五等分の花嫁【93話 ツンデレツン】【感想・ネタバレ】【コミックライク】
93話「ツンデレツン」
前回までのあらすじ
風太郎から5つ子をプールに誘い、五月は警戒していましたが、風太郎の態度を見て少しだけ警戒心を解いたのでした。
以下、「週間少年マガジン(2019年32号)」のネタバレを含みます。
(感想→あらすじ→まとめ)
二乃の押してもダメなら引いてみろ作戦が効果アリ?
風太郎が恋愛に関して前向きに受け入れ始めています。恋愛本を手本にしてしまうのは風太郎ならではですが、二乃も同じ考えとは。
見破られたくないから必死で演技する二乃が真に迫っていて、風太郎がビビってしまうほどですが、ビビってしまうということは「嫌われたくない」という気持ちと一緒ですから、二乃の作戦も効果がありました。
二乃は5つ子の中では一番、寂しがり屋なのでしょう。マルオに対しても「それならなんでパパはいないの?」とマンションに帰って来ないことを言っていたりします。
五月が、一花が家を出て行くかもしれないと言ったことで、風太郎までいなくなってしまうのではと心配しているところが可愛いですが、態度ではツンを表現してしまうんですね。
風太郎がビビったと言った時に見せた笑顔が、幼くて無邪気なもので素敵でした。
風太郎は5つ子の母親の命日に花を用意するなど気が利いています。命日絡みのイベントで五月のターンが続くかと思いましたが特になく、四葉のターンがあっさり終了した時もそうでしたがなかなか読めません。
一花の「私はもういなくなるのでこれからは妹たち4人でということになります」という台詞は、五月の勘違いによるミスリードで「一人暮らし」だと思っていましたが、学校を辞めるというものでした。
女優業に専念するならその方がいいのでしょうが、風太郎の「5人揃って卒業させる」という目標がなくなるわけでもあります。しかし風太郎は一花の夢を後押しもしていますし、引き留めるとは思えません。
一花の学校通いは風太郎への未練でもありましたし、辞めるということは風太郎からの「卒業」ということになるのでしょうか。本当に辞めてしまうか予想がつきません。
以下、あらすじです。
93話のあらすじ
一花が起きると他の姉妹たちが揃って何かを話している様子でした。一花が尋ねるとなんでもないと誤魔化しますが、五月が聞いた「一花が家を出ていく」という件について話していました。一花のあっさりした態度を見て、三玖や四葉は懐疑的です。
病院の前で風太郎は「押してダメなら引いてみろ」という恋愛本を読んで感心していますが、こういう本には頼らないと決めたんだと心を引き締め直しています。どうやら店長の見舞いに来たようで、二乃と待ち合わせをしています。
そこへ遅れて到着した二乃。「遅ぇぞ」と軽く話しかけた風太郎ですが、二乃から返ってきたのは「は? ちょっとくらい遅れてもいいじゃない 器の小さな男ね」と辛辣な言葉です。
更に、暑いなら中で待てばいいのにとか「汗臭いわ 最悪なんですけど」とか、「急ぎなさい 上杉」とか急変した態度に固まる風太郎です。
病室に着いても二乃の態度は変わらず、早く花を渡せばと冷たく言われたりと、店長には「喧嘩か?」と聞かれます。風太郎は違うと答えますが、「押してダメなら引いてやがる」と二乃の作戦を看破しています。
同じ本を読んだのかなとか、あんなのを律儀に実践するなんて可愛いところもあるじゃないかと風太郎は考えていますが、ぽんぽんと売り言葉をかけてくる二乃に、さすがにムカついてきます。
止めようと手を伸ばしますが、二乃に触れる寸前に「うわぁ」と悲鳴を上げられ、「触らんないでよ」と言われ、風太郎はショックを受けます。
そのやり取りを見ていた店長には「君が気づいていないだけで彼女に何かした もしくは何もしなかったんじゃないか?」「彼女は怒っているぞ」と言われ、血の気の引く風太郎です。
「二乃が俺に興味を引かせようとしてるなんて 俺はなんて思い上がりを! 恥ずかしすぎる!」と反省しますが、実際は風太郎の読み通り二乃の作戦でした。
しかし、 風太郎に触られたら素に戻ってしまうので、咄嗟に触んないでと言ってしまい、やりすぎたと二乃は後悔しています。「フー君を好きになる前でもあんな酷いこと言わなかったもの」と、ぽわぽわ思い出を振り返っていますが、色んなことを言っています。
「うん 言ってなかったわ」とそれらを断ち切りますが、難しいわとため息をついています。
そこへマルオが現れます。マンションに帰ってきたことを一花から連絡を受けた、考え直してくれて嬉しいと言ってきます。二乃は「それならなんでパパはいないの?」と尋ねますが、マルオは「元々あそこは君たち用に購入した部屋」と言います。二乃は何かを言いかけますが、マルオは「もう行かなくては」と最後まで言わせてもらえません。
「明日も忙しいの?」と尋ねますが「ああ」と答えが返ってきます。
しんみりする二乃に後ろから風太郎が「まだ怒ってる?」と声をかけてきます。ドキっとした二乃は思わず「フー・・」と言いかけますが「何よ上杉」と強がります。
風太郎は花を渡してきます。二乃は花でご機嫌取りかと皮肉を言いますが、「お前の母親にだ」と明日の命日のことを覚えていました。風太郎も行こうと思ったが身内だけの方がいいだろうと思い、花だけを用意したとのこと。
帰ろうとする風太郎を二乃は引き留めると、「フー君はいなくならないで」と素に戻っています。母親がいなくなり、一花もいなくなりそうで、皆、離れ離れになってしまうけど、それでも「フー君はずっとそばにいてくれる?」と自分の気持ちを正直に打ち明けます。
風太郎は「俺のこと嫌いになったんじゃなかったのか?」と面食らっています。二乃は面倒くさくなったのか、押してもダメなら引いてみな作戦を実行していたことを明かします。
それを聞いた風太郎は深々とため息をつき、「やっぱりそうか ビビらせやがって」と安心したようにつぶやきます。
「ビビってくれたの?」と驚く二乃。照れた風太郎の顔を見た二乃は、幼い無邪気な笑顔を浮かべます。
「ふんチョロいわね」とまたもやツンですが、「いや もうわかるわ」と風太郎にはツッコまれています。
二乃は心の中で、「チョロいのは私の方だわ」「やっぱり私の方から追いかけるしかないじゃない」と決意を新たにしていました。
それを陰から見ていた店長は「上杉君 君は天然のタラシだ!」と負のオーラを放っていますが、風太郎の後を尾けて来ていたのでしょうか。
命日では5つ子が揃って墓参りをしています。お墓には自分たちの持ってきた花と風太郎から預かった花の他に、もうひとつ花があります。「お父さんじゃない?」とは三玖ですが、「まさか」と二乃は言っています。
用事が終わって帰ろうとしますが、二乃が一花を呼び止め、「家を出るって本当?」とズバリ聞きます。
「え? 何それ?」と一花はそんなこと一言も言ってないけどと否定し、五月が狼狽えています。三玖や四葉が勘違いだったことに一安心していますが、被せるように一花は「皆には言っておかないとね」と切り出します。
「私 二学期からは学校行かないから」「学校 辞めるんだ」と衝撃発現に、二乃の表情が真っ青でした。
まとめ
二乃と風太郎が同じ思考で「押してもダメなら引いてみろ作戦」を考えつきましたが、実行した二乃に軍配ありでした。
現時点で風太郎は誰か特定に対して好意を持っているわけではなさそうですが、恋愛自体には否定的ではなくなっているので、積極的に攻めてくる二乃や三玖は意識していくでしょう。
一花は一人暮らしの展開かと思いきや、学校辞めるの展開でした。引き留めそうなのが五月くらいしかいませんので、辞めてしまう流れなのでしょうか。
命日絡みのイベントもなく、夏休みの残りは一花の進退を巡る話くらいかもしれません。3年の夏休みも終了となると残りも少ないですし、そろそろ個別ルートが閉じていってもおかしくありません。
そう考えると一花にひと区切りあるかもなあと思ってみたりもします。話がクライマックスに向かって行く感じがしますね。
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