか?
少なくともゼノ側は千空の名前と顔を知っていますし、千空もDr.Xだと気付いたでしょうし顔は覚えているでしょう。「エレガント」の口癖で気付いたのも、毎回メールの最後にサインがあれば納得できます。
ロケットの実験で失敗した10歳から数年。魔法のクレカの更新が何年ごとなのかわかりませんが、世界各地を飛び回っているので高校生にはなっているでしょう。
その間、Dr.X(ゼノ)からは色々教えてもらっていますので、正しく「師匠」と言えます。
そういえば151話のタイトルがまさに「Dr.X」でしたが、メールのやり取りをその時は知らない読者が当てるのは無理です。一応、正体は明かしていたわけですけども。
千空からの仕掛けがあると思っていましたが、まずは二人の過去を掘り下げました。お互いの価値観が少しズレていて、どこかで連絡が途絶えることになるのか、やり取りが続いたまま全世界石化光線に巻き込まれたのかは不明ですが、方向性は違っています。
3700年の時を超えて、どちらの主張が通るかという展開でしょうか。ゼノの「独裁者」発言がどこまで本気なのかいまいち読み取れなかったのですが、千空はどうやってゼノを説き伏せるのか。
「勝負だな 原始のストーンワールドでどちらが科学を極めるのか」と言っていますので、科学で上回れば案外すんなりと収まる感じもしますが、千空側のアドバンテージと言えば仲間の絆くらいですが・・。
ゼノの周りにどれだけ優秀な科学者がいるかが勝負の分かれ目かもしれません。千空には驚くような科学アイテムを作り出してもらいたいものですね。
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ライドンキング【23話 大統領と雷(いかづち)の剣士】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
23話「大統領と雷(いかづち)の剣士」
前回のあらすじ
雪原ダンジョンを攻略したプルチノフとヨシュアス。髑髏の置かれた部屋に辿り着き、そこで分かれたパーティの現状を知ります。昆虫のダンジョンに飛ばされたベル、カーニャ、キャルマーが魔甲鍬騎士(ミヤームナイト)と戦っています。装甲の堅さに劣勢を強いられましたが、カーニャとキャルマーの頑張りと、ベルの大魔法でミヤームナイトを撃破。一方、筋肉ダンジョンに飛ばされたサキとホッチたちは苦戦していて――
「ライドンキング」【22話 大統領と髑髏の祭壇】【コミックライク】
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筋肉ダンジョンの戦いは大ピンチ! サキ覚醒なるか!?
時は少し遡り筋肉ダンジョン10分前。ホブゴブリンたちを相手にホッチらが奮闘していますが、押され気味のホッチにサキが後方からゲキを飛ばします。
するとホッチのうちの一羽が「クルルポー!(まかせてみたいな)」と、「鳥王火炎(ファイヤーバードブレス)!」と口から魔法の火を吐きます。
サキはホッチが魔法を使えることに驚いていますが、「クルルポピー?(ベルちゃんの真似したら使えたみたいな?)」とこともなげにホッチは言っています。
格闘戦がやたらと強いプルチノフが騎乗するプルチノフホッチ(ボッチ)、魔法を使うベルホッチ。(もしかして背に乗せた人間に影響されてる!?)とサキは閃きますが、はっとして自分の騎乗するホッチを見ます。
残念ながらサキホッチにはなんのとりえもなく、「きっ 気にしちゃダメ! あいつらがおかしいだけだから! キミは普通でいてね!」と慰めなのか自己弁護なのか声をかけると、「クルル(うん・・)」とサキホッチは少し気落ちしています。
ボッチが一行を先導し、強い奴らの気配へ向かいます。出口の気配もあると聞いたサキは足取りも軽く、ホッチと共に進んで行きます。
一方、昆虫ダンジョンを突破したベル、カーニャ、キャルマー。扉を発見してくぐりますが、出口ではなく髑髏の祭壇の部屋です。プルチノフらが入った部屋と同じ造りですが、別部屋です。
置かれている髑髏にカーニャがびびっていますが、ベルは一見しただけで「千里眼の能力を持つ魔眼人の髑髏」と見抜きます。首だけのアンデッドにして、千里眼の能力を映し出す魔道具にしているとのこと。
キャルマーがそのうちのひとつにプルチノフが映っているのを見つけて交信します。ベルとカーニャは嬉しそうに活躍を報告しますが、プルチノフも髑髏越しにそれを見て知っています。
彼女らの健闘を称えつつ、今はサキのところを応援しようと話を向けます。ベルはサキがプルチノフと一緒にいると思い込んでいてびっくりしていますが、「かなりのピンチだ」と聞かされ、更に驚いています。
カーニャいわく闘鬼王種(キングオーガ)が相手で、二本の角が生えた筋骨隆々の巨大な魔物がサキを蹴り飛ばしてボコボコにしています。
サキはドワーフが造った防具のおかげで辛うじて致命傷を免れています。ミスリル銀で裏打ちされたドワーフの逸品だとキングオーガが褒めていますが、それは逆に苦痛を長引かせることにもなると。
キングオーガも「迷宮の神に日照りの使徒を1000人捧げるまで 余は人界に蘇ること叶わぬ」と、またここでも1000の単位が出てきたので、いつも通り騙されているのでしょう。
「許せよ小娘!」と手刀を頭に叩き落としますが、魔導兜(バリアヘルム)が作動して攻撃を受け止めます。
その隙を捉えたボッチが立ち上がり、「クピャウ!(いまだ!)」と倒れているベルホッチに声をかけます。応じたベルホッチが「クルポー!(鳥王火炎!!)」と魔法を唱えます。初見のカーニャが目を見開いています。
ボッチはその炎に蹴りを乗せ、「炎(えん)! 火炎鳳凰乱舞(カイザーフェニックス スプラッシュ)!!」と大技をキングオーガにぶつけます。ヨシュアスもびっくりです。
ところが堂々と受け止めたキングオーガに傷ひとつついていません。「笑止・・鳥如きの技で我が肉体に傷などつくか」。ボッチはデコピンで吹っ飛ばされます。
ボッチは「ク・・クルルピ(何をしてる・・その剣は飾りか・・)と」サキに発破をかけますが、サキは怯えて縮こまるばかりです。
髑髏の部屋ではベルたちが逃げろと叫んでいますが声が届かず、部屋の扉も閉まって逃げ場もありません。
キングオーガはアーティファクト級の魔道具や、ドワーフの鎧を持っていても中身は只の小娘、魔力で身体強化すら纏えない魔法剣士だとバカにしています。
サキは昔、兄に言われたことを思い出しています。(戦ではなんの役にも立たぬ)。ベルが雷の属性を、身体強化に使える人間は皆無と慰めています。
キングオーガは容赦なく攻め立て、サキは苦し紛れに雷魔法を使いますが、角に吸収されてノーダメージです。
希少な雷魔法にキングオーガは感心していますが、戦鬼(オーガ)の角は闘気の増幅器であり、「鍛えれば敵の魔力を吸い取り さらなる闘気を纏うことができるのだ そして我が肉内を傷つけられるのは 同じく闘気を纏った刃のみ」とサキを見下ろします。
絶望するサキを救おうと、ベルが髑髏に改造を施しています。カーニャがのけぞっていますがベルは意に介さず、「向こうの映像が見られるなら こっちの音声ぐらいは送れるはずみたいな!」とサキを助けたい一心です。
カーニャは呪いがかかっているかもしれないと忠告しますが、「このままじゃサキちゃんが死んじゃうみたいな! サキちゃんが死んだら私も生きてる意味がないみたいな!!」と予想外に強い意志にカーニャも言葉を失います。
強引にサキのリボンにパスをつなげると、サキの元にベルの声が届きます。プルチノフも驚いています。「サキちゃん! 諦めちゃダメ! マーナ師匠も言ってたみたいな!」と奮起を促します。
サキは師匠のことを思い浮かべます。「いいかいサキ たとえ雷の属性だろうと・・ いつかそれを身に纏う魔法剣士が現れるはずさ」。諦めないでとベルが呼びかけたところでパスが切れます。
サキは冒険者の師匠に憧れて冒険者になったこと、だからプルチノフに着いてきたと目的を思い出し、全身に雷の魔法を迸らせます。「い・・いかん! 直接電流を流しては・・!」とプルチノフがストップをかけますが声が届きません。
プルチノフはベルができたのなら、と髑髏に手を置き(頼む・・骸の主よ・・私の声を仲間に届けてくれ!)と祈りを捧げるとサキの脳裏に声が届きます。
身体に直接雷を通してはいけないこと、微量の電流でも致死に至ること、別の方法で行うことと伝えますが、電圧と電流の関係を説明できません。思いついたのは電気ナマズ。
電気ナマズ等の発電器官を持つ生物は自らが感電しないための絶縁組織を持っていること、(もし雷を制御する魔素が存在するなら その魔素を絶縁組織に変化させ身体を守らせれば・・)と考えたところでサキからわかったと返答。
プルチノフの記憶と思考が伝わったようで、サキが「雷の・・魔素よ 稲妻を遮る鎧となれ・・」と魔法を駆使します。
プルチノフの現代知識を得たサキは雷属性の人間として初めて、雷の闘気を纏う魔法剣士へと覚醒したのでした。
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ホッチの意外な特性が現れたのと、サキの見せ場がようやく!
筋肉ダンジョンでサキの見せ場がやっときました。
前回、ボッチたちがやられているいるところで終わって心配していましたが、キングオーガがかなり強かったです。
ホッチは意外な特性というか、ベルホッチが炎の魔法を使えていたりと騎乗している者の影響を受けるとか? まあ、ボッチは山ごもりとかしていましたから、プルチノフの影響というか自力の部分も大きいような気もしますけど。
サキはプルチノフパーティの中では凡庸というか、雷の魔法は使えても剣士としてもそれほどでもなく見劣りします。むしろボッチたちの方が主戦力で、あそこから巻き返すのは何かコメディっぽい感じになるのかなとも思っていましたがガチでした。
ベルとサキの絆が思っていた以上に深いようで、サキが死ねば自分も生きている意味がないとも言っています。髑髏を改造してベルに声を届けるのはさすがですが、プルチノフも髑髏に祈りを捧げて同じようなことをしてしまうところはいつも通り規格外です。
プルチノフの現代知識が伝わり、サキは魔素を絶縁組織に変換して、雷の闘気を纏う魔法剣士として覚醒します。これで戦える状態になりました。
今月はここまで。サキが筋肉ダンジョンを突破するまで描かれるかと思っていましたが、次話に持ち越しです。案外あっさり倒してしまうのか、それともここからもうひと粘りされてしまうのかはわかりませんが、サキのターンであることは間違いないです。
サキの強化によりサキホッチも何か特性を得るでしょうか。ボッチにも見せ場はあるでしょうし、コンボで階層主のキングオーガを倒すかもしれませんね。
この戦いが終わった後も自在に雷の闘気を纏えるかどうかは微妙ですが、サキも戦力アップとなればますますプルチノフパーティは驚異的です。敵もどんどんインフレしていくのでしょうか・・?
とりあえず、次話でサキが無双するシーンを心待ちにしたいと思います。
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Dr.STNOE【155話 SCIENCE IS ELEGANT】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
155話「SCIENCS IS ELEGANT」
前回までのあらすじ
お互いの大将を狙って精鋭部隊を差し向ける千空とゼノ。先に仕掛けたのはゼノ側。スタンリーが少人数を率い、ライフルでリーダー(と思っている)大樹を狙撃するためのポジションにつきます。仲間のルーナをペルセウス号に送り込み、大樹の特定を指示。千空はそれをわかっていながら情報を得るためにルーナを受け入れ、戦いが静かに幕を開けたのでした。
「Dr.STONE」【154話 SPY VS. SPY】【コミックライク】
以下、「週間少年ジャンプ(2020年29号)」のネタバレを含みます。
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ルーナの攻略開始 篭絡手段はもちろん・・
千空陣営での話。
敵方のリーダーDr.ゼノは、狙撃こそが最もエレガントな科学的戦闘と位置づけています。狙撃によるキーターゲットの排除で、全面衝突を避けて最小限の被害で戦闘を決着。人道的かどうかはともかく、一理あります。
スタンリーはそれを忠実にこなすため、何日でも狙撃ポイントで張り込む覚悟。水を大量に持って来ていたのはそういうわけのようです。
千空側はペルセウス号から無線で電波を飛ばし、「・・はい! というわけで全人類復活へ向けて! お互い協力できたらなーとか考えています 降伏して仕えろとかはムリですけど 話し合いはいつでもウエルカムでーす!!」と南が方針を伝えています。
ゼノが受け入れるかどうかはともかく、一応、やるだけはやってみているようです。「Dr.ゼノがどんな人かもわかんないけど――」とは南ですが、合理的な判断ができるなら人は殺さないはずです。無線を聞いたうえでも、まだ狙撃にこだわるのでしょうか。
「ゼノたちの情報を引きずり出す 科学バトルの最大の武器は情報だ!」と千空はルーナから情報を引き出そうとしています。龍水も合理的だと評し、カセキは二人の息が合っていることが嬉しそうです。
ルーナはスパイと見抜かれているのをわかっているのかいないのか、(私のミッションは――)と優雅にペルセウス号の内部を闊歩しています。
(科学のリーダーDr.大樹を見つけ出して甲板に連れ出・・えっけっこ多くない? 意外とムズくない??)と大量の人員を見て虚を突かれたような顔になったあと、気を取り直します。(ううん大丈夫 だって私はクールな女ルーナ デキる女ルーナ!!)。
ポジティヴ娘の憎めない感じが全身から漂っていますが、何故ルーナを選んだ?とゼノ(もしくはスタンリー)の人選を疑問に思いつつ、何のスペシャリストだったのだろうかと疑問に感じます。
追っかけらしき二人がいますので、アイドルとか女優とかでしょうか。ペルセウス号の人員の多さにびっくりしていましたので(本土にはまだいますけど)、ゼノ王国の人手不足は深刻な感じがします。
ルーナは虎視眈々と大樹の特定を狙っています。勝手にプロファイリングして、「かなり知性あふれる地道な信念の努力家」と結論づけ、(そんなの超タイプ!!!)と一人でキュンとしています。
ポジティヴを通り越してアホっ子のようにも見えてきましたが、知的なタイプが好きということは、そのあたりでゼノにも好意を抱いているとかでしょうか。
キリサメがそれとなく護衛兼監視のように後ろをついていますが、一人でニヤついているルーナに若干引き気味です。自分のタイプを見つければいいとルーナは自論を展開し、陽とマグマを即座に除外。
(私みたいな部外者の前にはそう易々と現れない可能性もある)と長期戦を覚悟していましたが、杠がルーナのすぐそばにいる大樹に「あっ大樹くん」と声をかけ、ルーナは顔面が石化していました(心理的に)。
内心驚きまくりのルーナですが、しかし、この先は船内に閉じこもるだろうと予測。どうやって甲板に誘い出すか頭を巡らせていると、用事を言いつけられた大樹は大木を担いでさっさと甲板に出て行ってしまいます。再び石化するルーナ。
あとはルーナが指させばスタンリーが引き金を引いて終了です。
しかし、その前にキラキラした千空が立ちふさがります。金狼と杠は千空が遠回しにゼノの情報を引き出すつもりでキラついている、と見守ります。
ところが「ゼノの情報が要る ソッコー教えやがれ」とキラキラしたままド直球の質問。今度はキリサメ、金狼、杠が鼻水を吹き出しながら石化です。
さすがにこれではラチが開かないと龍水が、「ゲストのもてなしならフランソワだ!」と話し掛けます。フランソワがお任せくださいとBAR FRANCOISに移動。
懐柔には欲しいを叶えることだと龍水が言いますが、ルーナの好みがわからない以上、予測しかできません。そこで龍水は「世界で一番嫌いな奴などいない食べ物」とアイスクリームと答えます。
「どこのデータだそれ」と千空は冷やかしますが、「欲しいの専門家 俺調べだ!!」と自信満々の龍水。周りも頷いています。
材料はミルク、砂糖、ゼラチンの代わりに葛の根をすりつぶした葛粉を使って口当たりをなめらかにします。難易度が高いのがバニラエッセンス。
と言いながらも千空が科学でさくっと合成。こういう物作りは昔なら1話とか使っていたのですが(ラーメンとか)、今では数ページです。試験管に銅線巻いて中に鉄をブチ込み、ケータイの高電圧をスイッチオン。
ルーナはその様子を隠れて伺っていますが、やっていることを見れば科学で何かをしているということはわかりそうなものですけど・・。
「プール臭い」「コピー機の匂い」とのコメントに千空は「オゾンが出てんだよ」とこともなげに言いますが、アイスから遠ざかっていく感じに皆が驚いています。
月桂樹のエキスを水酸化ナトリウムで煮込み、オゾンと足せばできあがりです。これらの材料を冷やしながら良く混ぜます。動力はお馴染み「Dr.大樹」です。
ルーナが「今 側に行って指させば・・・」と自分の使命を思い出しますが、ニッキーが壁になって立ちはだかります。ニッキーは地味にいい仕事をしています。
ソフトクリームが完成し、ペルセウス号の乗組員多数と、ルーナも恍惚の表情を浮かべています。「さっきの電気で? どうやってこんな・・バニラなんかあったの!??」とルーナ。繰り返しになりますが、それが科学と気付かないものでしょうか。
「ねえならねえでなんとかすんだよ 人類200万年の根気だ 世界の根源 分子にまで手ェブチ込んで 世界にねえはずのもんを作る 有機化学の醍醐味だな」と千空。この台詞こそ科学のリーダーです。
ルーナは一瞬トクンとときめきかけ、(違う違う私は知的な人がタイプなはずなの! Dr.大樹でしょ 科学リーダーは!!)と自分に言い聞かせていますが、千空に惚れるフラグでしょうか。
「な・・なかなかよくできてるじゃない! ゼノの言葉を借りるならそう すっごく エレガントね」となかなかなツンデレ言葉を吐くルーナですが、千空が引っかかったのは「エレガント」という部分。
「ルーナ Dr.ゼノは元NASAの科学者か?」との問いに「!! なんで知ってるの・・??」と簡単に自白しすぎです。龍水が「何者だ?」と鋭く千空に訊ねます。
「Dr.ゼノは 俺のはじまりのロケット作りの」「科学の師匠に当たる男だ――」と意外な因縁が明らかになるのでした。
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Dr.ゼノが千空の科学の師匠だった!
意外なつながりが明かされました。
まあ、師匠と言っても師弟関係にあったとかそういうわけではなく、千空の方が一方的に知っていてアレコレ参考にして育った、自分が師と仰いでいるという感じでしょうか。ゼノという名前にピンと来ていなかったようですから。
和解路線にまた一歩近づきましたが、スタンリーの狙撃欲をどうやって抑えるのかが見当つかないですね。アイスで釣れそうにもありませんし。
精巧なニセモノを作って撃たせるとかしか思いつきませんが、ルーナが味方につくフラグも立ったことですし、何か策を巡らせるでしょう。
物欲を満たして懐柔するのは石神村でのラーメンを思い出します。あの頃はひと品作るのも時間がかかりましたが、今やあっという間、フランソワが万能過ぎるという気もします。
ルーナは憎めないキャラで楽しいですね。何故そこまで知的なことにこだわるのかわかりませんが、3700年意識を保っていられたのはこのポジティヴな気持ちでしょうか。
どう考えても大樹が科学のリーダーではなくて、千空しかいないとわかるはずですが、そこまで見抜けないところがルーナらしいです。千空に好意を抱いてしまうパターンかもしれません。それでバツイチと知って諦めるとか?
千空とDr.ゼノのつながりがどのくらいの意味合いを持ってくるのかわかりませんが、師匠と目している男の思考を読み切るパターンも有り得ますかね。
次週は千空からの仕掛けがあるかもしれません。
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