Dr.STNOE【127話 MEDUSA&PERSEUS】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
127話「MEDUSA&PERSEUS」
前回までのあらすじ
海哭りの崖に集まった千空ら科学王国のフード軍団。モズ、キリサメがオオアラシらの兵士を連れて来て対峙します。一番槍の金狼の槍捌きとモズの茶番でフード軍団を脅威と思わせ、キリサメに石化装置を投げさせることに成功。しかし、モズの裏切りを察知していたイバラが何やら策を練っていて、三者三様勝ちを確信するのでした。
「Dr.STONE」【126話 三次元の策略】【コミックライク】
以下、「週間少年ジャンプ(2019年48号)」のネタバレを含みます。
週刊少年ジャンプ(48) 2019年 11/11 号 [雑誌][amazon.co.jp]
(※感想→あらすじ→まとめ)
三次元の戦いがスタート、まずはイバラの先制 反撃なるか
石化装置は偽物でした。前回の記事に追記で書きましたが、確かに輪が切れてて違和感がありました。何回か読み直してやっと気づきましたが、わかる人は一発でわかったようです。
龍水は船乗りの勘で危険を察知しましたが、千空はそこに科学知識で分析を足すのはDr.STONEならでは。千空の判断に皆が疑いもなく行動する信頼関係も良かったです。
ただ、先週の海哭りの崖の描写では、ラボカーとフード軍団の間には崖があった気がしますが、ひと飛びで帰って来れる距離だったでしょうか。兵士は目をつむって下を向いていたので、そのアドバンテージでうまく撒けたのかもしれません。
ラボカーはシャフトとか素材剥ぎ取りとかボロボロにされたはずで、まさか動くとは思っていませんでした。皆で押して来たか、あるいは低速ならなんとか動くのレベルだと思っていましたが、全速で走る能力があったんですね。決戦用にカセキが修理したとか?
まあどっちにせよ、モズの人並み外れた戦闘力なら、ラボカーの速度くらいで振り切れるはずもないし、黒煙とかタイヤ痕から余裕で連いて来れるはずなのですけど、千空らはひと息ついて沖に出たペルセウス号を見て話し合っていました。
途中でモズがペルセウス号を見て追跡を諦めたとかならわかるのですが、動き出した時には皆殺しするつもりだったですし、ここはちょっと腑に落ちません。
マグマがいないのも気にはなっていたのですが、普通に伏線でした。陽を見つめる意味ありげな視線も、単純に「銃でブッコロ」「俺が長に」のそのままだったようです。ちょっと科学王国に傾倒していましたが、根は変わっていません。
閉塞した状況を打破してくれるのは得てしてこういう「何も考えてないヤツ」なので、銃の腕がピカイチ・・と思わせつつ、実際、銃は当たらないんじゃないでしょうか。
敵との乱闘になって時間を稼いでくれつつ、キリサメが本物の石化装置をマグマらに使ったところを今度こそドローンで奪取かもしれません。石化装置を奪ったらペルセウス号をまるごと石化ならいけるかもしれません。
しかし、これをするとキリサメはなんとかなったとしても、モズには対抗できませんので何かしら手は打ってあるのでしょうか。こっそりコハクを回収&石化解除済とか?
石化装置はついに石化マシンと新たな呼び名をもらっていますが、島全体を覆い尽くす石化光線とか、装置はひとつだけではなくいくつもあるのでしょうか。フェイクがあることから考えると、作り方を知っていてフェイクは失敗作のひとつ、とも取れます。
イバラがイヤリング型通信機で傍受したのは細かい作戦ではなく、海哭りの崖に集合というあそこの部分だけだったのかもしれません。イバラの執念深さがまずは勝利したという今回でしたね。
陽は拳銃を預かっているのに居眠りしてマグマにパクられるとか危機感が足りません。こういうキャラなんですがやっぱり好きになれそうもないですね。
以下、あらすじです。
127話のあらすじ
キリサメが石化装置を投じ、龍水、千空は満を持して科学の近代兵器ドローンで奪い取ろうと動き出します。
ラボの中からドローンの操縦ボードを操作しようとした龍水ですが、急に手を止めます。「何か致命的な見落とし 当たるぜ船乗りの勘は」と、誰か上手に風上を握られている感覚に陥り、現場でも千空が同じように違和感を感じています。
海哭りの戦いをよそに、イバラが部下を連れて小船で海に出ています。「そろそろ投げて勝ってるころネ! キリサメちゃん」と過去を回想しています。
コハクと銀狼を石化させた後の石像回収の際、コハクに着けられていたイヤリング型通信機を発見。その後、「海哭りの崖に全員で・・」という通信を傍受してモズの裏切りを察知、侵入者と内通しているかもしれないとキリサメに告げ、「だからこれで試して」と何かを渡しています。
千空は感じた違和感をそのままにせず科学で分析します。キリサメの投射角がざっくり時速90キロの60度、身長が160センチ、タマ(石化装置)が200グラムで断面積20センチ平方メートル。
おおよその計算で届く高さ15メートル、着弾地点40メートルと推測。自分たちと兵士の真ん中あたりになり、どのタイミングで光ったとしても兵士も巻き添えになることから、正確無比に投げるキリサメのミスとも思えず、石化装置が最初から偽物だと見抜きます。
一瞬でそう判断した千空は「全員全速力 飛び込めラボに!」と大声で指示します。即座に反応する科学王国民。
キリサメも素早く本物の石化装置を抜き出します。隣でそれを見たモズが目を見開いています。(モズ 頭首様を裏切ってなんて いませんよね?)というキリサメの強い視線に動きを止めたモズは、イバラに先手を取られたことを知ります。
「うっとうしい年寄りだ 殺すチャンスはまた今度かな んー今はとりあえず俺は無関係って言い張るため」「千空って言ったっけ 君らだけは皆殺しにしとくよ」と元々その予定だったとモズは頭を切り替えて千空たちを追います。
科学王国民は千空の、予定とはまるで違うありえない号令、本来なら意味不明なものにも瞬時に対応して全員集合してラボに引き上げています。予定外の窮地を乗り越えさせたのは、千空の科学的判断への無限の信頼関係でした。
ラボに乗り込むとモズを全速力で振り切ろうとします。「逃げる? ウェェイ違わね? ピンチこそチャンスじゃね?」と異を唱えたのは陽。正面からモズをブチ抜くチャンスだと、腰に差した銃を抜いて構えます。
ところが出て来たのは銃っぽい形をした木の棒。「ウェエエエエイ?!」と陽はあんぐりとし、カセキが「オホーなんで無くなっちゃわの?!」とびっくりしています。
「待ってみんな マグマとゲンが乗ってないんだよ」とスイカが周りを見回します。ニッキーが「言われてみれば だいぶ前から見てない気がするよ」と言い、フードだらけのなかでは気づかなかったようです。
陽ははっと思い当たります。銃の訓練の時にマグマがじっと見つめていたことを思い出します。「まさ か マグマ あの野郎」と陽の想像通り、マグマが銃を居眠りしていいた陽からくすねていたのでした。たまたま現場に居合わせたゲンが道連れです。
「忘れてんじゃねえだろうな俺の目的よ 一番手柄とって王国の長はこのマグマ様がイタダく!」と銃を手にして気が大きくなっているようです。
マグマの目には科学王国が小細工ばかりしているように見えていて、銃みたいに強い武器があれば、敵の長のイバラにブチ込んでやればいいとの考えです。
ゲンは「そんな単純な話じゃないでしょ!」と涙目で止めていますが、ふと海に目をやればペルセウス号が動いているのを発見。イバラが上機嫌で船上に乗っています。
「そっか 壊しもせずにずっと占拠して何やってるのかと思ってたら ずーっと調べてたんだ 動かし方を」とアマリリス。モズを振り切ったのかラボカーは止まっています。
千空と龍水もペルセウスのマシン部分はわからないにしても、帆船部分は水の民なら時間をかければ理解できるだろうと、動かされたことに対しては驚いてはいません。
「でも今 どうしてペルセウスを?」と呟く羽京に応えるように、島民を追い立てる兵士の声が近くから聞こえて来ます。アマリリスの集落の民だけではなく、島民全てをペルセウスに集めているようです。
「つまり僕らにはもうどこにも逃げ場なんて無いってことだ」と、羽京が諦めたような目をしています。
「簡単な話だったのよ~ この大っきい船に乗せれば全員チェックできるしネ!」「侵入者がどこに隠れてるか分かんないなら」「この島を全部 石化光線で包めばいい!」と大胆かつ抜け目のない大がかりなイバラの策です。
科学王国民はそれに気づいてて大慌てになっていますが、千空だけは冷静です。「あ”-その逆だ ピンチこそチャンスじゃねえか ククク 根こそぎブン獲れっかもしんねえぞ 敵の王国も石化マシンも」と何やら手があるようです。
(こうなりゃ脳筋マグマに敵さんの見たこともねえ銃っつう化学兵器でアホほど暴れまくっていただくっきゃねえ)とマグマの行動を計画に組み込む模様です。
「あれがイバラか よしこっからブチ殺す!」と自信ありげなマグマに、「当たるわけなくない!?」とゲンは真っ当なツッコミです。
銃を構えて真顔で引き金を引くマグマ。「なんか無駄にカッコイイ!」とゲンは外見だけはなんとかなりそうなマグマに、ちょっとびっくりしていました。
まとめ
巻頭カラー。石化装置のカラーリングがエメラルド色になっていましたが、これはフェイクの方です。目端の利くモズが瞬時に偽物と思わなかったので、本物も同じ色でしょうか。ドローンも綺麗な色でしたね。
ちょこちょこと張られていた伏線を回収しつつ、決戦が進行していきます。千空らは即時撤収して成果もないけど損出もなしということで、マグマの単独行動がプラスになるかもというところです。
羽京は今回も嘆き担当です。島全体の石化装置と聞いた時、クロムと一緒に驚いた顔をしていましたが、なんだかここだけ劇画チックでしたね。
モズは完全に足元をすくわれ、キリサメが本物の石化装置を出した時にぎょっとしています。千空たち皆殺しモードに移行して、ラボカーを追跡。捉え切れませんでしたが、途中で気持ちが変わったのでしょうか。
イバラは思い通りの展開です。島全体の石化装置を自分が使うのか、キリサメの持っているやつが範囲指定とかもできる優れものなのかはわかりませんが、打てる手は打ったという形です。
実はペルセウス号の船内で氷月が石化解除されていて、後ろからズブリ、だったら絵的にも面白いですが、そんな伏線もなかったですしさすがにそれは無理でしょう。
無駄にカッコイイマグマが活躍できるのか否か。来週も楽しみです。
「Dr.STONE」【128話 全土大乱戦】【コミックライク】
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