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SPY×FAMILY【38話 MISSION:38】【感想・ネタバレ】【コミックライク】

38話「MISSION:38」

前回のあらすじ

オペレーション<梟>の目的であるデズモンドとの継続的な接触を目指すロイド。懇親会が始まりますがアーニャ経由での計画は途中。会場の警備は厳重で付け入る隙がなかったものの、アーニャがロイドの役に立ちたいとダミアンに働きかけた結果が良い方に出て、ダミアンをダシにしつつダミアンに会いに来たデズモンドに接触を図るのでした。

 

【漫画ネタバレ目次】「SPY×FAMILY」【コミックライク】

「SPY×FAMILY」【37話 MISSION:37】【コミックライク】

(以下、38話のネタバレを含みます)

 

底の知れないドノバン・デズモンドとのファーストコンタクト

作戦本部では大物が集まる懇親会に、人員を増やしてロイドのサポートをすべきではと意見もありますが、ハンドラーは下手に動けば逆に捕まって拷問を受けるだけ、とロイドに任せて静観すべきだと判断しています。

 

学校ではアーニャがダミアンを殴ったことの謝罪というテイを装って、ロイドがデズモンドへと接触。表の職業で自己紹介しながら脳裏ではデズモンドの情報を確認しつつ、丁重に振る舞って様子を伺います。

 

デズモンドはその件なら聞いていると鷹揚に応え、ダミアンは自分のことを気にかけてくれていたのかと喜んでいます。畳みかけるようにロイドは改めて謝罪に行きたいと言いますが、「いや結構」とにこやかに答えるデズモンド。

 

子供同士の喧嘩だと流し、ダミアンが「父上! デズモンドの人間が殴られたのですよ?」口を挟みます。

 

ロイドもこれに乗りますが、「結構だ お気遣い感謝する」と取りつく島もない笑顔を向けられてロイドは引きます。深追いしても逆効果、少しでも怪しまれたら計画が水の泡となるので慎重を期します。

 

納得できないのはダミアン。自分が蔑ろにされているのではと感じて尚も食い下がりますが、「フゥゥゥ――」と感情の消え去った顔で深々と溜め息をつかれ、びくりと身を強張らせます。

 

もう一度大きく溜め息をつかれ、ダミアンは肩を落として引き下がります。「ごめんなさい・・」と謝ると、途端ににこぉーと笑顔を向けられます。その歪な関係を冷静に見つめているロイド。

 

方向を少し変え、「いや君の怒りはもっともだダミアンくん 二度とこのようなことのないよう教育を徹底するよ」とダミアンを使い、「・・とはいえ 正直ウチの娘ははちゃめちゃすぎて私もどうしていいか自信がない・・」。

 

がっくりとするロイドが演技の域を超えていたのか、ダミアン一派は同情しています。

 

ロイドは自分の監督責任だと断りながら、子供を完璧に管理することは不可能だと痛感したと続け、「”自分の子だから支配できる”なんて思ったらダメですね 勝手な期待や失望ばかりでよろしくない いや本当 子育てって難しいですね」。

 

一拍おいてデズモンドが「キミは正しい」と頷きます。「血の繋がった子であろうがしょせんは他人 他人を真に理解するのは不可能だ 人と人は結局 永遠に分かり合えん」ぞっとするような冷酷な目でダミアンを見下ろします。

 

(・・だから他国を武力でねじ伏せるのか? それが本質かデズモンド・・!!)心ではそう思いながらもロイドはにこやかに笑い、「まったくその通りですね」と同意。

 

精神科医をやっているが患者の心は1割も理解わかってあげられていないのでは、理解できるなんて思う方が傲慢なのかもと口にしながら、(”話せばわかる”は理想論だ だがオレは理解を探る道を手放さん 諜報員だからな)。

 

「大切なのはそれでも歩み寄る努力です ウチの娘の言動がことごとく意味不明なのですが 分からないなりにそのままを受け止めようと なるべく対話の機会を設けるようにしています」。

 

ダミアンの肩に手を置き、「総裁もそんな風に ご多忙の中 わざわざ息子さんに会う時間を作られたのでは?」。

 

「・・ふむ キミは正しいとも言える」との言葉を引き出します。驚くダミアン。

 

ロイドはダミアンに話を向け、「君がお父上を尊敬するのもうなずけるよ アーニャが言ってた」と職業調査の宿題の話をします。

 

アーニャがダミアンの発表にいたく感心していたと言いますが勿論ウソで、忍び込んで盗み見た内容です。「総裁はご覧になりましたか?」「・・いや」「なんとそれはもったいない」。

 

「ボクも娘づてに聞いただけですが 総裁のお仕事への深い尊敬と造詣がにじみ出ていて感動しました」とつらつら言い、ダミアンは本気にして照れています。

 

「・・・・そうかね」とデズモンド。何を考えているかわかりません。ロイドは統一党の政策に批判的な立場だったがダミアンの作文で少し興味が沸いた、総裁は国益のことを思ってくださっていると持ち上げます。

 

「今後 後援会などに参加してみようかなと 単純ですかね あはは でもそれくらい素敵な作文でした」「もういいよ おっさん」と何も知らないダミアンは慌てています。

 

「キミは面白い男だね フォージャーくん・・と言ったかな? うん 楽しい一時だったよ」と側近が腕時計に目をやるのを見てロイドも潮時と判断します。

 

まずは名前を憶えてもらっただけでも上々、SPの顔と特徴も把握できたと「貴重なお時間をありがとうございました」殊勝に頭を下げて下がります。

 

ダミアンにはアーニャの話をしやべったことを内緒にしてくれるように言い、「あいつ そんなに君のこと嫌ってるわけじゃないと思うんだ 仲良くしてもらえたら嬉しいな」と頼みます。

 

「べ・・別にオレも・・」と言いかけたダミアンですが、手下が「えっ」と驚いたのを聞いて我に返ります。「あんな庶民の女 相手にしねーし!!」顔が真っ赤です。

 

「これは耳が痛い 一流の家庭になれるようがんばるよ」と言い残してロイドは去って行きます。デズモンドと視線が絡み合いますが、デズモンドの腹の内が読めません。

 

残されたのはダミアン(と手下)とデズモンド(と側近)。デズモンドがダミアンに用件を促します。

 

言葉に詰まるダミアン。「・・別に・・」と言いかけますが、ロイドの大切なのはそれでも歩み寄る努力という台詞を思い出し、アーニャのあかてんのてすとでもどうどうとみせてるという姿も脳裏に浮かんで勇気を出します。

 

立ち去ろうとするデズモンドの後ろ姿に「父上っ!! オレ中間試験で星とったんだ ま・・まだ一個だけど・・! 他の教科ももうちょっとだった あ・・でもこないだの国語のテストは50点で・・それから・・あとグリフォンの工作が金賞とったんだ」。

 

勢い良くしゃべり始めたものの、途中からもにょもにょと力をなくしていきます。そんなダミアンを見てデズモンドは「そうかよくやった」と厳しくも微笑むでもないフラットな表情を見せます。

 

虚を突かれた感じのダミアンは、素直に「父上・・今日はどうしてわざわざ・・」と訊くと「ほんのきまぐれだ 気にするな」とデズモンド。

 

「・・ダミアン デズモンドの名に恥じぬよう引き続き励め」「はい!」。手下も嬉しそうでした。

 

ロイドはその様子を遠くから眺めながら、たいした収穫はなかったもののデズモンド親子の距離感を多少掴めたと悪くない感触です。

 

(彼らの親子関係が良好なほどプランBにとっては都合がいいからな)と考えながらも、ドノバン・デズモンドの掴みどころのない感じに、外堀から埋めていく方が近道かと頭を働かせています。一度本部に持ち帰って検討するとのこと。

 

手下とはしゃぐダミアンらを見つめる目は、スパイの冷たい眼差しでした。

 

ロイドが家に帰るとアーニャは爆睡。ベッキーに運ばれ何故か寝たまま帰って来てそのままずっと寝ているとヨルは戸惑っています。

 

「ちち・・アーニャもボスとたいけつする・・」と寝言をこぼすアーニャに(こいつは悩みなんてさなそうだな・・)改めて何を言っているのか意味不明と思うのでした。

 

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デズモンドとの接触はまずますの感触

まずは第一段階クリアというところです。

 

お互いに腹の底を見せない「冷たい戦争の第一戦線(フロントライン)」。ロイドは怪しまれぬように探りを入れていますが、感情を表さない、あるいは現したとしても本心には思えないデズモンドに慎重に接していきます。

 

ダシにされたダミアンは可哀想ですが、ロイドの助言やアーニャの底抜けな行動(あかてんでもどうどうとみせる)などに勇気をもらって、少しだけ父親との距離を詰めました。

 

まあ、デズモンドの心の内がわからないので本当に詰まったのかは不明ですが、ダミアン側からは前進です。ロイドにとってはその方が都合がいいので、うまく誘導していくのでしょう。

 

はしゃぐダミアンらを見つめる目がスパイのそれだったので、ちょっとどういう感情か読みにくかったです。

 

なんだかんだ言いながらアーニャと接しているうちに柔らかくなってきたロイドですので、ダミアンにも寛容な姿勢を見せる気もしますが、スパイが本業ですので冷たい一面もあるかもしれません。

 

名前を憶えてもらって一歩進みましたが、次は口にしていたように後援会でしょうか。アーニャの頑張りからの進展にも期待です。

 

あと、ロイドのアーニャへの評価も聞けました。ダミアンらにこぼした愚痴のようなものは本音だったでしょう。アーニャはアーニャなりに考えてはいるんですけどね。

 

久しぶりにほのぼのシーンのない、スパイものらしいヒリヒリした展開でした。タイトルの半分の部分が見えましたね。

 

次回はどういう話になるのかわかりませんが、新シリーズになりそうなので楽しみにしています。

 

「SPY×FAMILY」【39話 MISSION:39】【コミックライク】

 

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