ライドンキング【28話 大統領と伝説の島】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
28話「大統領と伝説の島」
前回のあらすじ
大型海洋魔獣を難なく突破したプルチノフは、海竜と仲良くなってライドンタイム。入江の島に到着します。そこでは魚人のトリトン族が暮らしていましたが、税が払えずに取り立て人の犬人戦士たちに虐げられていました。見かねたプルチノフらが仲裁に入り、あっさりと武力で解決。税を支払うことを約束し、宴を開いて情報を収集するのでした。
「ライドンキング」【27話 大統領と入江の戦士】【コミックライク】
以下、28話のネタバレを含みます。
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ほのぼのライドンタイムから一転 プルチノフ正義の鉄拳制裁!
魚人のトリトン族と交流を深めたプルチノフらは、約束通りに大量の魚と、一角大海獣の角を税として犬人戦士に差し出します。
予想以上の物を収められた犬人戦士たちは白目になって衝撃を受けていて、数年は税の免除がされるよう聖都に上申しておくと言っています。
ベルとサキは何故か媚びへつらうように「げへへ」「お役人さま今後ともよになにみたいな」と下手に出ています。
サキがベルに一角大海獣の角を渡してしまっていいのかと耳打ちしていますが、「穂先より魔力の濃い根本の良い部分はちゃんと確保してるみたいな」とちゃっかりしています。
ちびキャルマーやホッチたちも寛ぎ、プルチノフは早速魚人(トビウオ形態)たちと海でライドンタイムを満喫しています。魚人たちもプルチノフから不思議に力をもらって満足げ。俺も俺もと引く手あまたです。
そこへ仲良くなった海竜がやって来て、亀爺が会いたいと言っていると伝えます。
すると海と陸が大きく揺れ始め、海に魔素が溢れてきます。海竜がプルチノフや魚人を背に避難させていると、海には巨大な島が浮上。巨大な島には亀の頭がちょこんとついており、ベルが「亀島龍(ザラタン)・・」と目を剥いています。
「学院の図書館で観た『まぼろし魔法海獣大百科』に載ってた伝説上の竜(ドラゴン)・・みたいな」と説明すると、サキも驚いています。
プルチノフが名乗って用向きを訊ねると、「穴じゃ・・穴が人の形をしておる・・」と亀島龍は意味のわからないことを言っています。亀爺は海竜が成竜になるまで見守ってくれるお爺ちゃんみたいな竜だと、海竜が補足。
海竜が美味しそうな魔力につられて亀爺の結界の外に出て、そこでプルチノフに助けられ、その話を聞いて会いたいとなったとのこと。亀爺が『穴』から動くのは500年ぶりと海竜は興奮しています。
「迷宮(ダンジョン)が無(の)うなったからのう 久しぶりに穴から力を得られたんじゃ」と亀島龍。
「ふむ・・その穴とやらが何かわからぬが この海竜のことなら礼は不要だ 共に楽しい時を過ごせたからな」。
「やはり穴じゃ・・穴に自我があるのか・・いや・・そうか・・脈(みち)を通ってきた・・異界の者か・・」相変わらず意味不明なことを言っていますが、異界という単語からプルチノフは「どうやら私がどこから来たのか知っているようだな」と推察。
「それを知っているなら帰る方法も もしや知っておられるのではないか? 帰る手段がわからずに少々困っていたのだ」「知りたいのか?」「無論 知っておきたい」。
ふうむと唸った亀島龍は「ならば対価にそこな魚人どもを喰わせよ 腹が減った・・」と言い、「なんだと?」一気にプルチノフの視線が冷えていきます。
「あの岸におる只人のメスでもよいぞ 生け贄に捧げるなら 帰る術を授けてやろう だが拒むならお前の国ごと滅ぼしてやる 儂が陸に上がれば人の国なら容易く滅ぼせるからのう どうじゃ?」。
魚人が助けてほしいと懇願するなか、「なるほど・・」とつぶやいたプルチノフは冷徹な視線を亀島龍に向け、「では試してみたまえ」と構えを取ります。
「戦場で仲間が死ぬことに今さら心を動かされることはない だが私は望まぬ商品を売りつけようとする輩には 相応の対価を支払うことにしている・・その増上慢(おもいあがり)に相応しい報いをな」きっぱり言い切ります。
魚人は「お 怒らせたらダメギョ! ここは穏便に・・」プルチノフを宥めようとしますが、怒り狂ったプルチノフの顔を見て「ギョヒィ!」「怖い顔!」と恐れ慄いています。
「愚かな・・僅かな命で望むものをすべて手に入れられるものを」と亀島龍。
「愚か者とは そんな空手形を信じる者のことだ 他者に命の選択を強いる者は その後も必ず同様の選択を強いるものだからな その果てにすべてを失う前に為すことは一つ」。
手の平から雷を放つプルチノフ。亀島龍の顔をかすめます。「それは・・選択を強いられる側から強いる側になることだ」。自らが放った雷に乗って高速移動するプルチノフ。サキの技の真似ですが、サキも驚いています。
亀島龍の頭上に浮かんだプルチノフは雷を下に撃ち、亀島龍の脳天を貫きます。「うごああああ」。「竜といえど頭を貫かれて生きていられるのかな?」「馬鹿な・・竜の中で最も硬い儂の甲殻が・・」。
絶対の自信を貫かれて焦った亀島龍は「わ・・わかったわかった!! 儂の負けじゃああ!! お前の良心と器を試してみたのじゃ!」弁解しますが、「そんなことはわかっている」とプルチノフ。更に一撃を加えます。
「他者を試しても許されると考えるのは他者を下に見ている増上慢(おもいあがり)の証だ その増上慢で命まで弄ぶとは 何様のつもりだ!!」プルチノフが大激怒です。海竜の嘆願も聞き入れません。
トドメに近い一撃を喰らって本気の泣きを入れる亀島龍。「わ・・わかった! 儂が悪かった! 隷僕(しもべ)にでもなんでもなる! お前を主人として認めるのじゃ!」。
しかしプルチノフは隷僕など求めていないと却下。「降参するというなら 今後 二度と他者を試したり下に見ぬと誓え それが誓えるならば私も対等な友としてお前を認めよう」。
プルチノフの提案に飛びつく亀島龍。「わかった誓おう! おぬしは我が友じゃ!」「うむ ならばさっそく」とライドンするプルチノフ。
プルチノフから魔力が供給された亀島龍は「むひょおおおおおおおお!」と奇声を上げ、穴がどうとか叫びながら気が狂ったようになっています。
プルチノフはそんな亀島龍を無視しつつ乗り心地を確かめていますが、(ここまで大きいと岩山に座っているのと変わらないな・・)と亀島龍のテンションとは真逆でまったく喜んでいません。
ベルとサキは呆れつつ、結果は予想済だったようです。
亀島龍は生まれて初めて飢えが満たされたと満足し、友の証として「海王の盾」を差し出して来ます。アムドゥアにもらった冠のようなものとのこと。
海王が誕生したと魚人たちは盛り上がっていますが、プルチノフは亀島龍から海王が「すべての知恵ある海の種族を治める者だ」と聞き、預かるだけにしておくと答えます。
「海の種族を治めるのは海の種族であるべきだからな いずれ真の海王が現れるまで」。
場面変わって死の谷。エドゥが「もう瘴気が出始めたのかい?」と配下とやり取りをしています。「ふん 遠征中でなかっただけ運が良かったのかね」。
肉瘴気と呼ばれる魔物を配下と共に片づけていくエドゥ。闘鬼竜ガドゥと対峙。「殺せ・・牙よ」「泣き言は聞きたくないね先代」。
「聖槌はなくしちまったんでね」と素手で戦いを挑むエドゥ。触れることで肉体が瘴気に侵されている雰囲気です。
配下に心配されながらも狩り漏らすことのないよう指示していますが、(とは言っても・・この調子じゃ他の”穴”からはもっと・・)と厳しい表情をしています。
場面戻って入江の村。海王誕生だと騒いでいる村の背後に、不気味に忍び寄る肉瘴気の影があるのでした。
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曲がったことを許さないプルチノフ 正論です
ほのぼのライドンタイムからの格差が凄かったです。海竜の見守り爺こと亀島龍(ザラタン)がプルチノフに会いに来ますが、上位種という傲慢からか生贄をよこせといってプルチノフの逆鱗に触れました。
ベルいわく実在するかも疑われるまぼろしの竜(ドラゴン)とのことなので仕方ないことかもしれませんが、相手が悪かったです。
「他者を試しても許されると考えるのは他者を下に見ている増上慢(おもいあがり)の証」とまったく取りつく島もないほどぴしゃりと言い放ち、肉体言語でカタをつけました。
サキの雷に乗っての高速移動は技を目にした時から分析していましたので、いつか使う気だったのでしょう。とはいえあっさり真似されて、サキは少し泣きそうな感じでしたけど。
プルチノフの鉄拳制裁で調子に乗っていた亀島龍が改心し、隷僕でも良さそうでしたが「友」とプルチノフに念を押されて友誼の証に海王の盾を渡してきました。なんだかヤムドゥアの冠といい、ひとシリーズ揃そうです。
にしてもライドンタイムはあまりお気に召さなかったようで、気が触れたかのごとく喜んでいる亀島龍とは対照的に、乗り心地が良くないプルチノフはライドンしてもすーんとなっていました。亀島龍は今後出番はあまりないかもしれませんね。
曲がった奴は許さないプルチノフの正義の心。台詞が重かったです。
エドゥのところでは瘴気が溢れ出てピンチになっている様子。先代が呑まれていて、エドゥも若干瘴気に侵されてかかっていました。
このあたり、死の谷に参上したプルチノフが、聖気で吹っ飛ばして和解するルートでしょうか。戦いで勝ちさえすればエドゥは、さばさばと味方になりそうな感じです。
まあ、その前に村にやって来た肉瘴気との対決ですけど。次回はここがメインになるか、ミィナに連いて行ったカーニャの方の進展でしょうか。いずれにせよ、少しずつ前進ですね。
ところでちびキャルマーはどうやったら復活するんでしょうかね。
「ライドンキング」【29話 大統領と魔の瘴気】【コミックライク】
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